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2006年11月23日

小物タンス

10年程前まではこのような小引出の付いた小物入れが 価格とボリュームで贈答品としてもよく使われていました。
こちらは桂材を使った秋田塗の七つ引箪笥ですが 秋田も豊富な木材資源(杉,栓,桜,桂など)を生かした漆器の一大産地であります。
天然木の持つ清らかさや温もりを 伝統技術で道具に加工し生活に潤いを与えてきました。
同じ秋田の桜の樺細工は以前ご紹介したところです。

こちらは駿河漆器の鎌倉三つ引便箋入ですが 江戸幕府三代将軍家光公により浅間神社と久能山東照宮を造築した折 全国から優れた宮大工,指物師,塗師,蒔絵師を集め その後もこの地に留まり文庫や重箱,桐箪笥の製作を行って参りましたのが起源となっています。
このようにどちらも長い歴史を持つ産地ではありますが 現在この二つの産地は近年の中国製品の輸入に伴い危機的な状況になっています。
日本固有のジャパンと呼ばれる漆器ですが このような状況が続けば技術の伝承も途絶える事になり兼ねず 最も心配されるところです。

投稿者 Sugino : 2006年11月23日 07:29

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