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2014年05月25日

寄木の積木

岐阜県は朝市や祭りで有名な高山市に オークヴィレッジという会社があります。
代表は稲本正さんと仰る方で 当時は何も無かった荒れ果てたこの土地に移り住んで 30年の余を経過しました。
彼の信念は森の再構築。
ゼロからのスタートではありましたが 森林伐採,間伐整備そして植樹を繰り返しながら 豊かな森の再生に成功した方であります。
此れだけでも大変な努力を要しますね。
そして生業が表題となるのですが 何処までも木とのお付き合いが続きます。
この生業を開業される時 彼は三つの信念を据えたのです。
一つ目は 「100年掛けて育った木は 100年を超えて使えるものにする」 という事。
二つ目は 「お椀から建物まで」 木を慈しみ,木屑まで飛騨牛の寝床とし そして肥料として土に返すなど 木の全てを有効活用する。
三つ目は 「子供一人にドングリ一粒」 豊かな自然を子供たちに残すため 「ドングリの会」を通じて豊かな森づくりに力を入れる。
と この信念は生涯を通しての彼の基本理念となっています。
彼はこうも仰って見えます。
「国内の森林の蓄積量は戦後に比べ倍以上に増えているものの 安価な輸入材に目が向けられたため 自給率は1/4程度まで減少している もっと国産材を使うようにしなければ 森林保護が覚束なくなる」 と提言されているのです。
使う樹木は10種を超え 無塗装で安全な積木づくりが基本でありますが それは子供たちにとっても 自然に接する機会をこんな所からでも味わって欲しいとの一念なのであります。
勿論ササクレがあっては子供たちが怪我をします。
鉋を使っての研磨も細心の注意が払われ 木についての小冊子が添えられて出荷となります。
木育という言葉まで飛び出しましたが 木に触れて育つということは五感の育成にも通じることであり そこには野外散歩道や森の博物館まで備え 自然と触れ合える場を提供されているとの事でありました。
ナラ,カエデ,サクラ,ヒノキなど日本で育った木ばかりですが 一つ一つの積木には夫々の木の名前が焼印されています。
少し高価なプレゼントではありますが 大切なお子様のクリスマスに如何でしょうか。
それに致しましてもこの狭い日本 いろいろな信念を持ちながらそれを生業の人生に繋げる人が沢山いらっしゃる そんな事に感動致しました。

投稿者 Sugino : 2014年05月25日 13:01

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