2008年03月03日

ミュージアム・コレクション

今日は雛節句でありますが 一寸趣向を替えた話題をご提供させていただきます。
19世紀末から20世紀初頭にかけて ジャポニズムの影響を受けたともいわれる憂いを含んだ植物的な曲線と 植物をモチーフに幻想的な色彩を醸し出したアールヌーヴォー。
その後の欧米に広まった明るく直線的なデザインや 華やかなカラーコーディネーションによるモダニズムの世界を表現したアールデコ。
何れも美術や芸術の世界を 機能性ばかりを追及する味も素っ気もない日常に取り入れようとした試みでありました。 
そんな当時の日本で 歴史的装飾美術が開花したこの二つの時代を的確に捉えて世界に送り出されたのが オールドノリタケ。
そのエッセンスを現代様式にアレンジして甦らせたコレクションが このノリタケ・ミュージアム・コレクションです。

この二つの時代はアーティスティックなセンスと高度なテクノロジーが融合した 一つの頂点であったといえるかも知れません。
何れも短い期間で 大量生産,大量消費の時代の波に呑み込まれてしまいましたが 今も密やかながら街角のあちらこちらで息衝いています。
そんな視点でタウンウォッチングされるのも 面白いかも知れません。
こちらの写真は 海外に散逸した数々のオールドノリタケを 当時の彩色技術そのままに復刻したものです。
「他人に見せるのではなく 貴方に見て欲しいノリタケです」 と謳っています。

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2008年02月28日

東洋佐々木ガラスの新製品

シャープでシンプルなコニカルタイプのペアーグラス(タンブラーとロックグラス)に お好みに合わせて和洋何れにもお使いいただける 華やかさとモダンさを持ち合わせたカットを施しました。
一つはリングを幾重にも重ね合わせたような 華やかなダイヤモンドラインカット。
他方は響き合うようにドットをあしらった モダンなスフィアカットです。
更にパッケージには このカットグラスの輝きを包み込む宝石箱のようなギフトボックスを使用し 中の仕切りは取り外せるようになっていますので 小物整理やレターボックスのようにご利用戴けます。
こちらもブライダルの記念品などにご利用いただきたい一品です。
材質はこのメーカーが独自に開発した「ファインクリスタル」で 追記にその特徴を記しておきます。

<ファインクリスタル>

「ファインクリスタル」は クリスタルガラスの光沢と輝きをそのままに 耐アルカリ性,耐傷性を飛躍的に向上させた 丈夫で扱い易い画期的な新しいクリスタルガラスです。
このガラスには次のおおきな4つの特長があります。
① 原料に環境規制された物質は一切使用していません。 従いまして環境を配慮した製品といえます。
② 高純度の原料と製法技術により 世界水準を超える美しさを持っています。
③ 家庭用食器洗浄,乾燥機にも対応し アルカリ焼けを起こし難い「耐アルカリ性」と 硬く傷が付き難い「耐傷性」を持ち合わせています。
④ EU(欧州連合)のクリスタルガラスの定義を 完全に満たしています。

どうぞ 一度手にとってお試し下さい。

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2008年02月26日

中国茶

何かと騒がしい中国ですが 今日は中国茶をテーマにしてみようと思っています。
そこで道具とその使い方をご紹介いたしますので ご参考にして下さい。
しかしお茶など最も無農薬栽培とは考え難い農産物で 正直申しまして私もこのタイミングで試す勇気は無いのですが 飽く迄ご参考という事にして下さい。

<中国茶の茶具>

① 茶壷(チャーフー) 
    急須のことですが 日本のように横手ではなく後手でポットのような形をしています。 
    お茶の種類に適した素材やサイズがありますので お好みをお選び戴けます。

② 茶杯(チャーベイ)
    濃厚なお茶の味と香りを楽しむための小さめの湯呑。

③ 聞香杯(ウェンシャンベイ)
    お茶を注いだ後茶杯に移し 中を空にして香りだけを楽しむ縦長の湯呑。

④ 茶海(チャーハイ)
    茶壷のお茶をあけて濃さを均一にしてから茶杯に注ぎ分けたり 湯冷しの役目も持つ茶具で 後手のドレッシングポットのような形をしています。

⑤ 蓋碗(ガイワン)
    蓋の付いた茶碗で 茶壷の替わりに茶杯に注ぎ分けたり 直接お茶を飲む湯呑として二通りの使い方が出来る。

⑥ 水孟(チャーユイ)
    器を温めた湯や茶葉,茶殻を捨てる器。 日本の建水に当るがもう少し大きい。

⑦ 茶船(チャーチュアン),茶盤(チャーバン)
    茶壷や茶杯にお湯を掛ける時 そのお湯を受けるための茶具。
    陶製,木製,竹製とあり サイズもいろいろ。

<中国茶の淹れ方>

① 茶盤の茶壷を置き お湯を注ぎ温めます。
  ウーロン茶は90度以上が望ましいと言われています。
② 茶壷が温まったらそのお湯で茶杯や茶海を温めます。
  茶壷と同時に温めても可。
③ 茶則(茶箕の事です)で茶葉を茶壷に入れます。
  茶壷に対して1/4位が目安とされていますが 好みで調節します。
④ 高い位置から熱湯を溢れるほどに注ぎます。
  一煎目は直ぐに茶海,茶杯に注ぎ温めますが 省略される事もあります。
⑤ 茶壷に再びお茶を注ぎ蓋をした後 茶壷にも熱湯を掛け1~2分蒸らします.
⑥ お茶を茶海に一気に移し 茶杯に交互に注ぎ分けます。
  お茶の色がなくなるまで(4~5煎目位が目安)愉しめます。

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2008年02月24日

馬場真右ェ門

有田の作家 馬場真右ェ門さんの展示室には 大物の壷からグイ呑に至るまで大きさや形も然ることながら 油滴あり,桜紋あり,金華あり,染付ありといった多才な作品がずらりと展示されています。
とても個窯のものとは思えない程 幅広く豊かな作品群であります。
「たくさんの失敗を重ねていろいろな表現が出来るようになった」 と仰ってみえますが 中でも明け往く暁の空を表現したくて取り組まれた辰砂の作品たちは ゆったりと流れる暁の雲を想起させる近年の代表的なものばかりです。
写真は「シルクロード」と名付けられた 白と辰砂の色の対比が鮮やかな菓子鉢です。
暁の砂漠を彷彿させる魅力があります。

カップソーサーも掲示致しました。
長男がマイカップにと求めたものです。

辰砂についてはこちらをご覧下さい。

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2008年02月19日

みりん干し

お手軽な酒肴の一つに私も好きなみりん干しがあります。
多くは鯵や鰯に鯖,そして秋刀魚などの青魚ですが フグやカレイなども売られています。
食感でわかりますようにみりんだけではなくしょう油や塩 そして水飴などが配合された調味液に漬けられているようで その後乾燥干物とするようです。
軽く焼いて食べますが 調味液が付いているため焙り焼きにしませんと 直ぐに焦げ付かしてしまいますので ご用心。

