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2008年01月09日

曜変天目茶碗

これは茶道雑誌に掲載された 国宝の指定を受けております唐物の「曜変天目茶碗」です。
何方でも見入ってしまい 美しい夢幻の世界へと引きずり込まれてしまいそうな 妖しい佇まいの茶碗です。
私は実物を拝見していませんので無責任なことは申せませんが 写真でもその一端が偲ばれるようで 実際のものは如何でしょう。
(もう少し上の角度から撮って欲しかったとも思われますが)
元はこのように薄手で端正な形状を持つ上肌も美しい唐物の青磁に白磁 そしてこの曜変や油滴のような天目が 気品の高さ故茶人にとって大変喜ばれていました。

その後ひなびて土臭い味わいの茶碗も見直され 灰被や高麗茶碗に移り利休の桃山時代には 瀬戸,志野,萩,唐津,薩摩茶碗などが加わり 古田織部や仁清,乾山といった雅な茶碗の出現と相俟って 唐物崇拝の伝統は次第に崩れて参ります。
しかしこの茶碗 見る角度によって黒の地肌に瑠璃や群青 場合によっては銀色に映え輝く夜空の星へと 連想をかき立ててくれます。
お茶の緑とも絶妙の相性なのでしょう。

投稿者 Sugino : 2008年01月09日 08:00

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