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2012年04月13日

喰 籠

これは何でしょうか。
寸法の表記がありませんから小さければ香合のようにも見えますが 実は直径が22cmありますので香合ではありません。
このサイズは香合同様,茶道具の一種で「喰籠(じきろう)」と申しまして 炉が風炉へと変わります5月にはこの陶器の菓子器が使われるのです。
写真は九谷焼の陶器でありますが この他,炉の季節に使われる漆器もございます。
でありますが先に出ました香合も同様に陶器と漆器があり 面倒なことにこの喰籠とは逆の季節に使われるのです。
つまり炉の季節に喰籠は漆器,香合は陶器 風炉の季節には喰籠は陶器,香合は漆器という具合なのであります。
一時に作法を身に付けようとしますと,その様に感じられるかもしれませんが 何れも今日に至る長い歴史の中で培われたものと心して下さい。
きっと季節感を大切にするため そして取り合わせの妙からこの組み合わせとなったのだと思われますが 如何でしょうか。
こんな主客のやり取りが聞こえてきそうでもあります。

蓋をしたままですので中がはっきりしませんが 見込みにもこの更紗文が描かれ凝った仕様となっています。

投稿者 Sugino : 2012年04月13日 07:41

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