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2008年03月20日

仙盞瓶

仙盞瓶(せんさんびん)は盛盞瓶とも呼ばれ 意味や語源は定かでありませんが 水注ぎ或いは酒注ぎとして使われたのではないだろうかと思われています。
多くは扁平な胴に 細長く伸びた華奢な注ぎ口や取っ手が付けられ 多くは狗のような動物の摘み(これは国産品で普通の丸い摘みです)が付けられた蓋付の瓶であります。
姿や模様は何処となくエキゾチックな異国情緒に溢れていますが イスラム世界の銀器にこれと同様の形をしたものがございます。
そこで これも中国・明朝に影響を及ぼしたものではないかと推察されているのですが こんなところにもシルクロードの役割を垣間見ることが出来るのです。
この後 日本に入ってくるのですが 日本では自由闊達な茶の湯の世界にも持ち込まれ 箱書が「赤絵水次」となってはいるものの 蓋付飾り壷のようにこれを使って花入として床を飾ることもあったようなのです。

亦 当地・四日市でも古万古の仙盞瓶が現存しています。

投稿者 Sugino : 2008年03月20日 09:28

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