写真は「絵織部和皿揃」

<みりん>
蒸したもち米と米麹,そして焼酎を原料に熟成させてつくられる醸造酒です。
10年程前までは酒類販売免許が必要で 酒屋さんでしか手に入りませんでしたが その後の規制緩和により今ではスーパーなどでも手に入れることが出来ます。
みりんの製法は今ではコストや生産量をクリアするために 品質表示をご覧になればもち米を減らして醸造用糖類を加えたり 焼酎の替わりに醸造用アルコールを使用しているものの方が多いのがお分かり戴けます。

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2008年02月12日

広重のお椀

東海道五十三次の43番目の宿場町をご存知ですか。
(この場合道中の宿場の数であって スタートの江戸・日本橋とゴールの京都・三条大橋は除かれます)
この町 四日市です。
広重によって描かれた風景(飛ばされた編み笠を追いかけ橋上を渡る図)の面影は 当然ではありますが今や何処にも見当たりません。
江戸期の当時の旅情を偲びつつ こんなお椀で宴を盛り上げましょう。
広重・宿場四日市の吸物椀でした。
実は昨日の私は 伯母の法事が営まれた42番目の宿場町・桑名に出掛けていました。
この町は当市と違って歌にも歌われた旧桑名藩の城下町であり 伊勢参りの玄関口でもあった「七里の渡し」が描かれていますが 法事の後の食事会は昨年同様この傍にある老舗の料理屋さんでありました。

<吸物椀の形状>
従来は浅型で口の開いた小槌型や朝顔型が多かった吸物椀ですが 近年はスペースの有効利用ということもあり 駒型や玉子型のように小振りで深めの形が主流となっています。
この中間に位置するのが写真のような仙才型の吸物椀です。
この他口縁が反った形の羽反型 蓋が大きく膨らんだ形の天竜寺型や古代型など 色々ございます。
亦 この吸物椀を基準にこれより小深くて更に直径の小さなものは小吸椀或いは箸洗とも呼ばれ これより大きなものは雑煮椀であったり煮物椀であったりします。

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2008年02月01日

德田八十吉

今日から2月ですね。
元より九谷焼は色絵・絵画の世界でありますが 三代目・德田八十吉は初代から受け継いだ江戸期の青手・古九谷系の色彩を基に工夫を重ね 色釉グラデーションの微妙で深遠な変化や 対比の美しさを特徴とする「彩釉磁器」の技法で 新しい独自の世界を切り開き これにより平成9年人間国宝に認定されました。
この彩釉磁器の技法は江戸期と現代の調和という点でも 今後の九谷の釉薬の新たな可能性を充分に感じさせるところであります。

作家の五木寛之さんは金沢を訪問された際 次のように述べておられます。

「古典とは謂わばその時代のピカピカの新作で 大事なことは古典に学んで将来古典といわれるものをつくっていくということです。
ですから伝統を受け継ぐということは 時には伝統に反逆することにもなります。
相撲の世界でいう 自分の師匠を倒して恩を返したということなのです。
それは師について学んだ結果その師を超える これが伝統の受け継ぎ方で 古いものとの摩擦とか衝突とかそういうものなくして 自然な革新はあり得ません。
伝統が強ければ強いほど それを跳ね除けるエネルギーも比例して必要です。
重圧を感じる,風圧が強いということは 実はそれが伝統の有難さなんです。」

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2008年01月30日

節 分

お正月から早ひと月経ち 月が変れば直に節分が参ります。
節分とは文字通り季節の分かれ目のことで 立春,立夏,立秋,立冬と年4回あるのですが 今日では立春の前日(本年は2月3日)のみが残されるようになりました。
これは長く厳しい冬から陽春の季節を迎えることに 先人達は大きな喜びを見出し 旧暦新年の重要な行事とされていたためと言われています。
兎角季節の変わり目は邪気が生じ易いと考えられ 平安時代よりこれを防ぐため 鬼を追い払う「追儺・ついな」という行事に端を発し 豆撒きを行なう習慣となったようです。

この豆は煎り大豆で 夜になれば玄関や勝手口など全ての戸を開け放ち 「鬼は外 福は内」と唱えながら豆を家の内外に撒き放ちます。
そして鬼を家から追い払った後 福が逃げないよう全ての戸口を閉じます。
その後内に撒かれた豆を自分の年齢の数(或いは一粒多く)拾って まめに達者で暮らせるよう祈りながら食べるのです。
この習慣は年中行事の中でも大変動きのある行事ですので 小さな子供さんにとっても思い出深く心に残るものとなるでしょう。

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2008年01月28日

一客一亭

茶事七式の一つ。
茶事は普通五人くらいの客を一組として招くものですが これは文字通り客一人に主人一人ということで 終始差し向いという事になり最も親密な茶事であります。
と同時に主人は懐石・濃茶を客と共に相伴するので 双方とも余程道を究めた者でなければ勤まらないとも言われています。
それだけにこの茶事は双方の喜びも深く おもてなしの極みとも言えるものではないでしょうか。

引き換え酒席の差し向いでは もう少しくだけた雰囲気でも悪くなく 余り中座せぬよう好きな肴でもつまみながら 程好く酔えればこの上なしというところでしょうか。
一対一を意識し過ぎて対峙するようでは困りますが 親しき仲にもを弁えおもてなしの心意気はどちらも変らないものと心得ましょう。
では さて貴方はお茶にしますか それともお酒 どちらに軍配を揚げますか。

<茶事七式>

正午の茶事、夜咄の茶事、暁の茶事、朝の茶事、飯後の茶事、不時の茶事、一客一亭の茶事

<季節による茶会>

大福の茶(元旦から五日)、春茶(1月十五日以降)、名残の茶(十月末)、口切の茶(十一月)、跡見の茶(随時)

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2008年01月26日

Re‐食器

何処の自治体でも不要陶器は 不燃埋め立てゴミとして処理されていますよね。
ところがこの陶器をゴミ扱いしないで 新しい食器に甦らせることに成功し 現在既に商品化されて販売されているのをご存知でしょうか。
これを行なっているのは 美濃焼産地のど真ん中である多治見市にある グリーンライフ21プロジェクトという団体です。
先日行なわれた名古屋における見本市では この団体に加盟している大手商社が あのワンガリ・マータイさんが提唱された「MOTTAINAI」というブランド名で 提案されていまして手合わせして参りましたので 入荷次第ご紹介させていただきます。
(このブランドの売上の一部は マータイさんの植林活動に寄付されることになっています)

陶土と言えども有限です。
地球の負荷を軽くし環境に優しい事業ですが ではどのようにしてこの食器がつくられるのかと申しますと 先ず全国の回収拠点(現在も募集中)より集められた不要陶器を 巨大なミルで粉砕して粉にします。
これを従来の陶土に混ぜるだけ 後の製造工程は従来品と全く同じというのです。
配合比率は40~50%まで可能といわれていますが 現在は成型し易い20%の比率を採用しているとのことです。
再生品のため前の食器の顔料が含まれるので純白の食器には戻りませんが 結構シンプルでモダンなデザインが和洋中華とどれでもこなせると好評です。
しかも安全性や強度についても 様々な試験結果で問題ないことが証明されています。
何しろ1300度というボーンチャイナ並みの高温で焼成されるのですから。
このリサイクル食器のブランド名は「Re‐食器」。
ご自分のお気に入りの食器が割れても もう誰かの食器として可愛がられているかも知れませんね。

