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2018年09月27日

ガレット

『ガレット』はフランス語で円く薄いものの意味で、ふたつご紹介したいと思います。
まずは、一般的に『ガッレト』といわれるもの。
フランス北西部のブルターニュ地方で 古くから主食として伝わる素朴な郷土料理の一つです。調理は至って簡単。昔からソバの栽培が盛んであった地域性もあって ソバ粉に水と塩を混ぜて寝かせた生地を 熱した平鍋(若しくはガレット専用鉄板)に注ぎ 薄~く円形に伸ばします。過ってのブルターニュ地方の家庭では 暖炉を囲みこのガレットをその暖炉で焼くのが 日常の風景でありました。
写真のようには円形に焼いた生地のまわり4ヶ所を折って飾り盛りして 定番の具材の生ハムに卸しチーズ、卵 そしてキノコや季節の野菜もこれに加わります。(※写真 ル ブルターニュのガレット「プロヴァンサル」)クレープとは異なり片面焼で甘くないため こうした具材との相性も良いのです。ガレットを供されるお店には クレーピエというガレット調理の職人さんがいて 水を牛乳に変え 前菜やデザートと合わせたフルコースも用意されているようです。そして食事中の飲み物は 地酒であるシードルと呼ばれるリンゴの発泡酒で グラスはガラス製ではなく陶器のボウルが使われます。このようなブルターニュ流ともいえる流儀もあるようですが お酒が入れば皆でワイワイガヤガヤ これでいいのではないでしょうか。デザートには甘味のクレープが出されることが多く 苦味の利いたキャラメルソースや ほんのり甘いホイップクリームのハーモニーが楽しめます。


次は『ガレットデロア』 新年のお祝いとして1月6日公現祭(エピファニー)に食べられている伝統的な菓子です。「ガレット(galette=円形のお菓子)」「ロワ(roi=王様)」という意味で「王様のケーキ」となりますね。各地方でさまざまな調理法があるようですが、王冠が載せられ、フェーヴと呼ばれる小さな陶器の人形が入っているのが決まりで、目隠しをし、ゲーム感覚で切り分けられたガレットデロアを選びます。自分のガレット・デ・ロワの中にフェーヴが入っていた人は、王様(王妃様)として王冠をかぶり、みんなから祝福されるという楽しみ方のあるお菓子です。

最後にこちらは4th-Marketのガレット・デ・ロアと名づけられた器たちもご紹介しておきますね。

投稿者 Sugino : 2018年09月27日 16:51

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