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2006年10月29日

一閑張

一閑張は江戸初期の頃 明より渡来した飛来一閑が創始した漆工芸技法で 日本の和紙と中国の乾漆技法を組み合わせたことにより初めて作られました。        
土や木で原型を作りそれに幾重にも和紙を張り そして型抜きをしてその張子に乾燥,漆塗装を繰り返し 丈夫な漆器へと仕上げて参ります。
現在 地域によっては漆の代わりに柿渋を塗装しているところや併用しているところなど 種々の応用技法により仕上げられるようになって参りました。

柿渋には防水,防腐の効果があり 我が国でも平安末期より使われてきましたが 現在では柿渋独特の強い臭いは解消され 無臭の柿渋が開発されるようになりました。
これにより食器の生産にも柿渋が用いられるようになり 亦型抜きの方法でなく 竹や木製品そして自然の木の葉(この場合天然の葉脈がそのまま生かされたものもあります)などに 直接和紙を張って仕上げる方法を摂っている地域もあり 製造技法は様々な展開を見せています。
元々が中国と日本のクロスオーバーの発想でつくられた一閑張りですが 400年という歴史の中で更なるクロスオーバーの発想が加えられた事になります。
今後も目が離せない一閑張です。  
写真は銘々皿で 私共では釣銭盆として10年以上使っていますが 全く変質していません。 しっかり丈夫です。

投稿者 Sugino : 2006年10月29日 06:31

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