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2008年01月09日

曜変天目茶碗

これは茶道雑誌に掲載された 国宝の指定を受けております唐物の「曜変天目茶碗」です。
何方でも見入ってしまい 美しい夢幻の世界へと引きずり込まれてしまいそうな 妖しい佇まいの茶碗です。
私は実物を拝見していませんので無責任なことは申せませんが 写真でもその一端が偲ばれるようで 実際のものは如何でしょう。
(もう少し上の角度から撮って欲しかったとも思われますが)
元はこのように薄手で端正な形状を持つ上肌も美しい唐物の青磁に白磁 そしてこの曜変や油滴のような天目が 気品の高さ故茶人にとって大変喜ばれていました。

その後ひなびて土臭い味わいの茶碗も見直され 灰被や高麗茶碗に移り利休の桃山時代には 瀬戸,志野,萩,唐津,薩摩茶碗などが加わり 古田織部や仁清,乾山といった雅な茶碗の出現と相俟って 唐物崇拝の伝統は次第に崩れて参ります。
しかしこの茶碗 見る角度によって黒の地肌に瑠璃や群青 場合によっては銀色に映え輝く夜空の星へと 連想をかき立ててくれます。
お茶の緑とも絶妙の相性なのでしょう。

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2007年12月08日

カガミクリスタル

カガミクリスタルは昭和9年創業者・各務鑛三によって 我が国初めてのクリスタル専門工場として創立されました。
昭和18年に照宮内親王ご降家の際のご調度品製作を拝命して以来 次々と皇室のご用命を賜わり 43年には宮内庁新宮殿 49年には迎賓館並びに和風別館での公式に使用されるガラス食器を納入しています。
写真は日本国迎賓館・赤坂離宮の晩餐会場で使われています カガミクリスタルの食器です。

色被せクリスタルは無色透明なクリスタルガラスの表面に 更に薄く色クリスタルを被せる技法です。
そしてその上からカットまたは精緻なグラヴィール彫刻を施すことにより 下層の無色透明なクリスタルガラスが現れ 色クリスタルとの鮮やかな色彩対比をつくります。
近頃 輸入物の被せガラスの食器が氾濫していますが この被せ色につきまして 輸入物のそれはどれも分厚く被せられ 対比も上品さに欠けます。
これは顔料そのものと被せの厚みによるもので この差は70年の歴史に裏打ちされた熟達した職人的技術と共に アーティスティックなセンスを共有してこそ生まれるものなのです。

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2007年12月04日

酒肴(2)

我ながらよく続いたものだと思っておりますが このブログも遂に三巡目に入っています。
776回目のエントリーです。
さて表題に付きまして 私自身毎晩欠かさずお酒を頂戴しておりますので これまでにもこの「肴」という字を何度か使ったであろうと思い 検索してみました。
記事29個の内 実に100回を超えて使っていました。
今日はこの「肴」という文字を記事にさせていただきます。
早速ですが この「肴」という言葉についてよく酒の肴という使い方がされていますが これは誤りです。
何故なら 肴とは元々酒と菜の二つの事を一つの文字で表現した「酒菜」という言葉なのです。
つまり主の酒と副の菜の両方を指しているのです。

尤も菜の方は特に食べ物とは限らず 宴席での座興としての演芸なども菜であったようですが。
それが今では殆ど肴といえば魚を指すようで それだけに酒と魚の相性は抜群のようです。
そしてこの魚と相性が良いのはワサビですね。
魚の生臭みを消してくれますし その辛味と香りは食欲増進の効果があります。
私の酒は食後の酒で晩酌ではありませんので然程肴を必要としませんが 良い酒には良い肴が そして出来れば一人より二人 二人より三人と仲間が多い方が お酒もすすむというものです。
取って置きの肴には やはり写真のような蓋の付いた珍味入れが良いようです。

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2007年11月24日

焼物 (2)

塩焼きの美味しいサンマのシーズンですが 魚が焼き網の上でくっ付き千切れてしまったという経験は 何方もお持ちではないでしょうか。
グチャグチャにしたところで味に変わりはありません なんて強がり言ってないで 見た目の美しさも味に影響するのは必至なのですから。
今日はくっ付けないで上手く焼く方法をご披露します。 参考にして下さい。
先ず魚や肉などの動物性タンパク質は 加熱によって器物にくっ付いてしまう熱凝着性を持っているという事を覚えておいてください。

大抵50~100度の温度で強く現れますので この性質を逆手にとって最初に網が真っ赤になるくらいに熱しておくのです。
そうしておけば 接触面のタンパク質が急速に熱変化してくっ付かなくなるのです。
或いは 焼き網の表面に油をひいて 直接触れないようにするのも一つの方法です。
お試し下さい。
尚 盛り付けは写真の雲唐草小判焼物皿 付け合せの盛り付けスペースも充分です。

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2007年11月11日

コリアンクッキング

美味しくてヘルシー。
皆でワイワイ楽しめるコリアン・クッキング。
おもてなしにはピッタリです。
万古焼の土鍋が お店に負けないご馳走作りをサポートします。

PART(1) : クッパ鍋
 ーーー 身も心もホットになる韓国風海鮮粥 ---
 材料 : 豆腐 椎茸 人参 エノキ 玉ねぎ 長葱 春菊 もやし
       ワタリガニ 海老 アサリ
       赤唐辛子 粉唐辛子 顆粒ダシ 酒 水
 調理 ① 鍋にサラダオイルを入れご飯を炒める
      ② 別鍋で湯を沸かし 海老,カニなどの魚介を入れる
      ③ ②の鍋に薄切り野菜を入れ 粉唐辛子,顆粒ダシ,酒で味を整え     煮る
      ④ ①の鍋に③を入れ 最後に豆腐,春菊,赤唐辛子を入れて OK

PART(2) : プルコギ鍋
 --- お好みの牛肉と野菜でつくるビールのお伴 ---
 材    料 : 薄切り牛肉 玉ねぎ 人参 椎茸 エノキ 長葱
 タレの材料 : しょう油 砂糖 ごま油 卸しニンニク 玉ねぎ絞り汁 白ゴマ 
          塩 胡椒
 調    理 : ① 肉をタレに10~15分ほど浸け込む
          ② 野菜は薄切りか斜め切り
          ③ 鍋にサラダオイルをひき 肉と野菜を一緒に焼く
            肉の色が変り 野菜がしんなりすれば OK

PART(3) : チヂミ鍋
 --- 外はサクサク中フンワカの韓国風お好み焼き ---
 材料 : 小麦粉 天ぷら粉 片栗粉
       卵 人参 ニラ 玉ねぎ 
 調理 : ① 小麦粉,天ぷら粉,片栗粉に水を入れ 卵,ダシ,塩を加えて良く混ぜる
       ② 薄切りの野菜を①に加える
       ③ 鍋を熱してサラダオイルをひき ②を入れて焼き上げる
         裏表の両面焼です

