2008年09月04日

重陽の節句

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中国より渡来した五節句の内 この9月9日の重陽の節句のみが今日本では消え去ろうとしています。
中国の陰陽思想では偶数は陰の数,奇数は陽の数とされ その陽数の極である9という数字が重なる日という事で重陽と称し 大変お目出度い日であるとされているのであります。
ところで菊酒というのをご存知でしょうか。
この日に飲む菊の花を浸したお酒を菊酒と申します。
食用菊はお料理では酢の物や和え物に使ったり 吸い物の吸い口に利用したり 場合によっては天ぷらということもありますね。
この菊酒のルーツは他の節句と同様 この節目に当って長寿を願い邪気を祓うというものですが この日は菊の花を飾りこの菊酒を呑むのが慣わしでありました。
元は仕込みの段階から 菊の花びらを浸した水を使って造られていたようですが 現在では一部の料亭などで 食用菊を浮かべたものを供するのみとなってしまったようであります。
まだまだ残暑厳しく台風到来の恐れもあり 亦各地では秋祭りの準備に忙しい時期でもありますので こんなところから消え去ってしまうのかも知れません。

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2008年09月03日

あやみなも

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ノリタケのプレステージコレクション 「あやみなも」シリーズです。
山から里へと川が流れる如く 春から冬へと四季夫々の美しい日本の情景を 季節の花や風物で彩りました。
咲く花を見て春の息吹を感じ 吹く風の音で秋の到来を感じる私達日本人が 太古の昔より大切にしてきた感性を和食器の形に表しました。
季節を愛で 季節を食する日本の食卓を ノリタケが新しい日本の器たちを皆様にお贈りします。
桜がテーマの春(写真)はティーセットをはじめ 12アイテム揃えました。
この世の全てを祝福するかのような華やかな食卓となります。
夏は杜若がテーマ。
大皿はじめ4アイテム。
食卓を飾って 透き通った清流に手を浸し 暫し清涼感を満喫しましょう。
秋は如何にも秋色。
天上から降りしきるくれない色の 童の手のような愛らしい紅葉です。
ティーセットや菓子鉢を中心に全部で5アイテム。

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2008年09月01日

京焼の食卓(秋編)

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「気が早い」との謗りを承知の上で 書かせていただきます。
本日は私共にとりまして 新年を迎えるに等しい記念の一日でありますので どうぞご容赦下さい。
日常使いの食器 飯碗にお茶呑み茶碗 珈琲碗皿にミルク呑み お預け鉢に銘々皿 箸置に酒器など 京都の秋をテーマにした器が揃いました。
色とりどりの小菊をあしらった「華小菊」
たわわに実った柿や葡萄をモチーフにした「実りの秋」
乾山調の生地に軽やかな秋の草花を描いた「京の秋」
落ち着いた土色に 白盛りした萩とのコントラストが美しく格調高い「萩がさね」
しっとり深まる京の秋を写した「錦秋」など どれもこれも京都の秋が満喫できるものばかりであります。
また 秋の食卓には欠かせないのが 集い囲む土鍋のシリーズ。
鍋の蓋は伝統の技法が冴える優美な京焼。
胴(身)はこれまた耐熱性で優れた定評のある 当地四日市の万古焼。
この機能性と感性が見事にマッチングした土鍋の登場です。
図柄は琳派芸術の巨匠 俵屋宗達の「風神雷神図」
蓋の表と裏(見返し)の両面に 金彩をふんだんに施した雅な世界が表現されています。
邪気を祓い開運を誘う吉祥の土鍋であります。

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2008年08月04日

竹の食器

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涼感があって網目の美しい竹製品は 日本の夏の食卓演出には欠かせないものです。
今や国際食となり多くの国の人たちに愛されている寿司や天ぷらにしましても エキゾチックなオリエンタルフードという範疇を超え 日本特有の食文化として世界に根付き始めています。
食文化とは料理そのものばかりを指す言葉ではありません。
そこに集う人たちの心を和ませるのは 料理を包む食器も含まれた部屋や調度などの他  仕来たりや作法に精神をも含めたトータルな演出にあります。
取り分け 夫々の料理を引き立たせるため 夫々の料理に見合った器が使われる日本料理ですが それでいて全体の雰囲気や流れをを壊すことのない日本の器に対しましても 諸外国に於いて注目が集まっています。
主役となることの少ない竹製品ではありますが 竹を食器とする少数派に共感を持ち その小さな製品の中に木目細かなさり気ない気配りを感じ取っているのです。
見事な名脇役を演じるのはこの様な竹の存在であり 確実にジワリジワリと少しずつではありますが 日本人の感性が世界に伝わりつつあるように思います。

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2008年08月03日

アイスクリームカップ

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子供の頃の夏の思い出といえば 鬼ごっこに蝉取りやはさみ将棋などの遊びの思い出と共に スイカにアイスクリームなど 何故かおやつに因んだものが多いのですが 皆様は如何でしょうか。
今のように空調設備が整っている筈もなく 団扇か精々扇風機の時代でありました。
このため良く冷えたスイカやアイスクリームは 子供にとって何よりのこの上ないご馳走でありました。
そのアイスクリームも今のようにカップからデッシャーにとって 丸く形を整えコーンを添えたりなんてしません。
今でもありますが 飽く迄木のバーを付けたものが主流でありました。

デッシャーのサイズは直系30mmの#28から 78mmの#6まで13種ございます。
これも一寸アイデアを生かしてアイスクリーム専用となさらないで ポテトサラダの付け合せなどお料理にもこれを使って丸く添えてみて下さい。
この他 クリームスコップやデッパー アイスボーラーなどもございます。
亦 クリームスプーンも数点扱っています。
チョット気取って写真のカップに盛り付ければ 美味しさはもちろん 涼しさも一入となるでしょう。

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2008年07月13日

青風グラス

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上越クリスタルは 温度計や電球の製造に始まる昭和22年の創業ですが 昭和30年より手造り硝子工芸の技法を生かし 食器や花器などを手掛けるよう転換してまいりました。
その技術は卓越技能賞の受賞や日展の入賞を果たすとともに 赤坂迎賓館のシャンデリアの製造や 正倉院宝もつの復元に携わるなどの実績から 更に周知されるところとなっております。

ご紹介の「青風グラス」ですが
青に群青,藍に瑠璃色など 或いはスカイブルーにマリンブルーなどなど どれもみんな青を表現する言葉であります。
豊かな感性をもつ日本人は この青の微妙な色の相違に夫々の名前を付け 生活に幅を持たせて楽しんでまいりました。
この青は正倉院の御物である「紺瑠璃壷」を復元するに当り 開発された味わい深い青となっています。 
(この正倉院宝もつの復刻品は 一部オンラインショッピング出来ますので 一寸覗いてみてください)
以来 この社の製品は群馬県の伝統工芸品として指定を受けるに至っています。

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2008年07月12日

七宝かまくら

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昨日は氷のかまくらをご紹介しましたが 本日は連続して金属で透かしのかまくらをご紹介させていただきます。
日本の代表的な七宝文様(尖った長円形の両端を繋いだ連続模様で 七宝つなぎ文とも呼ばれています)を 一編み一編み丹念に編み上げた 手づくりの一品です。
シルバーで透かしとなれば こちらも貴重な夏の装いでしょう。
陶器,漆器などどんな器にも合わせることが出来て 気品ある宴を演出します。
このかまくら専用お皿もございますが 色彩の対比から写真のようなプレートと併用されても構いません。
手づくり製品のため 欠品の際は多少日数を要しますのでご了解下さい。
こちらもお造りの様な主力メニューに お役立て戴ければ幸いです。

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2008年07月11日

氷 室

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従来のアルミダイキャスト製の製氷器ですと一台2万円を超える価格でしたが これなら一万円でお釣りが返って来ます。
パーツは2点。
18-8ステンレスの凹型容器と 凸型の蓋を兼ねたシリコンゴムです。
氷室がビックリするほどお手軽に出来上がります。
出来上がりサイズは径,高とも約13cmで お手頃な大きさとなっています。

では つくり方をご紹介しましょう。
先ず凹型ステンレス容器の目盛りまで水を張ってください。
次に凸型シリコンゴムを上からピッタリとシールしてください。
そして冷凍保管ですが 凍結時間は冷凍機の能力によって多少の差はありますが テストデータではマイナス10度で約3時間 マイナス20度で約2時間です。
凍りましたら常温で2~3分置き 霜が取れてから静かに氷室を取り出してください。
冷凍庫から取り出して急に水の中へ入れたり 無理に取り出そうとしますと 折角の氷室が割れてしまうことがありますので ご注意下さい。

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2008年07月09日

義 山

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暑中の器は何と言っても硝子器が涼味があって欠かせないものでありますが この硝子器は別名ビードロとかギヤマンとも呼ばれています。
ギヤマンの語源はポルトガル語のディアマンテ(ダイヤモンド)だそうですが 古く遡れば正倉院の宝物を波璃と呼んでいたように 江戸期にはこれをギヤマンと聞き「義山」の文字を当てていたようであります。
私共の店でも暑中のおもてなしは ギヤマンの冷茶グラスに冷えたお茶を出していますが 中には全くこれに手を付けないお客様も見えます。
後からお尋ねすれば お茶は暑中であっても熱いものしか召し上がらないのだそうで こうしたお客様にはお茶請けに 写真のようなギヤマンの銘々皿を使うと良いでしょう。
切れ味爽やかなギヤマンが一つ出される事によって 席に一筋の涼風が流れます。

