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2006年12月23日

曽呂利花入

茶事に於いて 初座の床飾りは掛物,後座は花ということになっています。
利休居士曰く「道具の中で最も大切なものは掛物であり 中でも墨跡を第一とする」と教えています。
歌切や消息も掛物として使われますが 先ずは墨跡の文句を敬い賞玩するもので その使い分けはその茶会のテーマに相応しく調和を乱さないものというのがポイントです。

これに対し 再び利休居士曰く「花は野にあるように」という言葉が象徴しているように 禁花(香が強い花 トゲのある花 実のもの)以外であれば何でも構わないのです。
いけばなの様に真,行,草といった一定の形があるものでもなく その人の心の表現と考えれば 切りたての瑞々しい花なら何でもいいのです。
ただ花と花入の調和同様 花入と薄板には多少の使い分けがなされているようです。
薄板には真(矢筈板),行(蛤端),草(丸香台)の区別があり 古銅や青磁には矢筈板 その他の花入には概ね蛤端や丸香台が組み合わされています。
この花入の中でも端正な曽呂利花入は 年の初めの正月に椿などが入れられます。

投稿者 Sugino : 2006年12月23日 07:39

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