どうです。  お手軽でどれもハマってしまいそうな料理ばかりではないでしょうか。


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2007年11月09日

続いて豆腐料理

湯豆腐に続きまして 本日も豆腐料理と参りましょう。
先ずは 「雷豆腐」というのをご存知でしょうか。
油を熱した鍋に豆腐を入れると バリバリというまるで雷が落ちたような油の弾ける音がしますが これが雷鳴に似ているところからこう呼ばれているのだそうです。
つくり方は水気をよく切った豆腐を油で炒め 少量のしょう油と出し汁で調味します。
盛り付けましたら刻みネギ,大根オロシ,オロシ生姜(若しくはオロシ山葵)を天盛して出来上がりです。

次の一品は 同じく油で炒めた豆腐と野菜に出し汁をタップリ加え 味噌を溶き入れます。
これを「雷汁」と言いますが 写真の陶器の小丼をご利用下さい。
どうです。 サッパリした湯豆腐とはまた違った味が楽しめますよ。
最後は鶏挽き肉と炒り豆腐の煮付けです。
よく水切りした豆腐をボールにとって 解します。
ほぐした豆腐をサラダオイルで炒め 別皿にとっておきます。
次いで 人参,長葱,椎茸をみじん切りにしておきます。
そして鶏挽き肉をパラパラになるまで炒め 人参,椎茸を加えてしょう油,酒,砂糖で仕込んだ煮汁を加えて煮込みます。
野菜が柔らかくなったところで とっておいた豆腐を戻し入れ再度炒めます。
そして最後にしょう油を回し入れ長葱を加えてひと炒めします。そして盛り付けましたら万能ネギの小口切りを散らして出来上がりです。
豆腐料理3品のご紹介でした。

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2007年11月02日

自宅で晩酌:その(3)

おつまみ作りの秘策 パート3です。
奥様と差し向かいなら一つの鍋を突っつき合うというのは如何でしょうか。
こうすれば 奥様も途中で台所に立つことも少なくて済みそうですし(立つ事もシンドイでしょうが それを見てる方も落ち着かないのです) のんびり差しつ差されつも偶には良いのではないでしょうか。 時の流れを楽しみながら。
それともおつまみの最後は 何と言っても切り札の刺身です。
これも差し向かいなら 一皿の盛り合わせを二人で戴きましょう。

ここで 前回同様に酒器の話をチョッピリ。
その1のコラムに瓢型の徳利を掲載しましたが これにも訳があります。
元々陶器の酒器がなかった頃には 瓢箪がその役割を果たしていたという事を 例の養老の滝伝説からご存知の方も多いでしょう。
神社や神棚に供えられるお神酒を入れる器(平治)の形をご覧になられれば 納得されると思います。(因みに盃の原点は瓦ヶ皿で 何れも当店では各サイズ扱っております)
この形の徳利でお酒を注ぎますと トクトクトクと如何にもそそられる音がします。
この音を楽しみにしている酒徒も結構みえますよ。

そして最後にお酒の話ですが この「日本酒」国内では焼酎に押され気味ですが 海外での評価は高まるばかりのようです。
これは日本酒に限らず日本食全体に海外の方達が注目してきた結果だと思われますが しかし 日本酒もこれだけ種類がありますとどれが自分に合ったお酒なのか 選ぶ事自体大変な事ですよね。
酒税法の改正以来スーパーでも扱うようになりましたが 自分の好みに合ったお酒を選ぶまでは対面販売のお店で買われたほうが 手っ取り早く見つけられると思います。
手近な所に酒屋さんがなければ量販店を頼るしかありませんが 概ねこうしたお店はアベレージで品揃えしますので 本当の出会いは遠くへいってしまうのではないでしょうか。
そうなればデパートで行なわれる各地の物産展などで試飲して 取り敢えずは4合瓶で試してみるというところから始めてみる手があります。
デパートなどで展開されるこうした催事に出品されるお酒は 概して実力を持っているお酒が多いように思いますし 以降のお取り寄せも可能なブランドが殆どのようですから。
私も未だに全国ブランドのお酒に甘んじています。

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2007年10月31日

焼物 (1)

焼物といっても陶器のことではなく ここでは料理の焼物(焼魚)に触れてみようと思っています。
恐らく人類最初の調理は この食材を焼くということから始まったのではないかと思っていますが 火を発見した人類は調理以外にも色々と火を利用してきた経緯があり 誰しも一種のノスタルジーを覚えるのではないでしょうか。
焚き火の炎や火鉢の炭火 ローソクの炎など何故か心が癒される思いを感じませんか。
焼物は生の刺身などに比べると地味な料理でありますので 少々派手めな演出が料理を引き立たせるのではないかと思われます。

盛り付けるお皿は 和食器には長角型の焼物皿という専用のお皿がありますが 自然な力強さを演出するなら土物を 繊細さを強調するなら白木の木地物を 亦季節によっては磁器や色絵といった具合に使い分けてみるのが良いでしょう。
写真のような吹寄せ風の器も 色んな場面で活躍しそうです。
地味な食材に対し 梅酢生姜の赤のあしらいもお忘れなく。

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2007年10月29日

烏賊と大根

我が家でのイカの調理法は刺身か丸焼きが殆どですが 稀に芋類(サツマイモかヤマイモ)と炊き合わせることもあります。
しかし大根との相性がが良いという事 ご存知でしたか。
イカを柔らかく煮るには大根と一緒に煮ると良いというのは 本当だそうです。
大根にはジアスターゼという消化酵素が含まれ この酵素の働きによってイカの肉が加水分解され柔らかくなるのです。

温かいまま供するには蓋の付いた器で 少し煮汁を掛けて出されたほうが潤いがあり美味しくいただけます。
亦 木の芽や針生姜などを天盛してアクセントを付け 彩のため付け合わせを添えるのであれば 前盛りして主役に立てかけるように添えてください。

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2007年10月27日

カレーとスパゲティー

根強い人気のカレーとスパゲティーですが 写真のカトラリーは以前にご紹介しましたカレースプーン(曲げにご注目)にパスタフォーク(滑り止めにご注目)です。
選ぶプレートの基本は何れも大き目がポイントで 特にスパゲティーは器の中で解しながらフォークに巻き付けますので それだけのスペースを頭に入れて出来れば料理と余白はフィフティ・フィフティが見た目もきれいな盛り付けとなります。
亦 スパゲティーそれ自体何種類かのソースを使い分けますので 器も料理が映え料理の持つ雰囲気を大切にするために何種類かのディナープレートをご用意されると良いですね。
例えばトマトソースの赤を引き立たせる純白とか 茸などの具材の持つ雰囲気を民芸調のお皿で表現するとか 一つのスパゲティーという料理が全く違った料理として甦ります。