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2008年07月02日

七夕の節句

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オッと7月の年中行事で 忘れてはいけない行事がもうひとつありました。
このところこの日は生憎の天候続きで トンと星空を眺めることは出来ませんでしたが でもどうぞご安心下さい。
この天候では天の川が増水し 織姫と彦星の逢瀬は叶わないだろうと 闇夜の向うでは無数のカササギが自ら身を挺して橋を架けてくれるそうですから。
とは日本の七夕伝説ですね。
この七夕の文字は音読みすれば「しちせき」となりますが 棚機(たなばた)と表記した名残から「たなばた」と発音しているようであります。
全国各地でも商店街を中心にこの7月7日 或いは月遅れの8月7日前後に合わせて 七夕の節句を祝い盛大に七夕祭が催されています。
取り分け東北四大祭に数えられる 仙台七夕は有名ですね。
私が子供の頃には 当商店街も手づくりの七夕飾りを作り この商店街に飾りつけたものでした。
商店街全員が挙って手づくりを競い合うという 雰囲気がありました。
亦 近場では織物産地でもある尾張一宮の七夕祭りがございまして その祭屋台を下見に行くのも私共商店街の年中行事の一つでありました。
もう少し詳しく書かなければ何の事だかご理解戴けないのでしょうが 単なる個人的なノスタルジーと解釈していただいて結構です。

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2008年06月19日

冷酒ロックグラス

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日本酒のお好きな方は 夏でも清酒をお召し上がりのようですが それでも燗酒にされる方は少ないでしょう。
大抵 冷やして冷酒とされているようであります。 
理由は色々あるようですが 一つには日本酒の持つ本来の香りを味わいたいという事があります。
私はこの香りは兎も角 辛口と表示されていても全く糖度がないわけではなく この甘さとべた付きがどうしても気になるのです。
そこで私は写真のように冷酒をロックで戴くことにしています。
香りは多少逃げるかもしれませんが 口の中は爽やかです。
同じ感覚の方もみえるようで この度カガミクリスタルより清酒のロックグラスが発売されました。
種類はスモークとルリの被せが2点 スキが4点ですが何れも糸巻きや千筋 玉時雨に棒霞に網代など 和柄のカッティングです。
形やサイズは使い易さの追求から ソバ猪口(160cc)と致しました。

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2008年06月14日

マイビアグラス

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淡い琥珀色に輝くクリスタル硝子に 大正浪漫のレトロモダンなカットを施しました。
一寸贅沢なビール専用のマイグラスです。
専用一客入りの木箱のパッケージを使用していますので パーソナルギフトとしてもお洒落にご利用戴けます。
ビールはグラスに移すという手間を掛けることによって 更に美味しくいただけるものなのです。
どうぞ憩いの一時を 美味しいビールと共にお過ごし下さい。

一昨年には泡立ちグラスをご紹介しました。
視覚的にもビールを美味しく戴くためには 如何にキメの細かいクリーミイな泡を立てるかが決め手となります。
そのために先ずグラスは洗剤でよく洗い 拭わずよく乾かしましょう。
拭わないのは布巾に油などの汚れがが付着している場合もあり 亦グラスが濡れていては泡立がきれいに出来ません。
とは申しましても 2杯目以降は致し方ございませんが。

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2008年06月13日

ヌカ漬け容器

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またまたお漬物のシーズンです。
食欲の衰える夏場に向かうにつけ サッパリしたお漬物が恋しくなってきませんか。
私などご飯とこのお漬物だけで 済ませてしまう事だってあります。
さあ今年も ビタミンや乳酸菌の豊富なヌカ漬けに挑戦してみてください。
ヌカ漬けのヌカには元々ビタミンB1,B2が多く含まれていまして ヌカ床から野菜に浸み込み 野菜は生の時の5倍ものビタミンを持つようになります。
亦 乳酸菌の働きにより旨味成分がお漬物の味わいとなり 同時に乳酸菌の摂取にも最適です。
こちらはご存知 塩や酸に強い耐熱ガラスのパイレックス製なので 長期使用にも安心です。
その上 ガラス本体も蓋も熱湯消毒が出来ますので 大変衛生的でもあります。
亦 29×16×9cmと高さを抑えたコンパクトサイズながら 2.3L(ヌカ床は1.5kgまでOK)と大容量ですが 冷蔵庫に収まる設計です。
ですから盛夏でも気温に関係なく温度管理が出来て チョット手入れが出来ない日があっても安心です。
カブラにキュウリにナス 今から楽しみですね。

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2008年06月09日

ユーティリティーアイテム

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イタリア生まれのファンタジアというクリスタル製のユーティリティーアイテムです。
全部で4点のアイテムです。
円形のソースボールを中央に据え それを囲むように扇形の小皿を4個使えば 円形のパーティープレートが出来上がります。
同様に長角小皿を縦に2枚並べ クォーターラウンドディッシュ4枚を使って両サイドにつなげれば 楕円のパーティープレートが出来上がります。
勿論 個別にお使い戴いても構いませんし どのように組み合わせて戴いても結構です。
親しい方のおもてなしなら 銘々盛りよりこの方がより遥かに親しみを感じて戴けるるのではないでしょうか。
後は取り箸かトングを添え 取皿をご用意すればいいのです。

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2008年05月27日

冷酒桶

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これは大小二個の椹桶を入子に組んだ冷酒桶です。
外側の大きい桶には氷を張り 内側の桶に清酒を入れます。(逆になさっても結構ですよ)
普段と違った召し上がり方 これが酒徒の特権です。
木の香りを楽しみながら柄杓で掬って召し上がる 酌人(相方)がいてもいなくてもドンドン飲ってしまいそうです。
こうして酒徒は お酒を嗜まれない方の何倍も人生を楽しんでいます。
とは申しましてもお酒さえあればということですから ささやかな楽しみなのかも知れません。

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2008年05月06日

緑彩組向

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目にアオバ 山ホトトギス 初ガツオ 
爽やかな5月ですから この3拍子を揃えようかと思っていますが アオバにカツオは兎も角 ホトトギスはどうしたものでしょう。
黒潮にのってやって来ました上りカツオ もう召し上がりましたか。
脂がのりコッテリとした濃厚な味の戻りカツオに比べ アッサリとした上りカツオはタタキに向いているといわれていますが 刺身だってタタキだって一向に構いません。
この器に盛り付ければ 取り敢えず2拍子揃います。
さてこの時期 何故ホトトギスなのか調べてみました。
ホトトギスはこの時期南方より渡って来る 夏の渡り鳥だったんですね。
この鳥の声を聞こうと古来からいろいろ詩が詠まれていますが 鳴かされたり 待ってもらったり 殺されたりととても忙しい鳥でもありました。

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2008年05月02日

串焼きコンロ

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先日串物皿をご紹介しましたが 釣りファン待望の鮎漁解禁が間近となって参りました。
うるめにしたり背越で食べたりと色々楽しめる魚ですが やはり塩焼きが最上のご馳走でしょう。
それも持ち帰りガスレンジで手早く焼いたのでは 風情がありません。
折角ですから釣ったその場での炭火焼 この上ないご馳走です。
それも写真のように串を打っての姿焼き。
そして出来れば「タデ酢」をポットなどに用意して。
スポーツの後の食事 それも大自然という背景で これこそレジャーの極みではないでしょうか。
私は釣りとは無縁ですので 全て想像で書いています。

直径42cmのこのコンロには串が14本セットになっています。
亦 串の補充は5本セットで販売しております。
屋外ですので串を持って被り付いても構いませんが 屋内では串から外して一口分ずつ切って食べるようにしましょう。
タレ付きのものなど タレが落ちたり口の周りにタレが付いて行儀悪いものですから。
またまた余計な一言でした。

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2008年04月10日

ワラビ料理

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春の山菜の代表として 「ワラビ」を挙げる人も多いのではないでしょうか。
このワラビ 苦味に渋味 そしてえぐみが強くてそのままでは召し上がれません。
調理前にアク抜きをしなければなりませんが その苦味ゆえ春が待ち遠しいというファンもいらっしゃるようです。
たくさん戴いたら(買ったら)先ずはおひたし お好みでアク抜きしたものを もう一度茹で直して柔らか目にしても良いでしょう。
ワラビおひたしには 味付け調味料の組み合わせが色々ございます。
しょう油をベースに生姜,ワサビ,辛子,鰹節,マヨネーズなどは一般的ですが チョット変った味付けのお勧めは マヨネーズに七味 或いはポン酢を単独でというのがあります。
何れにしましても おひたしであれば写真の小鉢
形も楕円形ですが 春らしい華やかさを演出してくれます。
次には鶏肉や豚肉と一緒に炒めもの ソバやうどんに味噌汁の具 酢の物,和え物の材料や寿司飯に混ぜ込んで稲荷寿司などなど 結構レパートリー広く使えます。
春限定というところが 欲求をくすぐるのかも知れません。

