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2006年02月12日

カタログ・ギフト

10年程前でしょうか。カタログが贈答品として使われ始めました。
私達は当初足踏みして2~3年経た後扱い始めたのですが 最大の理由は贈り物という物を介して送り手の気持ちを先様に伝える これが根底から崩れる商品だったためです。
皆様ご存知だと思いますが システムとしてはご予算に応じて送り手がお相手にその金額の商品カタログを送ります。
カタログを戴いたお相手は その中から気に入った商品を選び同封の注文葉書で注文します。
私達は選ばれた商品をお相手先まで発送し お受け取りを確認した後業務が完了したことをご依頼主様にお伝えする。
このような手順で完結するのですが このシステムは物の溢れた時代背景もあって みるみるうちに時代の寵児となって参りました。

しかし背景をもう少し掘り下げてみますと 其処には作り手や私達のような仲立ちとして介在する者たちが 贈り物に対して今一つ安易に取り組んで来なかったかという反省がなければなりません。 
急成長して参りました「カタログ・ギフト」ですが 今チョット足踏み状態といったところで それは私達の努力の結果ではなく カタログ・ギフトそのものが自滅状態にあるという結果なのです。
 ご利用された方のお話を伺えば瞭然としています。
年々品数を増やしカタログを厚くしてきたにもかかわらず 何も欲しいものがないとのご返事が返ってきます。(あるいは選び難くなったのかも知れません)
掲載された一つ一つの商品は 何故掲載されたのかの意味を持つものでなければ 幾ら沢山載せたからといって魅力を感じていただけるはずがないのです。
よく夫婦の間柄であっても言葉に出さねば相手に通じないということが言われますが 贈り物を戴く,それに対して返礼をする やはり気持ちの通じる言葉が無ければ (無くても送り主のエスプリを感じ取ってもらえる品であれば良いのですが) 物が行ったり来たりしただけの事で終わってしまうのでしょう。
カタログ・ギフトにも挨拶状は入りますが それが通り一遍のものであっては先様の心には残りません。 多ければ多いほど個別の対応が必要となってきます。
以前ノリタケが「私に贈ってもギフト」というキャッチコピーを使っていました。
先ずは自分に妥協し自分を裏切っていないか もう一度贈り主様も私達も贈り物とは何かと問い直す必要があります。

投稿者 Sugino : 2006年02月12日 18:49

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