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2012年09月02日

アルティスト・ビラージュ

皆さんは岐阜県多治見市と言いますと どんな連想をされますか。
多治見市のある岐阜県は海のない山間の盆地で 近頃では日本でも一,二を争う夏の暑い場所としても有名になりましたが ご承知のように元々古くから焼き物づくりの盛んな美濃焼の産地にあって その中心を成している土地柄でもあります。
その奥多治見の山間に老舗の料亭がございました。
そこの趣深い和風建築を生かしながらリノベートし 「レストラン」「カフェ」「ギャラリー」「アトリエ」を配した アーティスティックな複合施設に生まれ変えたのであります。
「アルティスト ビラージュ」と名付けられた其処には 夫々の空間に夫々のアーティストがいて 美しくそして美味しい料理やカフェを楽しみながら 素晴らしいアートをご堪能いただけるよう配慮がなされています。
そしてこの自然豊かな環境の中には 岐阜県が指定する名水の落差100mに及ぶ豪快な不動の滝があるのですが 霊験新たかなこの滝の水は 陶工たちの作陶にも好んで使われているとの事で 是非一度足を伸ばして行って見たい処であります。
亦ここのアトリエには数名の陶芸作家が常駐されているそうで 今年の始めにご紹介した柴田光次郎さんはじめ気鋭の作家ばかりでありますが その中から本日はお二人の女性作家をご紹介したいと思っています。
それではまず先発の安達あかねさんです。
未だ三十台前半の若い陶芸家でいらっしゃいますが 彼女が來村し拘り続けたテーマは 古くからこの美濃の地にあって 一世を風靡した時期を経ながらも その手間仕事が量産に向かず短命であったことに後ろ髪を引かれ 今尚発信し続けている「精炻器(せいせっき)」と呼ばれる作品をつくる技法であります。
特に色のある土に化粧土を掛けて生まれるベージュの器肌に 爽やかな懐かしさを感じるのだそうで もう既に彼女のライフワークとなってしまったようであります。
そして次は更に若くて20代の水谷ミキさんです。
鋳込み成形による手法ですから先ず石膏型をつくるのですが この型を削っている時が作品のイメージを決める大切な工程なので 一番楽しい時間帯ですと仰ってみえ また特徴的なのはこのフォルムも然ることながら 色彩感覚にも彼女のオリジナリティーが見え隠れしていることであります。
先ずは元々の陶土に顔料を混ぜ その上に釉薬を被せるというもので この二つの色がナチュラルに交わっていく感じを グラデーションで表現したものであります。

これらの方の作品は引き出物としての利用も可能ですが サイズや風合いの若干の差はご容赦賜わり また受注後納期まで一ヶ月のご猶予を頂戴しますので どうぞ併せてのご理解を賜わりますようお願い申し上げます。
(最初の写真は このアルティスト ビラージュの入り口案内板です)

投稿者 Sugino : 2012年09月02日 00:03

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