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2008年04月01日

桜 鯛

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今年は全国的に桜前線が早くやって来たようです。
四月といえば桜 古来日本人は唯単に花と言ってもそれが桜を指すほど 桜は暮らしに溶け込んだものとなっています。
「花は桜木 人は武士」 散り際の潔さが日本人の心を打つのでしょう。
今年はもう花見に行かれましたか。
私共の商店街では次の土(5日),日(6日)に 恒例でありますエキサイトバザールの開催です。
このエキサイトバザールは別名さくら祭とも呼ばれていまして 私共の商店街と交差する通りが桜並木となっているのです。
「花より団子」ではございませんが 毎年何処かへ花見に行かれるという方 今年もこの桜街道に名物料理の屋台がずらりと並びます。
市(いち)も見応えありますが この花と団子は必見です。 是非,是非ご来場下さい。 お待ち申し上げます。
ところで話題は変わりますが この時期旬を迎えるは如何でしょうか。
誰が名付けたのか この時期産卵を迎える鯛は美しい桜色となって 浅瀬に集まってきます。
この桜色の鯛を桜鯛と呼び 鯛飯良し 塩焼き良し 煮付け良し 蒸し揚げても良しとどんな調理でも素材が良いから大変美味しく戴けます。
切り身で召し上がるなら 写真の桜を散らした高台皿に盛り付けてみてください。
鯛の白身が際立つ盛り付けとなり 桜尽くしの一品となりますよ。

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2008年03月29日

箸休め

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蕾が綻びはじめ 春めいてまいりました。
季節というのは 人の心情まで左右します。
長かった冬篭りから身も心も開放され 何故か浮き浮きとしてまいります。
さて 食卓となれば私共の出番。
海と山から一品ずつ 自分が食べたいものをご紹介しながらつくって貰おうと思っています。 (未だ厨房に入っていませんので 悪しからず女房の世話になっています)
先ずは海から 焼き蛤。
殻が開いて火が通りましたら 身を取り出して酒としょう油の漬け汁に浸し 漬け汁をフライパンで煮立てた中へ蛤の身を入れてサッと煮ましょう。
串を通せば食べ易いかも知れませんが これだと串皿が必要ですので写真の小付に粉山椒を添えて出して下さい。
コリコリした歯ざわりと 山椒のピリ辛が何とも言えない箸休めの一品となるでしょう。

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2008年03月15日

京都の春

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京都は四季折々何れも美しい街ですが ほぼ真ん中に位置する円山公園の枝垂桜は 名所の桜としても市民や観光客に親しまれた古木(樹齢は分りません)です。
特に夜にはライトアップされ かがり火に映し出されたその姿は 古の京の都を彷彿させ幻想的な世界をつくり出します。(開花は全国平均の3~4月)
もちろん本物には敵いませんが 京焼の枝垂桜シリーズをご紹介します。

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2008年03月01日

雛祭りの卓景

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未だ寒さが行きつ戻りつのこの頃ですが そんな中でも日に日に春の実感は深まって行きます。
早いものですね。
もう三月です。
月の初めのこの雛節句は長かった冬ごもりに終わりを告げる絶好のタイミングでもあります。
そして一斉に全ての生命が芽吹き 春の慶びをうたう祝宴となります。
非毛氈を敷いて雛を飾り 散し寿司に白酒を用意致しましょう。
チョット小道具が煩いようですが 如何にも雛祭り。
これくらいはご愛嬌ということで ご勘弁下さい。

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2008年01月22日

俳句と日本料理

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伝統あるヨーロッパでも 密かに日本の文化がブームとなっているようです。
島国である日本の文化は なかなか外国と地続きの大陸国では理解され難い面が多いと思われますが 何故かその一つに日本料理と共に俳句があるのだそうです。
微妙なニュアンスを持つ日本語を外国語に置き換えることは 至難のように思われますが 五・七・五と最も短い言葉でその時々の情景や心情を表す俳句は 日本の美を象徴するものであり たどたどしくも理解され得たのかも知れません。
例えば今なら厳寒の候などと挨拶しますが これが冬の入口では向寒の候 出口では余寒の候などと同じ寒さでも多種多様な表現をします。
そして俳句には季語という隠し味を忍ばせますが このように微妙で繊細な表現は日本ならではのことで ここに興味を持たれたのではないしょうか。

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2008年01月05日

人日の節句

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中国よりいろいろ伝えられたものの中に 伝統的な年中行事を行なう季節の節目となる日としての節句があります。
年間通して5日ありますが その中の最初の節句がこの人日の節句(1月7日)であります。
何故 人日(じんにち)と言うかと申しますと 中国では正月の1日は鶏,2日は犬,3日は豚,4日は羊,5日は牛,6日は馬の殺生をしない日と決まっていまして そして7日が人日 つまり犯罪者の処刑を行なわない日となっているのです。
(日本でもこの極刑に対する処遇の是非が 問われ続けて参りましたが)

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2008年01月03日

迎春の卓景

カテゴリ:[うつわ歳時記]

年の始めを寿ぐにはお目出度尽くしが相応しいかと存じます。
玄関や客間に加え 食卓にこそそのようなご配慮が必要なのではないでしょうか。
松に金屏風 白木の三宝に朱の器 鏡餅に屠蘇の水引飾り。
あとはご自慢のお手製おせち。
ほんの少しご用意していただけば もうお正月気分ですね。

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2007年12月30日

大晦日

カテゴリ:[うつわ歳時記]

明日は大晦日。
泣いても笑ってもこの一日です。
明晩はNHK恒例の「行く年,来る年」を見ながら 往く大年を惜しみつつ 来たる新年に期待の思いを馳せながら 全国各地の除夜の鐘を聞くという方も多いことでしょう。
今年一年無事であったことを感謝しつつ 年越しソバでも召し上がりながら 静寂の中 響く音色に心洗われる一時をお過ごし下さい。

今年一年の皆様から戴いたお引き立を心より感謝申し上げ 来たる新年も倍旧のご愛顧を賜りますよう どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2007年12月28日

干支の食器

カテゴリ:[うつわ歳時記]

お正月の習慣は夫々のご家庭の事情から色々あると思いますが 過っては毎年食器(飯碗と湯呑)を替えるという方がたくさんいらっしゃいました。
普通は破損した時に買い換えますが これ等の方々は壊れなくても何はともあれ三ヶ日は新しい食器を使うというものです。
その後は破損した時の予備として保管しておくのだそうですが。
暮れのこの時期に必ずご来店され 飯碗と湯呑をご家族分買って行かれますので 私共と致しましては毎年新柄との入れ替えが必須となります。
その上毎日使っているものですから 形状や大きさそして重さが極端に違ったものは敬遠されます。

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2007年12月26日

オードブルタワー

カテゴリ:[うつわ歳時記]

ホテルやレストランのパーティーやバイキング会場で時折見掛ける このオードブルタワー 正に空間利用の申し子のようなパーティグッズですね。
色彩から中華料理を連想されるかも知れませんが 和洋何でも構わないと思っています。
ましてホテルやレストランの専売特許でもありません。
狭いテーブルが立体的に広く使えますから 大勢ご招待されてホームパーティなど開かれてみては如何でしょうか。

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2007年12月24日

日本海のおせち料理

カテゴリ:[うつわ歳時記]

日本各地ではその地域の風土に育まれた独特の郷土料理があり おせちも例外ではありません。
しかしながら陸路,海路が開かれることにより 地域間の交流が深まると共に地元との融合が始まり 微妙に変化していったのも事実です。
ここにご紹介するおせち二様は北前舟が伝えた京文化と 厳しい冬の生活から生まれた地元の生活の知恵が結晶したものと言えるではないでしょうか。

<石川:鱈の子まぶし>

初雪後の鱈は特に身が締まって美味しく 丁度お正月にかけての冬の能登の代表的味覚とされています。
鱈の刺身は昆布締めにして 硬くならないよう下拵えしておきます。
盛り付けましたら 丁寧に炒ったタラコをその上にまぶします。
味も見た目も上品な逸品です。

注 : 刺身は雌雄合体の雄の身が良いとされています。

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2007年12月22日

盛器二様

カテゴリ:[うつわ歳時記]

貴方のご家庭でのおせち料理は何方がつくられますか。
若しお母様がつくられるのでしたら貴方もお手伝いをなさるか 亦は 手分けして何か1~2品でもMYおせちを加えられるのがベストかと思います。。
でも昨今はホテルや料理屋さんから取り寄せられるか デパートやスーパーの出来合いで済まされる方が多いかも知れません。
それにおせち自体召し上がらない方が多いとも伺っています。
折角夫々の料理に意味を持ち 時節々々で根付いた日本の食卓風景です。
常々 何とか後世へ繋がっていって欲しいと願っているのですが。

