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2012年08月30日

醤油について

お米に続いての今日の話題は日本の伝統的な調味料 そしておふくろの味のベースでもあります醤油についてのお話です。
少し長い文章になりましたので お茶時などのタイミングでお気楽にお立ち読み下さい。
大豆が主原料で小麦と麹菌 そして食塩水が基本の材料です。
この材料の加工法や配合比そして熟成の度合い等で 夫々特徴の違った種類に分かれます。
近年はグルメや健康志向の傾向とも相俟って 益々種類も増えているようでありますが 何れも空気に触れることにより酸化してしまいますので 残り少なくなった大瓶の醤油は 小瓶に移し替え蓋を捻って口をキッチリと閉め 冷暗所で保管するように心掛けておくと良いですね。
製法は材料を麹菌で発酵させてつくりますが 基本は料理に使えば塩味と共に 独特の旨味に色や香り付けが出来ます。
それ以外にも肉や魚の生臭みを消したり 殺菌そして保存性を高めるといった効果もあり 夫々によく使い分けられているところであります。
それでは先ず濃口醤油ですが 通常,醤油と言えばこれを指すくらい 全体の85%を占める醤油で 卓上調味料としての使い方を含めオールマイティーです。
この中には加熱処理をしない生醤油 そして塩分を半分に抑えた減塩醤油も含まれますが この2種の醤油は冷蔵保存が必要です。
全国各地で生産されていますが 味や製法などは夫々の地域性が反映されていますので 味比べもよろしいかと存じます。
次は薄口醤油です。
製法は濃口とほぼ同じで 薄口となっているのは塩分濃度ではなく(塩分は濃口より寧ろ1割ほど高め) 色や香りが抑えられたという意味で 熟成期間も短めです。
発祥は兵庫で関西地方でよく利用され 色が薄いので他地域でも素材の色や香りを生かしたい料理に用いられます。
次は溜り醤油ですが トロリとしたコクがあり色も濃く 独特の香りを持っています。
産地は当県も含め東海地方に多く 当地では刺身の付け醤油としても利用しますが 主には焼き物,煮物など照りやコクを出す料理に使われます。
この醤油は豆味噌の製造過程で分離した液から出来たと言われ 醤油の原点とも言えるのではないでしょうか。
最後は白醤油ですが 薄口よりも更に淡い琥珀色で 大豆よりも小麦を多く使い糖分も他の醤油より高く 香りも独特です。
使い道は出汁との相性が良いので 卵焼きや茶碗蒸しそして吸い物などに適しており 料理の隠し味としても用いられます。

他にも 主に寿司や刺身の付け醤油として使われる再仕込み醤油がありますが 食塩水の代わりに生醤油を使って仕込まれるためこの名があり 色も味も濃厚なコッテリとした醤油です。
いろいろとご紹介致しました。
一般のご家庭なら精々1~2種程度かと存じますが ご興味持たれましたらどうぞ奮ってお試しになってみて下さい。
コーヒーブレイク 丁度お時間もよろしいようで。

投稿者 Sugino : 2012年08月30日 04:29

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