2008年11月08日

ブラックペパー

これもインドが原産らしいのですが この国は差し詰め香辛料王国でもあるようです。
この国では唐辛子のホットな辛味ではなく 舌が痺れるような刺激的な辛味を付けたい時にこのブラックペパーが使われ 辛味まで色々使い分けられているようであります。
この胡椒によって インドの料理はより締まった味に仕上がり 塩と共になくてはならない調味料となっているのですね。
ブラックペパーの場合は ホワイトペパーが完熟した実を乾燥させた後 水に浸けて皮を剥いたものであるのに対し 未だ熟していない実を乾燥させて皮ごと擂り潰したものなのです。
写真手前に転がっています黒い粒は すり潰す前のブラックペパーです。
因みに後のウサギの形をしたものはペパーミルで ウサギの耳を握って片手で挽くことができます。
魚料理に合う比較的マイルドな白胡椒に対して この黒胡椒は風味も強く肉料理との相性が良いと言われていますが 皮に秘密があるのかも知れませんね。
この外 胡椒は香辛料として利用されるばかりでなく 実をそのまま食材として使っている所もあるようで 亦 実をフリーズドライして色を残した グリーンペパーやピンクペパーなどは 挽かないで実を丸ごとソースなどに入れて 彩を楽しむということも行なわれているようであります。
そして胡椒には強力な殺菌作用があることが古くから周知され 食糧の保存には欠かせない貴重なものとして扱われてきた歴史があります。

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2008年10月11日

シナモンコーヒー

一息入れたい午後のひと時に シナモンコーヒーは如何でしょうか。
熱い淹れたてのコーヒーを シナモンスティックで軽く掻き混ぜ 香り付けをして戴きましょう。
カフェインで脳細胞を覚醒させ 血行を良くするシナモンとの相乗効果で さあもう一働きです。
甘味付けにマーマレードやジャムを入れる方も NO!の方もどちらもOKです。
もっと香りを効かせたい方には スティックよりパウダーを振り掛けたほうが効果的かも知れません。
さてこのシナモンスティック スプーンとして使った後はどうしたら良いのでしょう。
このまま捨てるには勿体ないと思われますよね。
でも そのままかじっても美味しくない筈ですし 幾ら歯に自信のある方でもその硬さに奮闘しなければなりません。
細かく粉砕できるフードプロセッサーなどお持ちであれば 再度乾燥させた上パウダーにして下さい。 (手早く乾燥させるにはチンが正解です)
お料理やお菓子作りに利用できます。
古代エジプトでは ミイラづくりに使われていたことが分っていますが 何れにしましても強い抗菌作用を持った古いお付き合いの薬草です。

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2008年09月02日

フイリヤブラン

フイリとは「斑入り」と書き 緑の長い葉の両側を白い線が縁取っていますが この渕のラインを斑(フ)といい 斑の入らないヤブランとの二種類がございます。 
どちらも園芸品種として栽培されていますが フイリの方が葉は単調ではありませんので どうもこちらの方に人気があるようです。
秋の気配と共に薄紫の花をビッシリと穂状に付け 目を楽しませてくれるそうですが これで虫の音でも聞こえてくれば残暑も吹っ飛んでしまうでしょうね。
こちらも調べましたら強い生命力を持った下草とあり 全国的にも彼方此方の街中で グランドカバーとして植えられているようであります。
写真は昨年末 植え替え直後の当商店街の花壇を撮影したものですが 残念ながらこの夏のお祭時に相当踏み荒らされ 半分ほどが枯れてしまいました。
未だガーデニングの人気は衰えていないようでありますが 公共の土地での管理は大変難しいものだと痛感させられています。