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2007年12月20日

アットホーム・クリスマス

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クリスマスが近づいて参りました。
私共では仕事上のお付き合いで 毎年何組かのパーティー券が回って参ります。
然しながら私共が出席したことは殆ど無く 私共のお客様に代理出席していただいております。
皆様におかれましては クリスマスはいかがお過ごしでしょうか。
若し家庭サービスに徹しておられるなら ここにシャンパングラスとキャンドルスタンドをご用意致しましたので 是非使ってみて下さい。

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2007年12月16日

シャンパン・タワー

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ホテルなどのパーティー会場でこれを見かけた方もいらっしゃるかと思いますが 灯りのデモンストレーション「シャンパンタワー」と申します。
ソーサー型のシャンパングラスを10段積み重ね 頂上のグラスにシャンパンを注ぎます。
最初は白色光のみが常灯しますが(写真) タワー全体が氷の城のようにライトアップされています。
そして シャンパンが注がれた瞬間にサイドスイッチをオンにしますと ライトは青→緑→黄→赤と変化しながら点灯,消灯を繰り返し 見る人を飽きさせません。
思わず見入ってしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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2007年12月02日

金襴手

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ご存知「いい仕事してます」の中島誠之助氏監修による 備前の金襴手シリーズです。
17世紀には釉上に赤,緑,黄などの顔料で絵付けをする「色絵」 そして釉下の染付と色絵で描く「染錦」と 本場中国に勝るとも劣らない素地と絵付けで 主にヨーロッパに向けて伊万里港より出荷され西欧の人々を魅了して参りました。
それに金彩を加え 更に華やかさに磨きを掛けたのがこの「金襴手様式」と呼ばれる紋様です。
この「からくさ美術館」は全て当時の復刻版ですので 「染錦窓絵霊芝文」と名付けられていますが どの部分をとりましても当時の絵付けの技法が読み取れるようになっています。

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2007年11月16日

京都の秋

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東本願寺の銀杏,光明寺や永観堂の紅葉などなど 秋の京都は見所,名所が数々あり 夫々に趣を変え甲乙付けがたいのですが やはり渡月橋一帯の嵐山の紅葉は圧巻で 皆さん異論のないところでしょう。
シーズンともなりますと まるで錦の織物のような山々を愛でつつ散策される人々で後が絶えません。
まさに錦秋の二文字を絵に描いた光景に 暫し呆然自失となります。

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2007年11月03日

炊き込みご飯

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秋は目移りするほど食材が豊富 それだけに毎日日替わりで違った料理が食べたくなるのも頷けます。
決して欲張りなのではありません。
先ずはお米からして新米の時期であり そして食品店には海,山の幸のオンパレード。
今日はこのお米と旬の食材を組み合わせて 秋をご飯に炊き込む 炊き込みご飯と参りましょう。
相性の良い組み合わせのご指導は テレビ,雑誌など幅広くご活躍の藤野嘉子さん。

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2007年10月24日

吹寄せの器

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吹寄せとは秋風によって吹き集められた落ち葉や木の実を総じての呼称ですが 転じてこのような材料を使ったり模ったりした料理や和菓子のことも指しています。
秋になると料理屋さんや和菓子屋さんで この名称を前菜や干菓子などに取り入れ メニューや品目に季節料理(菓子)として載せたり 或いは店頭に貼り出しているお店がありますが 如何にも商店街ならではの秋の演出です。  
亦 私共の業界でも小皿や箸置などの小物に この吹寄せがいくつか見られます。

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2007年10月22日

豊穣柿

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実りの秋は果物も豊富に出回ります。
その代表の一つに柿が挙げられますが この時期に田園地帯を走りますと結構庭に植えてみえるお宅が多いのに気が付きます。
実が付くまでに8年待たねばならないのでしょうが 私など素人は葉っぱの状態では何の木だか判別できませんので ここへきて初めて気が付くのです。
さてこの柿の木 日本原産だとか中国から渡来したものだとか言われていますが 数千年前からの遺跡より種が発見されるなど 可也古くからのお付き合いであったようです。
私共も時折頂戴しますが 偶にしっかり渋いものに当ったりすることもあり これらを外見から見抜く事はできません。

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2007年10月15日

時ならざれば食せず

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「時ならざれば食せず」という言葉がございますが このホームページをご覧になられた方は 既に「旬」という言葉が何度か出てきたことにお気付きのことでしょう。
今でこそ 栽培法や捕獲技術や冷凍保存技術の進歩に依り この「旬」が定かでなくなってしまったようですが 懐石料理の基本精神は殊更贅を求めず季節の恵に感謝するという まさにこの「旬」の食材を生かすことにあったはずです。
例えばこの時期から初冬にかけて「旬」であった鮭など 土地の漁師さんは川を遡る直前のまさにこのタイミングで沖獲りしたものが最高だと仰ってみえます。

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2007年09月19日

お手軽塩辛

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スルメイカはこれからが美味しい季節です。
我が家では胴とえんぺらは殆ど刺身か塩焼き 足は塩焼きか天ぷらになりますが イカを捌く際 足を引っ張りますと一緒にワタが抜けてきます。
今日はこのワタを使った鈴木登紀子先生による塩辛のレシピをご紹介しましょう。

<材料>

・ 新鮮なスルメイカ・・・・1ぱい
・ 塩 ・・・・・・・・・大さじ 1/2
・ 酒 ・・・・・・・・・大さじ 1/2
・ 七味唐辛子・・・・・・・・・少々

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2007年09月15日

洸琳窯

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白磁に染付で繊細な筆遣いの波佐見焼・洸琳窯の製品です。
モチーフは替わっても薄手の磁器に か細いほどの線描のタッチは何時も変わらず 故に長年に亘り固定したファンを掴んでいます。
今回のモチーフは秋の七草の一つである桔梗を使用していますが 形状まで桔梗となって まさに秋の食卓の主菜の器に相応しいものとなっています。
こうした形状の食器は怖くて使えないと仰る方も見えますが 先入観を捨ててどうぞ一度使ってみて下さい。
堅く丈夫な磁器ですからなかなかの強度があり 少々乱暴に扱っても平気なのがお分かり戴けると思います。
食卓に並べられますと 「小さい秋見つけた」となりますよ。

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2007年09月14日

時知らずの器

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味わい深い生地に北哉窯(清水焼)ならではの力強いタッチで描かれた抹茶碗。
色絵の六瓢の絵柄で 季節を問わずお使い戴けます。
元より瓢箪から駒の言葉があるように 欲張りな六つの吉運を運んでくれる無病息災に通じるという縁起の良い絵柄です。
径12cmとやや小振りながら深みもあり 女性でも点て易く飲みやすい形状です。

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2007年08月09日

笹舟皿

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立秋とは名ばかりで 毎日暑~い日が続いています。
地球温暖化なんて生優しい言葉でなく 地球灼熱化と言って欲しいぐらいですね。
毎年の事ながら夏はご家族の健康を司る主婦の皆さんにとって ご苦労が絶えない時期でもあります。
取り分け食事には 大変気を遣われていることとお察し申し上げます。
そこで食欲をそそる方法として食材選びはもちろんですが 食器の選択をお役立て戴けたらと思っています。
例えば涼やかに盛り付けるばかりでなく 量的にもあと一口に留めることをお勧めします。
その為には 器も適量を盛り付けるに相応しいやや小振り目のサイズが必要です。
そして形状としては写真のような木の葉型なら 両端の遊びの余白が充分生かせます。
主菜とはまいりませんが 先ずはこの器で先付を出されてウォーミングアップしてみて下さい。

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2007年08月03日

枝豆について

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日本全国で梅雨が明けましたが またまた台風が上陸とあって真夏の太陽が2日と続かない今夏ですね。
天候は兎も角私などこの時期 店の定休日ともなれば朝昼晩とビール片手の一日となってしまいます。
デパートの集計でも 毎年貰って嬉しいお中元の筆頭となっているビールですが おつまみとなると何と言っても枝豆が筆頭でしょう。
私の場合は勝手に飲っているのでしょと無視され おつまみはございません。

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2007年07月22日

涼一味

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夏場,冬場と言う言葉がありますが これは直ぐに過ぎ去ってしまう春先や秋口といった言葉に対して 「長丁場」という言葉に代表されますように 凌ぎ難いスパンが長く感じられるところから生まれた言葉のように思います。
特に古来 日本人はこの夏場を如何に快適に過ごすかという事に終始腐心して来たようです。
今でこそスイッチ一つで適温が得られますが 電気仕掛けの無い頃ではあの手,この手と縦横に知恵を働かせており 今でもその名残を垣間見ることが出来ます。
例えば 縁側の障子や部屋を隔てる戸などを取り払って広く風通しを良くし 更に家具や調度なども少なくして簡素な設えとしてきたのもその一つと言えるのではないでしょうか。

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2007年07月18日

アイスクリーム

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洋風冷菓の代表を一つ挙げるとなれば 誰しも異存なくアイスクリームとなるでしょう。
過っての子供達(私たちが子供の頃)にとっては夢や憧れの対象でありましたが このように単純な図式が成り立たなくなった今の子供達に 何か寂しさや悲しさを感じるのは私だけでしょうか。
紙カップやコーンのような容器であれ どんな器で出されようともアイスクリームさえあれば良かった当時の子供達を懐かしく思い出しています。
愛おしさすら感じています。

