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2010年12月11日

アンコウ

大きな頭のグロテスクな外見からは とても想像できないような柔らかくて淡白な食感の高級白身魚であります。
元はと言えば非常に商品価値の低かった魚で 釣り人にとっても外道でありました。
そして料理の中でも代表的なアンコウ鍋(どぶ汁)は 漁師さんたちにとって船上で料理して暖をとるといった類の魚であったのが 何時の間にか一般に広まり今日の人気の高級料理となってしまったのであります。
尤もこの頃からフォアグラとよく比較される アン肝だけは持ち帰られ缶詰に加工されていたようでありますが。
このアンコウは大きくてしかも表面がヌルヌルしているため 非常に捌き難い魚であるのすが この鍋では骨と眼を除き余すところなく全て使い切ります。
白身,肝,胃袋,皮,卵巣,エラ,ヒレは「七つ道具」と呼ばれ この鍋の定番中の定番といえるのですが 夫々の部位によって食感も異なり 味と共に何度もお楽しみ戴ける食材であります。
鍋は先ず肝を鍋に直接炒り付け ネギや焼き豆腐に椎茸などを加えて 割り下で調味しチリ鍋仕立てとします。
そして一品料理としてのアン肝は 一般的には蒸してポン酢で戴きますが 煮物料理となったり 煮凝りにした皮や胃袋そして白身などと和える共酢に利用されたりします。
味は脂肪が多くネットリとした食感で 淡白な白身とは対照的に濃厚な旨味があり 食通でこれのファンも多いと伺いますが もうこんな料理の季節になったんですね。

アンコウの白身の調理法としては他に 刺身に唐揚げ そして何と言っても冬場が旬ではありすが 夏場も冷シャブなどに調理されることもあります。
亦 西洋では煮込みやローストなどに調理されているようであります。
しかしフグなどと違って漁獲量の少ない希少性の魚ですから これの専門店は余り見かけませんね。

投稿者 Sugino : 2010年12月11日 01:31

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