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2008年08月19日

セージ

日本名をヤクヨウサルビアと言うそうで サルビア(四日市の市花)の仲間なんだそうです。
サルビアが真っ赤な花を咲かす草であるのに対し こちらは薄紫の唇状の花を咲かせる低木とありましたが 草と木が同じ仲間とは何故でしょう。
それは兎も角 元々葉を乾燥させてハーブティーとして用いられた経緯があり 比較的人との付き合いが長い植物であります。
この葉は清涼感のある強い香りと 軽い渋味や苦味に特徴がありますので 肉や魚の臭み消しとしてもよく利用されます。
この時期 料理に使えば爽やかな合わせ技一本の 一品となるのではないでしょうか。
消臭効果は他 ローリエやタイムにローズマリーなども持っていて いずれもお料理の名脇役であります。
取り分けこのセージは 強い抗酸化作用のため豚肉とよく合わせられていて ソーセージの語源ではないかとも言われています。

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2008年07月06日

ターメリック

和名は「ウコン」。
熱帯アジア原産のショウガの根茎で 独特の香りと苦味を持っていますが カレーのあの食欲をそそる黄色はこのターメリックによるものであります。
この一夏の間にも何度かお世話になると思いますが。
実は今このターメリックの主成分である クルクミンに様々な効能が認められ今話題となっているようであります。
主な効能としては免疫の過剰発現を抑制し 抗酸化性や解毒酵素の働きを活性化させるといった二次的な作用にあるのですが こうした二次的な作用が地球を存続させる上で とても重要だと認識されつつある証なのではないでしょうか。
このスパイスはカレーの原点であるインドにおいて発見されたそうですが ご存知のようにこの国は宗教上ベジタリアンの多い国であります。
毎日の野菜を飽きずに食べる工夫として スパイスの果たした役割は大変大きかったのではないかと思われます。

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2008年06月28日

コクチナシ

またまた当商店街の花壇のご紹介です。
丁度今頃真っ白な花が咲くそうですが(昨年末に植えられ 写真はその当時のものです) この花には香料として用いられる特有の甘い芳香があります。
この甘い香りを好む女性ファンも 多いようでありますが。
クチナシ(樹高1~2m)に比べ30cm程度の可愛いサイズですが こちらも比較的手間かからずの注文通りの植物でした。
コクチナシの多くは八重咲きのようで 一重咲きのように開花後の果実は期待できませんが この果実は繊維染めや料理の色付けとしても古くから利用されてきた経緯があります。
亦 陰干しされ乾燥した完熟の果実はサンシシと呼ばれ 広く生薬としても利用され消炎,止血,解熱,鎮静などの薬効が認められているようで 人との係わり合いの深い貴重な植物だと解説されていました。
日本最古の植物誌にもその名が記されているそうであります。

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2008年05月10日

フッキソウ

フッキソウ これも昨年お願いして当会の花壇に植えられた植物です。
漢字で表しますと「富貴草」と書くのですが 随分験の良い名前をつけたものですね。 
三文字目が草と書かれ 誤解を招くと思われますので注釈を加えておきます。  
実はこの植物 成長しても20~30cmと然程大きくはならないのですが 立派に木の仲間なんだそうです。
このご大層な名前は どんな場所でも一年中緑の葉を付け 根茎を力強く伸ばして成長するところから由来しているとありましたので これも私共の依頼通りの花でありました。
花は丁度今頃(春から初夏にかけて)には 淡黄緑色の小花を穂状に付けるのだそうですが 来年が楽しみです。
写真は植えられた直後の 昨年暮れのものです。

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2008年04月12日

マンネングサ

これはハーブではありませんが 昨年当商店街の花壇に植えられました「マンネングサ(万年草)」という植物です。
手間要らずの植物をという注文に 専門家より提案された一つです。
チョット調べてみましたら 自生種,園芸種を含めて何百種ものマンネングサがあり(これがどの種のマンネングサか分りません) 結構彼方此方で見かける品種であるようです。
手間要らずの秘密は 多肉系の植物であり茎や葉に水を蓄える性質を持ち 常緑のためこの名が付けられたとのことです。
日本古来の品種もあれば帰化した品種も多いとありました。
植えられたのが昨年の暮れ 開花期は初夏とありましたので もう暫くすれば可憐な星型の黄色い花が咲くことと期待しておりますが 如何でしょうか。