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2007年07月06日

冷茶碗とソバ千代口

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夏が来れば思い出したように冷茶とソーメンですね。
これに応える器が冷茶碗でありソバ千代口であります。
これらは明らかに季節商品でありますが 夏の暑さ如何で売れ行きがはっきり左右される商品でもあります。
何れも陶器に漆器そしてガラス器という素材の製品がありますが 最も需要の多いのはやはり時節柄ガラス器のようです。
暑ければ当然使用頻度も増えますし 素材的に最も華奢で尚且つ積み重ねたりしますので(ガラス器は段差を付けたスタッキング可能な物でない限り重ねないで下さい くっ付いて外れなくなります) 扱いも乱暴になりがちで破損需要が発生します。
破損による同一品の補充は単品扱いのものでない限り 不可能なことが多いのです。

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2007年05月12日

五月の器

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五月はお茶の世界でも夏の装いとなる季節で 新緑という瑞々しいイメージがあります。
入梅前の時期であり そよぐ風にも香りを感じる一年を通して最も凌ぎ易い季節ですね。
(と これは例年の五月ですが 実は当地での今年の風は少し荒れています)
こんな爽やかな季節に相応しく 食卓にもグリーンのガラス器を取り入れられては如何でしょう。
キュウリにピーマン そら豆にグリンピースやさやいんげん等 緑の野菜も旬を迎えます。
それなら一層グリーン尽くしと参りましょうか。

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2007年04月30日

八十八夜

カテゴリ:[うつわ歳時記]

早くも今日で4月とお別れですね。
ゴールデンウィークも後半に入ろうとしています。
立春から数えて八十八日目に当る日を八十八夜と呼び 毎年5月2日前後となります。
あと3日ほどで立夏を迎える時期でありながら 「八十八夜の別れ霜」などと呼ばれる農家泣かせの遅れ霜が発生することも多く 注意を喚起するためにこの暦日が作られたともいわれています。
この日を境に茶摘は最盛期に入り この日に摘んだお茶は最上とされ八十八という縁起のよい数字から長寿が授かるかも知れません。

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2007年04月02日

桜 餅

カテゴリ:[うつわ歳時記]

当地では2月の暖冬が一転3月の冷え込みで 桜の開花が平年並みとなっています。
ところで桜餅は関東と関西では若干の違いがあり 厳密に言えば別個のお菓子のようです。
それも江戸中期に関東で生まれたのを皮切りに どちらもお互いに影響し合って現在の形となっているため どちらもルーツからは可也違ったお菓子になってきたようです。
例えば関西は粒餡を使っていたのが 今では関東風の漉し餡になってしまったり 皮に道明寺粉を使った関西風桜餅を 関東の人がこの桜餅を道明寺と呼ぶように(関東は小麦粉を使い 今では逆に道明寺の呼称は関西では余り馴染んでいません)なっています。
桜餅に関して当地は関西文化圏といえますが 道明寺でも通じているところがあって 丁度分水嶺的な地域なのかも知れません。

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2007年04月01日

野 点

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今日は4月1日。 新年度のスタート日でもあります。
気持ちも新たにブログを綴って参ります。
さて 野点は自然を相手にした茶会ですが 土を掘って石を積み上げ炉となし(ポットのお湯もよし) 腰下げの道具で一服点てます。
謂わば野趣がいのちの茶会でありますが 野掛茶(南方録にはふすべ茶と記されています)とも言われています。
この野点においては約束事のようなものはなく 自由気ままな流儀で結構なようですが 真の格式をわきまえた上でこそ許されるのであって 基礎なくして応用はあり得ないのです。
写真はもっとくだけた野点弁当 花見の必携品です。

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2007年03月26日

草 餅

カテゴリ:[うつわ歳時記]

草餅づくりに挑戦してみませんか。
この桜の時期ともなれば ヨモギの香り一杯の草餅が素朴な味わいのお菓子ですね。
上新粉をお湯でこねては蒸し水をくぐらせてはこね これを柔らかな腰のあるお餅になるまで充分繰り返します。
ヨモギは茹でてアクを抜き 細かく刻んでお餅に加えて更にこねましょう。
お餅が出来ましたら 小豆餡を入れて包みましょう。
これで自家製草餅ができました。

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2007年03月16日

春の小鉢

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酢の物や和え物も夕餉には一鉢欲しいところです。
素材は何と言ってもその時期の旬のものを使い 季節が感じられるような彩を心掛けてください。
小鉢物は素材と合わせ酢や和え衣との組み合わせによって いろいろな味が楽しめるところが良いですね。
しかし生の魚介やサッと火を通した生に近い野菜などの組み合わせになりますので 素材の鮮度に大きく左右されます。
そういう意味では対面販売の魚屋さんや八百屋さんで 相談しながら買い求められたほうがハズレが少なくなるかも知れません。

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2007年03月07日

骨蒸し

カテゴリ:[うつわ歳時記]

鯛の旬は初夏に産卵を控えた晩冬から初春に掛けてのこの時期です。
王様である上祝宴には欠かせない食材で 貝塚から鯛の骨が発見されたとありますから 日本人とは随分古いお付き合いをして来たようです。
亦 このは捨てるところがない魚とも言われておりますように 頭から尾びれに至る隅々まで無駄なく食して参りました。
刺身良し、塩焼き良し、煮魚良しとどんな調理法にも日本人の食感に適った魚です。
今日はその鯛を使った料理と器を一つご紹介します。

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2007年03月02日

夢見月

カテゴリ:[うつわ歳時記]

この3月を象徴するかのような音楽に ストラヴィンスキーの「春の祭典」という管弦楽がありますが 長かった冬ごもりに別れを告げ 一斉に全ての生命が息吹き 抑え切れずに躍動する季節であります。
(と 本来の3月はこのような季節であるはずですが 今冬は各地から異変報道が届けられました。)
亦 この3月は別名「夢見月」とも呼ばれていますが これは翌4月に本格的な春の新年度を控え 期待に胸を膨らませるというタイミングから こう名付けられたのではないかと思われます。

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2007年02月23日

志野・織部

カテゴリ:[うつわ歳時記]

織部と志野は相性が良いという事を以前にも述べました。
写真の付出皿は幅7cm弱と細長いお皿ですが 志野織部が市松模様で均等に掛け分けられています。
数えてみましたら 当店にはこうした商品が20点程ありました。
そしてこの掛け分けの比率を替える事によっても 亦掛け分けの仕方(デザイン)によっても 出来上がった器の趣が異なったものとなり こうして陶器の世界も際限なく面白さの広がる世界なんだと思いました。

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2007年02月13日

白 魚

カテゴリ:[うつわ歳時記]

昨日は名代の伯母の命日で 一周忌の法要が営まれ私も出席して参りました。
そしていつものようにお勤めの後には 食事会が開かれました。(写真は本文とは無関係です)
いつもの席にいつも主役の本人がいらっしゃらないのは寂しい限りですが この世の習いと諦めねばなりません。
ところでこの席の料理が何とシラウオ尽くしの会席で 私など何時も呑む方に忙しく殆ど料理に手を付けないのですが 昨日に限り最後の甘味に至るまで全て食べ尽くしてしまいました。
この解禁明けのシラウオ料理をご紹介します。

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2007年02月03日

雪見酒

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例年なら只今「厳寒の候」とご挨拶しなければならない時期ですが どうしたことでしょう。
暖冬の今年は特に「地球温暖化」という言葉が毎日のように飛び交っていますが 温暖化という言葉には優しい響きがあってどうも切迫感がなくていただけません。
近年当地では滅多に拝めなくなった雪ですが それでも子供の頃は暮れから3月にかけて数回の出会いがありました。
雪の苦手な都会では日常を最優先するあまりに麻痺するのであって くすんだ都会も日常を離れれば白銀の詩情に満ちた風景となり ノスタルジーさえ覚えます。(こんな暢気なこと言ってられない方もたくさんみえるかと思います)

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2007年02月02日

稲荷寿司

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稲荷神社の総本山は京都の伏見稲荷大社ですが 屋敷神として企業などでは工場敷地内に祀ってみえる所もたくさんあり 社は無数と言ってもいいほどです。
本来は農耕を司る神であったようですが 今や産業全般の神と信仰されるようになり このように広まって参りました。
ご存知この神の使いである狐は こうした稲荷神社の門前に狛犬に代り鎮座しており その好物である油揚げも供えられるようになっております。

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2007年01月29日

もみじ卸し

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天ぷらや鍋料理を美味しく召し上がるには 食材や調理と共にツユも大切な要素となります。
ポン酢を使われる方が多いと思いますが このポン酢にもみじ卸しという組み合わせを使われる方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
「大根と人参を一緒に卸すと栄養を損なう」ということが言われていますが 確かに人参には大根のビタミンCを破壊する酵素が含まれています。
しかし酢にはこの破壊を食い止める働きがありますので ポン酢にもみじ卸しも理に適った組み合わせということになります。

