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2008年09月28日

越前焼と越前塗

越前焼は日本六古窯の一つに数えられ 平安末期からという大変古い歴史を持っています。
その間生産されていたものは 甕,壷,摺り鉢,舟徳利,オハグロ壷といった生活に密着した暮らしの器たち 所謂雑器と呼ばれるものでありました。
特徴としては釉薬を使わずに焼く 焼〆や灰釉,鉄釉などを中心とした 素朴で温か味のある肌合いの陶器であります。
江戸末期より昭和に架けて廃絶の危機に直面するも 昭和45年につくられた越前陶芸村の完成を契機として 次々と窯元が復旧すると同時に新規参入の窯元も増え 現在では国から伝統工芸品の指定を受けるに至っております。
一方越前塗の歴史は更に古く 古墳時代末期にまで遡ると言われています。
こちらは言うに及ばず 越前焼同様国から指定された伝統工芸品であります。
挽き物は栃や欅を縦方向に立挽きし 塗りは刷毛の跡や埃が付かないよう 花塗りという仕上げの漆を塗るのが特徴です。
別名河和田塗とも呼ばれていますが この伝統を守る堅牢な木製漆器と 一方では業務用プラスチック食器の一大産地でもあるのです。
この越前焼と越前塗が同一産地にありながら これまでこのように組み合わされなかったことは 些か稀有なことのようにも思えますが この度此処にこのように上手く見事に組み合わせが出来ました。


渋さの中にも シットリ落ち着いた色調のコラボレーションであります。

投稿者 Sugino : 2008年09月28日 01:29

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