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2008年03月17日

鮫皮山葵卸し

かなり以前タイトルは忘れましたが 橋爪功さんが出演されたワサビ田をテーマとしたドラマがありました。
申し訳なくストーリーも定かではないのですが 山間の綺麗な水の流れる冷涼な場所(静岡の何処かだったように思います)で栽培されていた部分だけが 妙に印象に残っています。
このワサビは日本が原産だそうで 日本食の輸出と共に世界的にも日本を代表する香辛料として有名になりました。
さてこのワサビ 何故鮫皮のワサビオロシが良いのかと申しますと このワサビの辛味成分は多くの酸素と触れ合うことによって出てくるのだそうで そのためには繊維細胞をより細かく砕くことの出来る鮫皮が最良とされているのです。

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2008年02月15日

ミント

昨年末に当商店街の花壇に植えられたミントです。
一口にミントと申しましても ガムや歯磨きでお馴染みのペパーミントにスペアミントの他 アップルミントにオレンジミント等々非常にたくさんの種類があります。
これはリンゴともパイナップルとも思われるフルーティーな香りを持つ パイナップルミントと呼ばれる種類で 葉の渕に白い斑模様があります。
比較的手間要らずで ペパーミントなどは夏場には白っぽい花が穂状に咲くそうですが この種のミントは花が咲かないそうで 一寸残念でではあります。
採取された精油は 清涼感のあるメントール(ハッカ)を主成分とし香料や薬用 そして入浴剤にと利用されますが ミントティーをはじめ ケーキやデザートの彩りや香り付けなどにも幅広く利用されているハーブです。

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2008年01月18日

タイム

昨日は出張でしたのでお休みを戴きました。お許し下さい。
この出張で幾つか新商品も仕入れて参りましたので 入荷次第掲載いたします。
どうぞお楽しみにお待ち下さいませ。
今日は予定通り 「ハーブ&スパイス」の3回目の掲載です。
昨年末に私共の商店街の花壇が再整備され 比較的管理の易しい宿根草のハーブ類も幾種か植えられました。
その一つがこのタイムです。

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2007年12月12日

ローズマリー

西洋のハーブ類はレストランではお馴染みでも 家庭の食卓で使うのはチョット難しいと思ってみえる方は多いかも知れません。
今日はトップバッターで 針葉樹のような細長い葉を持つローズマリーをご紹介します。
シソ科の植物ですが ショウガ科のカルダモンなどと同じ香りの成分を含み 強壮作用や抗欝作用があります。
他にも抗菌作用に炎症やアレルギー症状を抑える作用 或いは皮膚ガンの予防効果などが確認されています。
料理に応用されれば魚や肉の臭みを消し 煮込みやスープの香り付けなど結構広範囲に利用されていますが ヨーロッパでは花嫁が魔除けとして 身に付ける習慣があるようです。
(写真は商店街の花壇に秘かに植えられたローズマリーです)
それでは料理研究家・中村成子さんご指導の 取って置きの一品をご紹介しましょう。
年の瀬も中盤に入って参りましたが クリスマス料理に如何でしょうか。

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2007年11月22日

ハーブ&スパイス

スパイス(香辛料)は特有の香りや辛味を持ち 料理に彩りや風味を加える植物性の食品を指します。
このスパイスは種子や果実 葉や蕾 樹皮から根まで植物のあらゆる部分が使われますが 日本ではそのうち 葉や茎を使うものをハーブ(香草)と呼んでいます。
ハーブ,スパイスと洋風の呼び名ですので 西洋のものと思われがちですが ミツバや山椒など日本原産のものもれっきとしたハーブでありスパイスであります。
このハーブやスパイスと人との係わり合いは非常に古く 狩猟時代既に魚や肉の腐敗防止として使われていたと考えられています。
亦 古代エジプトではミイラの保存にも使われていたと伺っています。
更に中世に入りましても シルクロード交易で金や銀と同等の貴重品として取引され 今日に至っています。

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