<アルデンテ>
パスタを茹でる時 少量の塩(パスタ100g、水1000cc、塩5~10g)を加えますが これには理由があります。
麺の表面を素早く固めて 表面だけ茹ですぎるのを防ぐのです。
この際 麺の中心に少し芯が残って これにより歯応えを感じる理想的な茹で加減となり この状態をアルデンテと言います。
塩だけに頼らず 強火のままで表示された調理時間より少し早めに茹で上げると良いでしょう。
1本摘まんで試食してみてください。
亦 カレーの場合予めカレーをかけて出すときは カレーはご飯にまぶしながら自分の好みの辛さを選んで食べますので 全面的にかけないほうが良心的ですし ご飯の白とカレー色の対比が楽しめます。
辛味が足りない方のために ソースボートにレードルを添えて注ぎ足して戴けるようにすることも大切です。
薬味も予め添えて出すのであればカレーにかからないようにするか 適量に個人差があるようでしたら写真の薬味入れを使ってください。

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2007年10月20日

銀 杏

銀杏(ぎんなん)は茶碗蒸しや土瓶蒸し そして筑前煮などの具材の定番でありますが 皆さんこの銀杏の殻はどのように割ってみえますか。
ナッツクラッカー(銀杏割り)のようなものを使えば楽に割れますが 若し無ければ銀杏を紙袋に入れて電子レンジでチンしてみて下さい。
中で爆ぜて これも力要らずで簡単に割ることが出来ます。

亦 この銀杏を炒る場合金網仕様の銀杏炒りというのがありますが 無ければこれもフライパンでOKです。
但し先に塩を敷き詰めておけば 熱が均一に伝わり上手く仕上がります。
網じゃ塩を敷くわけに参りませんから 寧ろこの方がベターです。
私共では余った銀杏は焦げ目を付けて楊枝に刺し 酒肴の一品として戴いております。
どうぞお試し下さい。

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2007年10月18日

「干支置物」入荷しました

来る平成20年は戊子(つちのえね)年です。
今年も昨日 来る新しい一年に招福の願いを込めて 恒例の干支置物を展示致しました。
置物の他 例年通り根付や土鈴も入荷しております。
取り扱い始めて既に4巡目に入っていますが なかには一回りも二回りも揃えられた方がみえます。
開始以来毎年同一メーカー品を扱っていますので 揃える楽しみもあるようです。
どうぞ何時までもご愛玩賜わりますよう よろしくお願い申し上げます。

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2007年10月08日

秋の四日市祭

昨日そして今日は国民の祝日「体育の日」とも重なり 全国的にも秋祭りのピークを迎えているようです。
当市でも 昨日,一昨日と恒例の「秋の四日市祭」が開催されました。
私達の商店街も一週間前より祭礼提灯に祭礼幟を掲げ お祭りの雰囲気を盛り上げて参ったところです。
この日は年に一度の山車の顔見世の日であり 四日市の伝統と文化に触れることの出来る祭であります。
当商店街の会場を皮切りに 一番街商店街そして諏訪神社へと演技をしながら山車が練り込みます。
御諏訪神輿の宮出しに始まり 諏訪太鼓の競演,大名行列,甕破り,菅公,岩戸山,鯨船,富士の巻狩り,浜田舞獅子と続き とりは全国区で人気の大入道(写真)が務めます。
これらの壮大で華麗なカラクリ山車の競演も圧巻で見応えがあり アッという間の一日ですが御諏訪神輿の宮入りで幕を閉じます。

戦前は数十体を数える山車があったそうですが 当市も全市に亘って被災しその大半を焼失してしまいました。
誠に残念ではありますが今年のように天候に恵まれれば 毎年貴重な文化遺産であり観光資源でもあるその一端を垣間見ることが出来ます。

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2007年10月06日

自宅で晩酌:その(2)

日本酒のお好きな方に共通して言える事は幾つかありますが おつまみとなれば先ずはおふくろの味であるしょうゆ味というところでしょうか。
しょうゆ味とくれば煮物です。
沢山作って翌日に出しても これには文句が出ないはずですね。
何しろ煮込んだカレーやシチューと一緒で時間が美味しくしてくれる料理ですから 寧ろ2日目のほうが旨みが増してくるのです。
ですから日本酒のおつまみに煮物は外せません。
次に焼物に揚げ物。 
こちらは調理の段階でジュージューという調理の音が食欲をそそります。 
それと同時に立ちのぼる香が追い討ちをかけます。
仕上がれば前にある料理はこんがりとした焼色にカリッとした揚げ色 これで止めが刺されます。
何れも冷めてしまえば唯の一品 お熱いうちにどうぞ召し上がって下さい。

おつまみの話に終始しましたが チョット一息 お酒もおつまみもどちらも美味しくという事で 盃の話に切り替えます。
個人的な意見ですが 冷酒は薄手のクリスタルか白い磁器で口の広い朝顔型の盃をお勧めします。
燗酒なら写真のような温か味のある陶器のグイ呑でも構いませんが 平盃であれば先ずお酒の香が鼻腔をくすぐります。この過程は飛ばせません。(飛ばすのはお酒に失礼です)
次に味覚ですが 舌先に始まり舌全体に転がして味わうにはこの形が一番です。
これで甘味に酸味 辛味と全ての味がストレートに伝わります。
安酒ですと逆効果かも。
グイ呑ですと喉の奥に一気に運ばれてしまいますが 逆に土物のグイ呑を使えばお酒の個性を和らげてくれます。
個人差もありますので 一度このように気を遣って召し上がってみてください。

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2007年10月02日

秋の卓景

当地では生憎連日の雨でしたが次第に日脚が縮まり 虫の音が響き 風の感触まで爽やかに変わって参りました。
田の稲穂はズッシリと頭を垂れ(もう収穫済みのところもありますが) いよいよ野山は紅葉の始まりです。
紅葉を散りばめ煩わしいくらいの賑やかな食卓ですが 海山里川の恵みは枚挙に暇が無いのですから これ位の演出が丁度良いのです。

マツタケも一度くらいは賞味したいと思うのですが(今年は運良くありつけました) 別名「秋味」の鮭を筆頭に 秋刀魚に鯖,鰯に牡蠣と 海の幸は私たち庶民にも平等に旬を味わわせてくれます。
亦 里物ではサツマイモにサトイモ,栗にレンコン, マツタケに手は届かずとも生椎茸にシメジやエノキなど これだけ出揃えば夜長の秋も堪能できそうです。
茶事ではこの月が丁度一年の終わりに当たり 名残の茶事が開かれます。
街では 「鍋 始めました」 などの張り紙が目に入るようになり 「チョット一杯」 なんて足を止める方も見えるでしょう。
来月初めにはもう立冬です。
今年も短い秋を楽しんでください。

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2007年09月28日

荒川豊蔵

昨日 岐阜県美術館にて荒川豊蔵展が開催中ということでしたので 行って参りました。
190点を超える作品や本歌や資料はとても見応えのあるものばかりで 少し端折って見てしまいましたが もう少し腰を落ち着けて見て回れば アッと言う間に一日経ってしまいそうな そんな雰囲気がありました。
先ず最初の部屋には荒川豊蔵氏の生涯を決定付ける運命の出会いとなった 茶碗と陶片の展示もドラマチックで見事 その後も氏自身の多才な作品たち 氏の節目節目となる発見された古陶磁たち 懇切丁寧な資料などなど エントランスからの流れも非常にスムースに配置されていて 出来れば時間を気にしないで見て回られるようお勧めしたいほどでありました。

