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2008年09月25日

現代染付の珍品

余りカタログではお目にかかれない 現代染付の珍品をご紹介します。
先ずは「灰吹(はいぶき)」。
「灰落とし」とも「火入」とも呼ばれているようですが これが今で言う灰皿に当ります。
我が国に喫煙の習慣が伝わるのが 室町末期から江戸初期であったと言われています。
もちろんその頃は 紙巻タバコや葉巻などございませんので 煙管という喫煙具を使っていたのでありますが その煙管の灰を落とす器 つまり灰皿ですね。
今でも灰皿として使えなくはないでしょうが 煙草を休ませる溝がありません。
ミニプランター或いは小物入れにされたほうが 火災の危険も防げそうです。
次は「合子(ごうす)」。
中国伝来の品ですが 本場では朱印の肉池として使われていたものが 日本に入るや香合となってしまいました。
桃山期や江戸期にもたくさん輸入され 茶人に大変珍重されていたものであります。
同時に国内でも多くつくられるようになり 次第に形も大きなものが現れ 用途も蓋物へとシフトしていくようになりました。
最後は「緒締め玉(おじめだま)」。
穴に口紐を通し 印籠や巾着の口を締めるものでありましたので 庶民には余り縁のなかった品と言えます。
これは日本独自のもので 中国・景徳鎮にもなかったものであるようです。
そういえば 着物文化,日本ならではの帯締めの様でもありますが 差し詰め現代版で言えばストラップといったところでありましょうか。


何処かに古風な匂いのするものばかりですが 全て今有田で焼かれているものばかりです。

投稿者 Sugino : 2008年09月25日 07:24

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