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2007年04月27日

折 敷

懐石には様々な約束事がありますが それももてなす側ともてなしを受ける側の煮詰められた心得のエッセンスのようなもので 写真は折敷(足のない膳)と呼ばれる膳で 客から見て左に飯右に汁を据え これらの器の向うに向付を配してこの3点セットによりスタートとなります。
亭主はこの折敷を先ず正客の前に運びますが 正客はそれを一膝進めて畳の直ぐ上で受け取ります。
これは低い位置で受けるという 亭主の労を助けようとする正客の心遣いであります。 
次に亭主は次客へと折敷を配り 「どうぞおとり上げを」と挨拶されましたら 客同士が「お相伴を」と挨拶を交わして懐石が始まります。

先ずはご飯の蓋を取り折敷の右側に置き 次に汁の蓋を取って飯蓋の上に伏せて重ねます。
そしてご飯を戴き 次に汁を戴きます。
この場合 汁は残さず全部戴き蓋をしますが ご飯は必ず一口残し蓋をいないでおきます。
これも客の亭主に対する気遣いの一つなのです。
この後は木杯を載せた杯台と銚子を持って亭主が順に注いでまいりますが 懐石は飽くまで食事であって酒宴ではなく 料理を美味しく戴くためのものと心得たほうが良いですね。

投稿者 Sugino : 2007年04月27日 06:05

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