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2007年01月03日

松の内

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松の内とはお正月の松飾をつけておく期間 つまり15日までをこう呼びますが 近頃は仕事始めが5~7日ということもあり そう何時までもお正月気分ではいられないという事情の方が増え 七草粥の7日(7日正月)を目処にされているようです。
さて 三ヶ日間の来客にははおせちでおもてなしをしますが 明けてのおもてなしはどうすればいいのでしょうか。

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2006年12月26日

源平と二色

カテゴリ:[うつわ歳時記]

源平とは源氏と平家の旗色から出た言葉ですが この紅白の二色を生かした料理をこの世界では源平と呼んでいます。
お正月のおせち料理の一つに大根と人参,或いは大根と小海老,亦は大根と干し柿の紅白ナマスがありますが これなどその代表と言えます。
古来日本人は新鮮な生を酢で食するというナマスを 食生活の知恵として知っていました。
暴飲暴食の後のお腹や肝臓に優しい酢であり 生ものでも酢で調理すれば安心して食べる事ができます。
どうぞ源平時代の武人の浪漫を偲びながら この小鉢を使って召し上がって下さい。

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2006年12月24日

林九郎窯

カテゴリ:[うつわ歳時記]

有田は17世紀初頭 朝鮮の陶工・李参平が肥前の泉山に良質の白磁鉱を発見し 天狗谷に窯を築いて以来 旧鍋島藩の強力な庇護の下 御用窯として質の高い磁器製品を多数産み出して参りました。
広い意味での古伊万里は 柿右衛門様式,色鍋島様式,古伊万里様式と大別されますが 東インド会社を通してヨーロッパに渡り 王侯貴族の東洋趣味もあって次第に装飾性を重視する美術品へと変質して参ります。

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2006年12月22日

重箱の活用

カテゴリ:[うつわ歳時記]

重箱といえば1年1度の出番というご家庭も多いかと存じます。
お正月用の華美で大上段に構えたようなデザインのものでは そうなってしまうのも止むを得ないことかも知れませんが 写真のようなシンプルなデザインで持ち出して傷付けても然程気の傷まないものであれば 年中出番があります。
例えば行楽のお弁当 これなら既に皆さん実証済みかと思いますが 意外に洋風料理にもよく調和します。

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2006年12月21日

メリー・クリスマス

カテゴリ:[うつわ歳時記]

師走に入り 街中では何処へ行ってもジングルベル。
辟易されている方もいらっしゃるでしょうね。
でもこの日ばかりは 定石通り先ずはシャンパンで乾杯と参りましょう。
 「メリークリスマス」
人を呼ぶとなると ホスト,ホステスの気構えが必要で大変なようですが 気のおけない友人であれば適度な緊張があって良いかも知れません。
静かな会話の前奏に始まり 次第に盛りあがってなかなかお開きできないって事にでもなれば成功ですね。

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2006年12月17日

冬至の南瓜

カテゴリ:[うつわ歳時記]

今年の来る22日は冬至に当ります。
「冬至の南瓜は風邪をひかない」と言われていても この真偽を疑っている方もみえるようですが この日は我が家では必ず煮た南瓜を一品添えます。
夏野菜である南瓜が冬でも美味しく食べられるのは 南瓜の貯蔵性にあります。
こうした野菜は他にも 冬瓜のように夏が旬の野菜でありながら冬の保存食としていたものがあります。
寧ろ取れたてより澱粉質が糖分へと分解され 甘みが増して美味しくなるようです。
こうして南瓜は冬場の貴重な食糧確保に一役買ってきました。

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2006年12月01日

お歳暮

カテゴリ:[うつわ歳時記]

今日から師走。 また一年が終わろうとしています。
去年も同じ台詞を言ったかも知れません。
過ぎ去る一年を締め括る行事も多く 迎春の準備もあってこれから何かと忙しい毎日であろうと存じます。
東洋にはこの締め括りの月に歳暮を贈るという慣わしがあって 元は新しい年を迎える歳神様への供え物を親元へ贈るという行事でした。
従って贈る品も塩鮭,餅,数の子などの正月食品が中心でありました。

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2006年11月28日

飾り皿

カテゴリ:[うつわ歳時記]

写真の大皿は食材や料理を盛ったりする盛皿ではなく 床の間などに飾っていただく飾り皿で 概ねポイント柄ではなく写真の様に皿全体にモチーフが描かれる事が多いのが特徴と言えます。
サイズも色々ありますが1~2尺のものが多く 全体柄となっていますので色彩的にも床飾りの中にあって 他を圧倒し存在感があります。
春は桜 夏は流水 秋は紅葉 冬は雪持といったように四季折々の代表的な図柄もあり 季節や節目節目に応じて取り替えてみてください。
この図柄は「美男かずら」 果実が柄の先に多数球状に付き 晩秋には紅熟して美しい彩を見せてくれます。

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2006年11月26日

燗 瓶

カテゴリ:[うつわ歳時記]

今日はもう11月最後の日曜日 やがてカレンダーは残り一枚となってしまいます。 
熱燗の恋しい季節がやって来ました。
冷えた身体を温めリラックスした気分に浸るには この熱燗で一杯が最も手っ取り早い方法ですね。
それも直ぐにという方にはこの酒燗器。
耐熱陶土を使っていますので直接ガスレンジでも電子レンジでも いずれもOK!
どちらも2合用 丁度身体を温めるには程よい大きさです。
なかにはこの季節を待ち焦がれていた方もみえるでしょう。

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2006年11月14日

ヒレ酒

カテゴリ:[うつわ歳時記]

晩秋から春先までのこの短い期間が旬のフグ(九州や下関では「フク」と濁点が入りません)ですが 人も温まりたいこの季節に 絶好のタイミングで現れますね。 
今HUGUと入力変換しますとフグの次に河豚が出てきました。 きっと提灯の様に膨れるからこの字が当てられたのでしょう。
さてあぶったヒレに熱燗を注いだフグの「ヒレ酒」ですが その仕上がりは材料のヒレと熱燗のマッチングにあるといわれています。
ヒレも素材と同時にそのあぶり加減が大切で お酒の方もヒレの旨みを充分引き出すためには 口当たりも優しく香味を抑えた淡麗なお酒がいいとされているのです。

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2006年11月05日

牡蠣のみぞれ和え

カテゴリ:[うつわ歳時記]

海のミルクと言われるカキの美味しい季節となりました。
苦手の方もいらっしゃるようですが 我が家では新鮮であれば勿論生(ナマ)で戴きます。
レモンやスダチに梅肉も相性が良いのですが 大根おろしに酢を含ませたミゾレ和えも冬の味覚の一つです。
カキの剥き身のヌメリや汚れを落とす際にも 大根おろしをまぶして冷水の中でよく洗い キッチンペーパーなどで水気を拭き取る方法があります。
真っ白なお料理ですので 芽たで等を天盛されると良いでしょう。

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2006年10月30日

筑前煮

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実りの秋の食材をふんだんに盛り込んだ筑前煮。
鶏肉,サトイモ,椎茸,人参,コンニャク,牛蒡・・・なにやら山の幸総出演
元は名前の示すとおり九州地方の郷土料理だったのですが 今や全国区の家庭料理となって参りました。
これだけ贅沢な味を一鉢に詰め込んだ筑前煮は 秋の花形メニューの一つでもあります。
夫々にジックリ味を含め 最後の仕上げは冴え冴えと茹で上げたサヤエンドウの青みで決まります。
普段のおかずとしてばかりでなく お祝い事にもチョットしたパーティーにもこの賑やかさがお役に立ちますね。

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2006年10月21日

土鍋パーティー

カテゴリ:[うつわ歳時記]

当地では珍しくカラッとした晴天が続き有り難いのですが 朝夕と昼間の寒暖差が10度ほどあり晩夏と晩秋が同居しているような毎日です。
どうぞ健康管理にご注意下さい。

土鍋が恋しい季節となりました。
食卓の中心に据えた土鍋を囲む楽しみは 何と言っても家族の団欒です。
お喋りも然ることながら 美味しい鍋料理を更に美味しく戴くには幾つか気を付けて頂きたい事があります。
先ずは鍋の大きさにも限界がありますので 一度に食べ切れる量を入れ煮えたものから順に戴くようにします。
次には浮いたアクはマメに取り除きます。 どんなお料理でも煮炊きするものはこれが大切ですが ツユも一緒に戴くのであれば特に丁寧にすくい取りましょう。
亦 骨や殻付きのものを材料にした場合は殻入れを用意しておきましょう。 取ったアクを捨てる器にもなります。
最後に好みもありますので 薬味はたくさん揃えておきたいですね。

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2006年10月09日

名残月

カテゴリ:[うつわ歳時記]

10月は茶事の世界に於いて名残月と呼ばれ 風炉から炉に移る直前に茶事(名残の茶事)が催されます。
そして11月には炉を開き その年採れたお茶を詰めた茶壷の口を始めて切り 挽いて出す口切の茶事へと移ります。
その頃には一年間楽しんで用いた前年のお茶もいよいよ底をつき そのお茶に対してそして5月に開いた風炉にも別れを告げる茶事で締め括ります。
深まり逝く晩秋への惜別の気持ちも手伝って 名残惜しい文字通り「名残の茶事」となります。

