« 骨蒸し | メイン | ベーカー »

2007年03月08日

湯 桶

懐石の締め括りに白湯の代りに焦がし湯(米を煎り焼き塩を加えて湯に入れたもので 番茶代りとなる)を入れて注ぐための道具です。
(写真の左上 脇引盆の上に載ったポットのような物 その左はお玉のような形をしていますが湯の子すくいと呼ばれて 湯桶とセットされています)
亭主は正客の左手に湯桶を置き 正客は湯桶の蓋を取って次客へ渡します。
正客は湯の子すくいで湯を椀に取り蓋同様次客に渡し 飯の残りと香の物を湯と共に戴きます。
末客が給仕口へ下げて 一同戴き終わったところを見計らって 正客は椀の蓋を元通りに重ね 他の客も一斉に正客に倣って箸をおとします。
これにて懐石が締め括られました。

似た様な道具に 神社での挙式の際の三々九度のお神酒の湯桶がありますが もう少し柄の長い白木か真鍮製のものが用いられています。
亦現在では 蕎麦屋さんで蕎麦湯を入れる容器として使われていますので ご存知の方も多いかもしれません。
念のため これは重箱読み(音訓混合読み)で「ゆとう」と呼ぶのが慣例となっていますが 湯次とも呼ばれています。

投稿者 Sugino : 2007年03月08日 08:00

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.sugino-toki.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/590

コメント

コメントしてください




保存しますか?