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2010年12月16日

ナマコ

クリスマスを控えて昨日に引き続き 贅沢な食品の話題を続けさせて戴きます。
海の幸の話題でありますが 古来ナマコを食用としてきた民族は 日本と中国などごく一部のアジアの地域であり 取り分け特異なことに 我が国では主に生を酢の物などにして食べ シコシコした食感を味わうといった楽しみ方がなされて参りました。
一方中国では圧倒的に乾燥ものを使ってきましたので 歴史的には日本で獲れたナマコは塩水で煮た後乾燥させ 干しナマコとして中国向けに輸出されるものも多くあったようであります。
こうしてこの干したものはイリコ或いはキンコと呼ばれ 煮物やスープに使われる中華の高級食材ともなっているのです。
亦この干しナマコは中国では滋養強壮などの薬効があるため 食品としてばかりでなく漢方薬としても盛んに用いられているよのであります。
更にこのナマコの内臓を塩辛にしたものが 絶品の珍味コノワタであり ウニやカラスミと並び日本の三大珍味の一つにも数えられているものであります。
ご飯に添えても食が進みますが 左党には堪えられない酒肴の一品でありますね。
ナマコもこうなりますと 悲劇と言えるのでしょうか。
最後にもう一つ。
薄く開扇形に干した卵巣をコノコ(或いはクチコ)と言いますが 一枚のコノコをつくるのに数百匹のナマコが犠牲になるという 超高価な珍味の一つでありますね。

この高価な食材をチョット火で焙り そして皆さんスルメのように割いて召し上がってみえるのであります。

投稿者 Sugino : 2010年12月16日 23:59

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