重要無形文化財保持者 所謂人間国宝の指定が始めて行なわれたのは 昭和30年でした。
この第一回の認定で陶芸界から選ばれた方は4名。
色絵磁器の富本憲吉 鉄釉陶器の石黒宗麿 民芸益子焼の濱田庄司 そしてこの荒川豊蔵氏でありましたが この時氏は只一人志野と瀬戸黒という二分野での認定でありました。
しかも桃山陶を美濃焼で再現したという伝統的な陶磁の技術によるところは 特筆すべきではないでしょうか。
そして今日訪れまして初めて知ったことは 氏が遺された作品には志野や瀬戸黒に留まらず 初期の頃の古九谷風色絵のものもあれば 晩年の頃の染付や熟年期の豪快な黄瀬戸などその幅の広さ そして備前や萩に唐津などの産地に出向かれては 夫々の地で荒川豊蔵の世界を遺されているという事実であります。
交友関係も広く 常に革新の意思を持ったバイタリティー溢れる方でもあったと思われます。 

写真撮影は案の定許可されませんでしたので 美術館の案内パンフを掲載しました。

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2007年09月24日

塗飯器

塗りの器は陶器の飯碗や丼とはまた一味違った 温か味のある趣を持っています。
いつもの器をこれ一つ替えるだけでも 見た目も新鮮な印象を受け食欲も増すという効果が期待できるかも知れません。
切立の形状ですので ご飯ものでしたらどんな献立でも生かせます。(麺類ですと腰が丸い方がお似合いです)
今でしたらマツタケなどの炊き込みご飯、チラシ寿司、うなぎに天ぷら,カツなどの丼物、ゆかりを塗した白米などなど。
ご飯が大変なご馳走となるでしょう。

お取引戴いている料理屋の板長さんから伺いました。
「いつもお客様が料理に注目し集中してもらうためにどうするかを考えています」
「その為には料理の盛付であったり 器であったり 時には食べ方の分らない様な食材を使ったり あの手この手を使います」
「リピーターになってもらうためには 味は勿論ですが店(店と料理の両方)の第一印象を お客様はズーッと引きずって行きます。 
ですから初めてご来店された時の最初の料理には大変気を遣うのです。 
特にお任せともなりますと」 
「小細工を弄しても 今のお客様は目も舌も肥えていますので通用しませんが これもお客様の懐へ飛び込むための工夫の一つと考えています」 と。

このような飯器は5客揃いのギフト商品としてよく出た時期がありました。
貴方の押入れの隅っこに眠っているかも知れません。

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2007年09月22日

全国おにぎり地図

丁度おいしい新米が出回る頃となって参りました。
今回も毎日新聞の月刊誌「毎日夫人・10月号」に 全国各地のおにぎりが特集されていましたのでご紹介いたします。

* 北海道・・北海の幸おにぎり   * 青森・・・若生昆布おにぎり
* 秋田・・・がっこおにぎり      * 岩手・・・くるみ飯おにぎり
* 宮城・・・しそわかめおにぎり   * 山形・・・おみ漬けおにぎり
* 福島・・・ほっき貝おにぎり    * 新潟・・・けんさ焼おにぎり
* 富山・・・氷見ブリおにぎり    * 石川・・・かき飯おにぎり
* 福井・・・カニ飯おにぎり     

続いて関東以南へと参ります。

* 茨城・・・栗飯おにぎり        * 栃木・・・ゆでもち
* 群馬・・・きび赤飯おにぎり      * 埼玉・・・かて飯おにぎり
* 千葉・・・サンマ飯おにぎり      * 東京・・・深川飯おにぎり
* 神奈川・・さくらおにぎり        * 山梨・・・やわたいもおにぎり
* 長野・・・野沢菜としめじのおにぎり * 静岡・・・茶おにぎり
* 岐阜・・・朴葉味噌の焼おにぎり   * 愛知・・・かしわの天ぷらおにぎり
* 三重・・・ハマグリおにぎり      * 滋賀・・・シジミおにぎり
* 京都・・・ふき俵            * 奈良・・・精進おにぎり
* 和歌山・・めばりずし         * 大阪・・・朧昆布と穴子のおにぎり
* 兵庫・・・黒豆ご飯おにぎり     * 鳥取・・・大山おこわおにぎり
* 島根・・・ワカメとシラスのおにぎり * 岡山・・・ナラチャメシのおにぎり
* 広島・・・穴子飯おにぎり       * 山口・・・ピーナッツ茶飯おにぎり
* 徳島・・・すだちおにぎり       * 高知・・・かつをの角煮おにぎり
* 香川・・・チヌ飯おにぎり       * 愛媛・・・おたまおにぎり
* 福岡・・・明太子キムチおにぎり   * 佐賀・・・海苔おにぎり
* 長崎・・・里いも飯のおにぎり    * 熊本・・・三ゴロ飯のおにぎり
* 大分・・・どんこおにぎり       * 宮崎・・・とうきびおにぎり
* 鹿児島・・薩摩いものおにぎり   * 沖縄・・・ポーク卵おにぎり

こうして見てまいりますと その土地土地の特産品を使ったお国柄が良く出ていますよね。
名前だけでは分りづらいおにぎりもあろうかと思いますが 興味を持たれた方 どれか挑戦してみて下さい。
ところでコンビニおにぎりはどうかと申しますと 御三家はツナマヨ,サケ,明太子だそうです。

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2007年09月17日

フレーバーティー

英国の紅茶事情は スコッチウィスキー同様一日数回のティータイムを数え 抜きにしては語れないほど生活に密着したものとなっています。
その種類もブレンドの組み合わせを替える事によって その数は無数になるといっていいでしょう。
中でもハーブなどで香り付けされたフレーバーティーは どれもリラックス効果があり ベルガモットの香りを加えたアールグレーやジャスミンティーといった代表的なものは世界の至る所で愛飲されています。
このフレーバーティー 召し上がるならこのティーカップ 淹れた瞬間香りが広がります。

亦 ハーブティーはドライハーブでなく料理用のフレッシュハーブを使われても抽出できます。
そしてローズマリー,セージ,バジルなどのように単独では薬臭いようなハーブの場合は レモン系のハーブを組み合わせると飲み易くなります。
何れも熱湯で抽出してください。

日本人のお茶は 3時のお茶と食後のお茶。
この食後のお茶という習慣は 知らず知らずに虫歯や口臭予防になっていて 無駄がないという事に気付かされます。
亦 3時の緑茶タイムのお茶にはフッ素も含まれ 歯を丈夫にします。
こうした昔からの習慣は是非続けたいものですね。