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2006年10月07日

雲錦手

カテゴリ:[うつわ歳時記]

春は桜 秋は紅葉と夫々の季節を代表している日本の風物です。
雲錦手とは花(桜)を雲,紅葉は錦の比喩で 乾山,道八と続く京焼の伝統的意匠であり これによって日本の一年を表現している欲張りな絵柄です。
中国伝来の図柄と違い これこそ日本人の観察力と感受性そして表現力によって生まれた絵柄といえます。

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2006年10月05日

紅葉狩り

カテゴリ:[うつわ歳時記]

今朝の新聞では東北地方の「秋・旬景」がレポートされていました。
やがては当地にも紅葉前線が北から降りて参ります。
私共の商店街には 欅やハナミズキといった落葉樹が植えられ 春に芽を出し夏には日傘となりますが 秋が深まるにつれ紅葉し冬の落葉と同時に日差しが街路に差し込んで参ります。
例年の事とはいえ この寸分違わぬ絶妙の自然の節理に素直に感嘆しております。

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2006年10月03日

紅葉と鹿

カテゴリ:[うつわ歳時記]

10月の花札には紅葉と鹿が描かれています。
「奥山に 紅葉踏み分け なく鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき」 と歌われていますように 鹿にとって秋は交尾期でもあり 雄が雌を呼ぶ求愛の声といわれています。 
この10月の花札をテーマにした長角皿がこれです。
因みに無視することを「シカト」と言いますが この10月のシカからの由来でこの鹿は正面を見つめないで横を向いています。

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2006年10月01日

秋の食卓

カテゴリ:[うつわ歳時記]

早くも10月がやって参りました。
感傷的な季節感とは裏腹に 秋はベテラン主婦でも献立に迷うほど山海の幸が巷間に溢れて参ります。
実りの秋に感謝し しみじみと味わい深い献立を用意しましょう。
酢の物なら少し酸味を控え優しい酢加減とし 味付けはコクのあるしっとり味が季節に適っています。
食材が多い事はありがたいのですが ここぞとばかりに食卓を賑やかに派手な演出をしてしまっては 返って季節感が損なわれるかもしれません。

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2006年09月24日

秋の売出

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新秋の候 平素より格別のご高配,お引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
酷暑続きの一夏でございましたが 漸く秋の気配が感じられる頃となって参りました。
今年も恒例の「秋の売出」を下記要領にて開催させていただきます。
今度の企画はオモテ面に今が旬で栄養豊富な秋の味覚の王様 「秋刀魚」をメニューと同時に特集いたしました。
塩焼きを筆頭に蒲焼丼につみれ鍋 そしてマリネと夫々メニューに応じた器や道具を御用意致しました。
メニューを替え毎週召し上がって戴いても良いのではないかと思っています。

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2006年09月12日

月見酒

カテゴリ:[うつわ歳時記]

酒徒なれば 何かと理由をつけては酒宴を開くものですね。
お月見もその一つです。
さあ 盃をお酒で満たしてください。
写真の酒器なら 酒盃に満月が写ったように見えます。
両方の月を愛でながら 灯火を消して酌み交わしましょう。
花見酒や雪見酒も情趣がありますが 冴えた月の美しさは決してこれに劣らない肴となります。

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2006年09月10日

「おはぎ」と「ぼたもち」

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同じものでありながら 春の牡丹の季節には「ぼたもち」と呼び 秋の萩が咲く頃には「おはぎ」と呼ぶのは 季節の花に掛けた洒落心でしょうか。
あんこは粒あんでも漉しあんでもどちらでもOKですが 牡丹と萩の花の大きさに掛けた呼称であれば 我が家の場合は断然おはぎです。
ぼたもち大ですと大きさにも圧倒され一個がせいぜい おはぎ大ですともう一個,更にもう一個ということになり 確実にそして早期に消化いたします。 
食べ盛りの多かった過っての我が家では 大皿盛してテーブルに置いておけばこちらがご相伴に預かれないうちに空になっていました。

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2006年09月01日

実りの秋

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本日 私達は芽出度く新年度を迎える事となりました。
気持ちも新たにスタートしますので どうぞよろしくお願い申し上げます。
幕開けはまだまだ残暑が厳しい折柄ではありますが せみ時雨に替り微かに虫の音も聞こえてきそうな気配ですので 「実りの秋」と参りましょう。
実りの秋は文字通りいろいろメニューも豊富ですが 「代表的な食材は」と問われれば 秋刀魚とマツタケを挙げる方が多いのではないでしょうか。

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2006年07月26日

染付サラダ鉢

カテゴリ:[うつわ歳時記]

サラダの語源は塩だという説があるそうですが 確認していません。
そういえば英語のソルトと発音が似ているともいえますが。
そうであれば 野菜と塩の組み合わせがスタートだったのかも知れません。
スタート以来料理のバリエーションが少し広がってきましたが 夏こそふんだんに野菜を摂らねばなりませんので 一日一度はサラダメニューが欲しいところです。
サラダボールといいますと 洋食器かガラス鉢亦は漆器の寄木鉢を連想されるかもしれませんが このような染付磁器のボールも和風サラダには似合います。
和風サラダと言いましても 和食の中の一つの献立というのではなく むしろ洋風料理のための日本人の工夫として生まれた献立でしょうか。
見た目も涼やかですので これならガラス鉢に引けをとりません。
夏向けの菓子鉢としてもお使い戴けます。 お試し下さい。

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2006年07月06日

土用丑の日

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夏のスタミナ料理 うなぎの蒲焼です。
本来 土用は立春,立夏,立秋,立冬の季節の変わり目前18日間の事を指しますが 今日では立秋前の18日間のみを土用と呼んでいます。
土用の入り(ほぼ7月20日前後)から明けるまでの丑の日(今年は7/23と8/4)に うなぎを食べるという習慣はどうして出来たのか存じませんが 夏負け予防の古人の知恵であったのでしょう。
うなぎにとっては災難でしょうが 栄養価の高いうなぎには諦めていただく他ありません。

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2006年07月03日

小 付

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「山椒は小粒でピリリと辛い」と言いますが 食卓での山椒は写真の小付です。
例えば「夏のテーブル」というコラムにも載せましたが 夏のテーブルの演出はとかく白,藍といった磁器ものや硝子器で纏めがちになります。
その中に赤絵やグリーン交趾の小さな器を一つ配する事によって 見違えるほど全体がピリッと締まります。

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2006年07月01日

ソーメン

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梅雨の真っ只中 何もしなくても気だるくなるこの季節 食欲も減退します。
こんな時は ツルツルと食べ易い麺が我が家でも好評です。
ソーメンの決め手は何と言っても「ツユ」
(当市のソーメンは 美味しい特産品「大矢知ソーメン」です)

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2006年06月18日

スイカ・メロン皿

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今日は朝からソワソワしている方が多いかも知れません。
それはさておき 産地ではスイカの出荷を迎え 大変お忙しい頃かと存じますが 今日はスイカに纏わるエピソードをご披露させていただきます。
スイカ・メロン皿 確かにこんな名前の一寸大き目のガラス皿が有りました。
私がこの仕事に就いたころの懐かしい皿です。
今は何処のカタログにもこの名前では載っていないでしょうが(こんなネーミングでは売れないでしょう) 当時はそこそこヒットした商品でした。
あの頃は何でもそこそこヒットしていて それも懐かしい思い出です。

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2006年06月17日

ガク紫陽花

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梅雨の花 紫陽花が今どこも見頃となっています。
写真は当店の「ガク紫陽花」。
自宅の花でありながら ガク紫陽花のガクを今日の今日まで花びらを保護する外側のガクと思い込んでいましたら 女房殿に笑われました。

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2006年06月13日

露 打

カテゴリ:[うつわ歳時記]

懐石においては 夏場は配膳前に膳や器に茶筅で水を振り掛けます。
これを「露打」といいますが 振りかかった露によって膳には清らかな清涼感が漂います。
私の日課は店先の清掃から始まるのですが その際に打水をします。(ホースではなく手桶に柄杓を使えばいいのですが)

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2006年05月26日

夏のテーブル

カテゴリ:[うつわ歳時記]

6月は衣替えの季節です。                            
茶事においては既に5月より炉が風炉へと夏の装いとなっていますが ご家庭の食卓も涼しげにお料理の着物の衣替えといきたいですね。
失われがちな食欲と涼しさを ガラスの器と伴に 涼しげな寒色系のテーブルマットやナプキンをセッティングして取り戻しましょう。
見た目の涼しさも大切に 冷えたビールばかりではこの夏乗り切れません。
亦 全てを硝子器や寒色系でまとめるより 例えば赤絵の小鉢ですとか花の装飾を1点加えますと テーブルがピリッと引き締まります。

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2006年05月15日

梅 干

カテゴリ:[うつわ歳時記]

