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2012年12月08日

ちゃんこ鍋


力士の食事と言えばチャンコ鍋 鍋と言えば一般人には秋から冬に掛けての料理とされていますが 力士にとっては身体づくりのために 一年通して毎日この鍋を食します。
毎日の料理であっても 力士を飽きさせないのが 部屋の女将さんの腕でありますね。
亦チャンコと言えば相撲部屋の食べ物の総称で 鍋が日常化したのは明治の終わり頃 つくり方も各部屋に夫々の伝統があり 具も調味の具合も異なりますが 大別して鶏ガラのスープでつくるソップ炊きと呼ばれる寄せ鍋風のものと 水炊き鍋があります。
ソップとはご存知のようにこの相撲界に於ける隠語で 痩せた力士の事を指していますが その反意語がアンコと呼ばれる太った力士であります。
そしてこのチャンコ鍋では 鶏ガラをソップの擬似語として調理用語に当てているのです。私はこの国技である相撲を このところトンと見なくなってしまいましたが 過っての舞の海さんのような 小兵でソップ型そして自分の型を持った得意の技持ち力士が少なくなり 真に寂しい限りであります。
何れにしましても この鍋は力士にとっては身体づくりに必要なタンパク質と 野菜もタップリ取り入れた栄養バランスのいい料理であります。
此れを一般人の何倍も続けて採られるのですから 伸び盛りの力士の卵さんたちにとっては 至上の料理であるに違いありません。
しかし身体作りのために 自身の身体を犠牲にされている方も見えるのではと心配ですが 身体を張った相撲という仕事と共に 自らの命を縮めてしまうような愚は何としても避けたいものであります。
そうした意味からも部屋の女将さんは 出汁の採り方から具材そして付けダレに至るまで 様々なレパートリーを考え 飽きないような鍋づくりをすると共に 力士の健康管理に至るまで 毎日細心の心配りされてしているそうで お預かりする立場の鏡ともいえるのであります。
それともう一つ 汗を流した後は味付けが濃くなりがちですが 塩分チェックも必ず行っているとのことでありました。
食べ盛りの子供たちにも是非味わって欲しい 伝統の滋味ですね。

写真は阿武松部屋の ソップ炊きチャンコでした。

一段と寒くなってまいりましたので、鍋の記事をご紹介いたします。当地四日市は、全国の土鍋のシェア7~8割を占めていますので、鍋、鍋料理共にどうしても気になるところです。本文中にもございますが、身体を酷使されている方、体調にお気をつけ下さい。記事を書いた本人も病院嫌いであと一日遅ければ、その日に亡くなっているところでした。テレビでも訃報が続いて報道されております。どうぞ暖かい食事を取り、ご自愛下さい。

投稿者 Sugino : 2012年12月08日 15:04

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コメント

先代からのブログを引き継いでくれて、またスギノトーキの
ホームページを読む楽しみが増えました。
これからもがんばって、益々の活躍心から応援しています。

投稿者 器ふじさき : 2012年12月09日 22:40

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