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2007年09月12日

スタジオ・コレクション

歴史と伝統を誇るノリタケならではの ハンドメイドの美術工芸品:スタジオコレクションです。
世紀を超える長きに亘って受け継がれ 積み重ねられた高度な技術とデザイン感覚が 一品一品に凝縮されています。
食器の他 動物などをモチーフにした置物 陶額などの壁飾り 雛人形や五月人形を始めとするお祝いライン オールドノリタケの復刻版 以前掲載いたしました辰砂を含む花生 ペンダントにブローチやカフスなどの装身具など 様々な製品が造り出されています。

名古屋駅前のノリタケの森も 展示コーナー,即売コーナー,シアター,レストランなどを備え必見の価値があります。
ご来名の折には駅前(北)ですから 一寸足を伸ばしてみてください。

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2007年09月05日

シングルからカップルへ

我が家は坊主ばかりでしたので 年頃の娘をもつ親の気持ちなど分る筈もないのですが 昨今は目下花嫁修業中と仰るお嬢さんにトンとお目にかからなくなってしまいました。
キャリアを積んだお嬢さんなら 「あげても良いが この娘は何にも出来ませんよ」 などと言ってしまうかも知れません。
確かに才能や技能は大切に違いありませんが 料理上手な奥さんなら一生の果報者ですよね。
只この料理 料理の本や料理教室で習っただけで 彼好みの味となるのか保証の限りにありません。
当初はあま~い二人のこと 何を食べても美味しい筈ですが 今の内に彼の好みを調べておいた方が良いかも知れません。

それには先ずお母さんの味付けを覚えるのが手っ取り早いと思います。
というのは人が美味しいと感じる味覚というものは 子供の頃から培われているものだからです。
ですから一緒に台所に立って直接教わるのです。
こうして身につけた技を基に 次第に貴方の持ち味を加えていき 徐々に貴方好みの味に調整してゆくのです
知らぬは何とかで 慣らしてしまえば(失礼)貴方の勝ち。
でも肝心なのは貴方の愛情という調味料。
この調味料は 何時も惜しまずタップリと振り掛けてください。
余計なお世話で 失礼致しました。

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2007年09月03日

スダチとカボス

昼間はまだまだ厳しい残暑が続いていますが 夜はひと頃続いた熱帯夜が嘘のようで 毎日涼風が吹き込みもう寝苦しくはありませんね。
昨年も9月には数ある中での秋の味覚の代表 秋刀魚とマツタケをご紹介しましたが この食材を使ったお料理(塩焼きに土瓶蒸し:写真)に風味付けという点で 共通して使える柑橘類があります。
「スダチ」ですね。
未熟果の方が風味が生きていますので 大抵緑の若い果実で収穫されますが その旬のタイミングが丁度秋刀魚やマツタケと一致しますので都合が良いのです。

これとよく似た仲間に「カボス」というのがありますが 違いが分りますか。
どちらもミカンのような同じ柑橘系の果物と違って 直接食べてしまう方はいないでしょう。
果汁を絞っての風味付けという使われ方や性質 それに収穫期などもよく似ています。
違いはサイズのみ(スダチの実は30~40g程度に対し カボスはこの2~3倍程度の大きさ)ですので 間違って買われましても全く問題ないと思います。
さてこの両者は余れば絞って果汁状態での冷凍保存が可能です。
ではマツタケの冷凍保存はどうかと申しますと 生ですと香りが早く逃げてしまいますので 適当なサイズに切ってしょう油と酒で煮てから 煮汁ごと冷凍保存しマツタケご飯などに使われるようお勧めします。

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2007年09月01日

自宅で晩酌:その(1)

今日から新年度を迎えました。気持ちも新たに綴って参ります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
久し振りにお酒の話題です。
自宅という空間は何と言っても寛ぐ癒しのスペースです。
その上ここでの晩酌ともなれば 一日を締め括るに相応しいリラックスできる至福のひと時となります。
勤め帰りに暖簾を潜る外派の方もみえますが ここは好きなお酒に気取らないおつまみがあって 差し向かいは気の合うお相手 そして馴染みの空間とくれば自宅派に軍配が揚がるのではないでしょうか。
私は余りおつまみを気にしませんが 日本酒好きの方は大抵おつまみ無しでは済みません。
貴方のご主人は如何ですか。

日本酒愛好家からお伺いしたおつまみ作りの秘策をご紹介して参ります。
今回はその①です。
先ずは取り敢えずの一品を2~3品 日頃から作り慣れておくことだそうです。
これさえあればというご主人満足の一品で 晩酌のプロローグを演出します。
2~3品と申し上げたのは 直ぐにでも始めたい時や お腹が空いて腹ごしらえを兼ねたい時など 持ち合わせの食材やその時の状況に合わせなければならないからです。
この前菜に器は数点欲しいところです。
同じ料理でも器を替えれば雰囲気や料理映えも違って ご主人のサプライズというプラスアルファーが期待出来るかもしれませんから。

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2007年08月30日

おいしいご飯

今年も美味しい早場米が収穫されました。(私共も昨日頂戴しました ありがとうございます)
優秀な炊飯器のお陰で失敗作は少ないかと思いますが ここで美味しいご飯を炊き上げる基本をご披露しますので参考にしてください。

① 研ぐ前の米は水分の吸収が早いので 最初の水はひと混ぜしたら直ぐに捨ててください。 水が濁っている間は ヌカ臭い水を米に吸収させないため 出来るだけ早目に捨てて下さい。

② 米を炊く時の水加減の基本は米の2割増。 水分の多い新米や硬めに炊く酢飯の時は1割増し程度とし 好みの硬さに加減してください。

③ お米は炊く30分(夏季)~1時間(冬季)前に洗米を終え 浸け置きしておきましょう。
お急ぎの方は 水の替りにぬるま湯で10分待ってください。

④ 少量の場合は「ごはん鍋」が便利です。
蜂蜜を小さじ1~2杯入れて炊くと 艶のある美味しいご飯に炊き上がります。

⑤ 炊き上がったら 直ぐ蓋を開けずに10分程蒸らしましょう。
万一 炊き上がりが柔らかすぎれば お皿に広げてラップを掛けずに「チン」でOK
逆に芯が残ってしまった場合は お米3合に対し大さじ1位のお酒を炊飯器に入れて2~3分の追い炊きでOKです。

②で書きました様に 寿司飯はお酢が浸み易くするために水分を控えめにして 新米よりも古米のほうが水加減が上手くいくようです。 亦雑炊を作る場合は 炊飯器から直接お鍋に入れるのでなく 一度ザルにとって熱湯または水でヌメリを取ってから使えば サラサラご飯の透き通ったダシの雑炊が出来上がります。

<発芽米>

近年目立って評判の発芽米ですが 少し混同されているようですのでここで整理しておきましょう。
発芽米とは玄米を水に漬け僅かに発芽させた米で 米の中で眠っていた酵素が最大限活性化された状態となります。
これによって栄養は玄米を上回るのみならず 勿論精米された白米や糠だけ除いた胚芽米を凌ぎ 甘味や旨みも増します。
亦 食物繊維が白米の4倍あり 整腸作用も働きますので便秘の解消にもお役立ちです。勿論発芽米だけの炊飯は可能ですが 少し多目(2割程度)の水加減とし 白米に混ぜるのであれば 溶いた白米の後水で漱ぐ程度の発芽米を加えて下さい。