世界は広しと言えども 日本ほど漬物の種類が多い国は他にないでしょう。
亦いくら洋食通の方でも 日本人は「あの漬物で白い飯が食いたい」と漏らしてしまうのです。
元来漬物は保存食として利用されてきたものですが 生の野菜が持っている本来の栄養素を損なうことなく むしろ発酵で生まれる酵母や乳酸菌が付加された健康食品であるといえます。
しかし漬物好きの方にとってはそんなことよりも コッテリした料理の後のサッパリした対極の食感が魅力なのでしょう。
昨日沖縄が梅雨入りし前線の北上とともに 亦その代表の一つである梅干作りのシーズンとなりました。

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2006年03月02日

預ける

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懐石にはいろいろと約束事があって大変だと思われている方も多いことでしょう。
私もその一人ですが。
約めて言えば その約束事の多くは長い歳月の中で収れんされ 無理無駄を省き去った簡素なもてなしであり もてなし,もてなされる人の心の行き着いたエッセンスであると思われます。
それだけに奥深いものであるとも言えます。                    移り行く季節に折り目をつけ 主客ともども心を尽くす茶事。
この心のかよい合いを一座建立という言葉で表現しています。
ここに人と人の交流の基本を見る思いがします。
商いも一期一会 かくありたいと思うばかり。 付焼刃を承知の上で書かせていただきました。

写真は 「面取風炉釜セット」 茶事では五月より炉が風炉へと変り万事夏の装いとなります。

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2006年02月11日

硝子器について

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透明で冷たく手荒く扱えないはかなさを持つ硝子器。
食器の中で最も華奢な硝子器は それ故に他の器にはない異質の魅力があります。
壊れ易いゆえ愛おしく思うと同時に 私達が硝子器に対して要求するのは 素材の持っている透明性であるのですが 今仮に此処で硝子器の無い暮らしを想像してみる事にしましょう。
不便な事は勿論ですが 日常がひどく濁り澱んだ世界に見えてくるのではないでしょうか。
硝子は純粋な透明性を追求してつくられますので 不純物の付着は目立ちます。 間違っても汚れ易いのではありません。
従って硝子器の使用に際しては明るい清潔さを保つため 常に磨かれていなければなりません。
こうした事からも 硝子器が現代生活に及ぼした「清潔感」とも言うべき意識をもたらしたのは 大きな功績ではないかと思われます。

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2006年01月21日

花見酒

カテゴリ:[うつわ歳時記]

いよいよ桜前線も北上して参りまして 花見のシーズンに入ろうとしています。
日本の国花でもあり 古くは花といえば桜を指したほど日本人に親しまれてきた花ですが 花は塩漬けにすれば桜湯となり 葉はこれも塩漬けにして桜餅となり 何れもその香を大変好んで参りました。
木は均質でこれも美しく版木の最適材とされてきましたし また昨年ご紹介しました秋田・角館の樺細工もその樺を使った伝統工芸品となっています。
つまり日本人は桜の全てを愛し 知り尽くした上で付き合ってきたといえます。

さて散り往く桜の花びらに諸行無常の人生を垣間見て もののあわれを感じながらも例年の恒例行事として 花見酒を酌み交わす方もみえるのではないでしょうか。
今年は是非写真の酒器を使ってください。

「酒なくて 何のおのれが 桜かな」

* 大和路半酒器(ドーナツ型銚子 1、グイ呑 2)   ¥8.925-

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2006年01月20日

春の売出しのご案内

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早春の候 皆様いかがお過ごしでしょうか
朝夕に寒さを感じるものの 日毎に春の息吹が実感できるこの頃でございますが 本年も恒例となっております「春の売り出し」を開催させて戴きます。
今回のテーマは「料理と器の相性」ということで チラシのオモテ面には春から夏にかけてのメニュー(レシピ)と器をセットで提案をさせて戴きました。
お節介と言われるかもしれませんが どれも肩肘張らないメニューと器です。
それともう一つ 季節柄パーッと明るく涼やかな器を中心に掲載致しました。
手前どもの秋の売出しまで向う半年間 ご利用戴けるのではないかと思っております。
どうぞお試しいただきまして この春から夏を乗り切って下さい。
また 3月は卒業,4月は旅立ちのシーズンでもあります。
店内には はなむけに相応しい贈答品も多数取り揃えてございますので この機会に是非ご利用下さいますようお願い申し上げます。

* 期 間 : 3月17日(金)~19日(日)まで 
        営業時間は 9:00~19:00です
        営業の詳細,地図に附きましてはトップページのボタンをクリックしてご参照下さい
* 尚 期間中は店内全ての在庫品を2割引させて戴きます
        但し 赤札商品は除きます

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2006年01月09日

桃の節句

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桃の節句の定番料理は何と言っても五目チラシに蛤の潮汁 そしてお酒は白酒。
色鮮やかなチラシ寿司は大皿盛しますと それだけで食卓が華やいだひな祭りになります。
具に決まりなどありませんが 丁度産卵期前の身が充実して美味しい貝類が旬を迎えます。
清まし汁だけでなく お寿司に取り入れてもいいのではないでしょうか。
具沢山の場合 寿司飯は酢を控え目にあっさり仕上げた方が具の持ち味が引き出せます。

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春の食卓

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日本には春から夏 そして秋が来ればやがて冬へと移ろう四季があるように 食材にも旬の時期があります。(近頃は温室栽培や冷凍技術により それも適わない事が多くなりましたが)
そんな食材を生かすのは器次第ということになりますか。
否々 それ以前にいくら高価な器で高級な食材であっても つくり,盛り付け,セットする人の人柄が反映されるものと心しなければならないでしょう。

水ぬるむ春は多くの生命が息吹く匂やかな季節です。
食材と伴に食卓にも華やいだ季節感が欲しいところです。

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2005年11月25日

迎 春(その3)

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<雑煮椀>
お正月の必須アイテム「お雑煮」ですが、その土地や家庭によって角餅か丸餅か 餅は焼くのか煮るのか すまし仕立てか味噌仕立てか味噌は赤か白かナドナド千差万別のようです。
写真は木質の山中塗稲穂紋様の雑煮椀ですが、これ一つで暮の年越しソバから明けて7日の七草粥、11日の鏡開きと4度の出番です。
普段なら椀ものとして 炊き合わせなど盛りつけても良いでしょう。
蓋物は蓋を開ける楽しみがありますよね。
* みのり羽反雑煮椀揃(径13cm、5客)      ¥10.500‐
* 欅線引きおもてなしトレー(長辺30cm、1枚)  ¥800‐(特別価格)

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2005年11月23日

迎 春(その2)

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<おせち料理>
おせち料理はお正月に主婦の手が省けるように保存食としてつくられました。
お重は本来五段重が正式ですが現在は殆どが三段重です。
一の重には祝肴を 二の重には口取りや甘味のものを詰め盛りし 三の重には焼物そして与の重には煮物を混ぜ盛りします。(最後のお重は控えの重です)
おせち料理こそ夫々の家族の味をいくつか加え伝承していきたいものですね。
角重は縁高に円重は中高に盛りつけると見栄えしますよ?
<金閣銀閣三段重 乃りたけ製 ¥157.500‐>

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2005年11月22日

迎 春(その1)

カテゴリ:[うつわ歳時記]

お正月 何と待ち遠しい日だったことでしょう。それが今では 毎日がハレの日なのか 特別な1日ではなくなったような寂しい気持ちにさせられます。
ここでは お正月を復活させる小道具をご紹介します。
・重箱と屠蘇器
会津塗(木製)溜沈金宝来松6.5三段重  ¥47.250‐
     〃         〃   屠蘇器  ¥84.000‐


・食用純金箔「金の舞」                                          食用の純金箔です。おせち料理の仕上げやお屠蘇など飲み物に浮かべると、ぐっと華やかになり、引き立ちますよ。
0.1g紙筒入         ¥1.050‐

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2005年11月05日

クリスマス特集(その3)

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<空間利用>
パーティーとなれば テーブルの上には食器が満載。
そこで このプレートスタンドが活躍します。
お気に入りのプレートを置いて,ケーキやクッキーを盛れば もうすっかりパーティー気分。


* 21cm用2段    ¥6.300‐
* 27cm用2段    ¥7.350‐
* 21cm用3段    ¥8.400‐
* 27cm用3段    ¥9.975‐
(プレートは付属していません、組み立て式ですので収納便利)
<関連商品>
ケーキナイフ、ケーキサーバー、ケーキフォーク、ケーキスプーン 有り

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クリスマス特集(その2)

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<キャンドルの効果>
聖夜 普段と違ったディナーを演出するには チョットした小道具があれば OK !
照明を少し落し 部屋のコーナーにスタンドを置いて テーブルにはキャンドルの灯りはいかがでしょう。
チラチラと震えるキャンドルの炎は 不思議な優しさが感じられ 美しい奥様にハッとされるのではないでしょうか。


* クリスタルキャンドルスタンド     ¥3.675‐
* クリスタルワイングラス(145cc)   ¥1.995‐

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クリスマス特集(その1)

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光陰矢の如し 気が付けば早12月。
お歳暮、年賀状、忘年会やお正月の準備と何かと気ぜわしい師走です。
おっと、もう一つありましたね。                       
子供さんにとって気になるサンタさんからのプレゼント。
年中行事は例年通りという方へ スギノトーキからのクリスマス提案です。

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