* JAS法によりますと 新米とは収穫された当該年の年末までに精米され 容器に詰められて販売される米 となっています。

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2007年08月29日

自家製マヨネーズ

最近はお手軽なファーストフードで済まされる方が多い中 一方でホームメイドは調味料からとばかりに 色々挑戦されてみえる方も結構みえると伺っています。
その代表ともいえるのがマヨネーズ作りです。
材料としては卵黄一個分に対し120cc程度のサラダオイル あと少々の酢,塩,胡椒,砂糖とこれだけですが 肝心なのは時間を掛けて混ぜ合わせる根気です。
最初に前もってサラダオイル以外の材料を充分に混ぜ合わせておき その後サラダオイルを数滴ずつ垂らしながら時間を掛けてかき混ぜます。

ここでよく油が分離してしまったというケースがありますが 考えられる原因として ①始めに加える油の量が多過ぎたか速過ぎたか ②卵が新鮮でなかったか ③油の温度が低すぎたか が挙げられます。
しかしこの場合は再生可能ですので 諦めないで次のことをしてください。
① 分離した油を別の容器に取り分け 卵黄一個分を水気のない硝子か琺瑯のボールに入れ酢を一滴ずつ加えながらよくかき混ぜ ここに分離した油を数的ずつ加えながら更によくかき混ぜます。
② 卵黄一個或いはマヨネーズの完成品に 分離したマヨネーズを少しずつ入れながらよくかき混ぜます。
根気が必要と申し上げたのがご理解戴けたと思いますが この何れかでマヨネーズは再生されます。
お試し下さい。 
写真はガラス製のマヨネーズスタンドですが ナプキンやスティックサラダなどのスタンドとしてもご利用戴けます。

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2007年08月27日

ティー&コーヒー

ティーカップとコーヒーカップを並べて撮影してみました。
もちろん左がコーヒーカップで右がティーカップです。
この違い 分りますよね。
コーヒーカップは口が狭くて深いほうで ティーカップはその逆です。
亦 この中間の兼用タイプという種類もございます。
どちらか一種類しか持ち合わせがなければ それをどのように使っても構いません。
つまりどんなカップで何を飲んでも構わないというページで では何故載せたのかといいますと お店でコーヒーカップ下さいと尋ねられればコーヒーカップを ティーカップを下さいとご注文されれば ティーカップを提案させて戴きます。
何の事だか分りますか。
これも単なる業界の取り決め事項でありまして 大したことではございません。
ここまで書いて無駄なページと気付きましたが もう引き下がれませんのでこのまま投稿致します。

以前にも記事にしましたが 口の広いティーカップはデザートカップやスープカップとしてもご利用いただけます。 
亦 コーヒーカップを小付や珍味入れのように 料理の器として使われても一興です。
つまり器を生かすも殺すも貴方次第 という事を言いたかったのです。

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2007年08月23日

数 寄

数寄とは「好き」に通じた当て字のようですが 数寄を凝らすなどと使われたり 好きな道にのめり込んでしまった人を数寄者と呼んだりしていますね。
「好き」に通じてはいますが ただ単に好きなだけではこうは呼ばれず 例えば茶の数寄ともなると道具のあれこれに細かく気配りして 良い道具を集めては組み合わせ そこに調和の世界をつくり出そうとします。
でも一つ間違えれば粋ではなく俗世の好事家となり その境界が難しいのです。
何よりも自身が洗練されなければ これらの道具を生かすことは出来ませんから。
亦 道具同士の気配りより むしろ料理を生かす器との兼ね合いに気を配ることのほうが 多いのではないでしょうか。
折角のお料理ですから 更に美味しく召し上がっていただきたいと思うのが人情です。

当商店街では20年前より毎月最終日曜日に 「なんでも四日の市」という骨董を筆頭に何でも揃う市が開かれ 全国からマニアが詰め掛け賑わっています。
是非一度お越し下さい。

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2007年08月17日

ポテトサラダ

家庭料理の中でも比較的ポピュラーなポテトサラダですが このサラダをつくるにはジャガイモをマッシュドポテトにしなければなりません。
この際 気を付けたいのは裏漉しするのは茹で上がりの熱い内にということですね。
冷えてから裏漉ししようとしますと ジャガイモの細胞をつないでいるペクチンの流動性が失われ強い力を加えねばならず その結果細胞膜が破れて中の糊状のデンプン質が押し出され粘りが出てしまいます。
熱い内に裏漉しすればこのペクチンが流動し易く 僅かの力で細胞が離れますので上手く出来るのです。
そして裏濾し器より写真のポテトマッシャーを使われたほうが 火傷の心配もなく上手く潰せますよ。

盛り付けは4~5寸ほどのやや浅めの鉢 こんなのは如何でしょう。
和の器であって洋風料理もこなし 白いサラダが際立ち食欲がそそられます。
不器用であっても 一器一用のこんな器を持つ事も大切です。

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2007年08月15日

吸物椀について

絵柄や姿も然る事ながら 椀は直接唇をつけるものですから 口当たりの良さを最優先して選びましょう。(口縁を手で触れることによって確認できます)
汁がこぼれ難く飲み易い形であって そして手にした時の柔らかな感触も大切ですが これは手塗り漆の椀ならではの持ち味です。
ご紹介の椀は何れも越前塗の蓋付吸物椀で これに対し蓋のない椀は汁椀と呼んでいます。
そこで今日は「椀はうつわ,蓋もうつわ」というテーマで 吸物椀の蓋の活用を幾つか提案させていただこうと思っています。

例えば数枚の蓋を返して小皿として折敷の上に設え 小皿膳風松花堂弁当というのは如何でしょうか。
この際 同じ蓋でない方が変化があって面白いのですが 一般のご家庭ではそう何種類も吸物椀を持ち合わせている筈もなく 一寸無理な提案であったかも知れません。
では懐石風に椀の身を煮物や和え物はもちろん 刺身を盛る向付として使ったとします。
この場合 蓋を飯器に見立ててみては如何でしょうか。
普段のお料理がこんなアイデアでよそ行きの懐石料理に変身します。
元々懐石料理では強肴や八寸をこの蓋に取って廻していたのですから。
亦 洋風料理に塗りの器を加えると テーブルの風景がとてもシックな装いとなり これも驚きです。
メインはディナープレートに違いありませんが 脇役として吸物椀の身にクラムチャウダーのようなスープを そして蓋にはミニサラダのようなものを盛ってみては如何でしょうか。
身も蓋もあり(?)とはこのことです。
このように使う人の自由な心は大切で 貴方の食卓をとてもオシャレなものにしてくれますよ。
余り参考にならないアイデアだったかもしれません。 失礼致しました。

今日は幾つか棚上げされた課題を残しながらも62回目の終戦記念日を迎えましたが 我が家では予定通り深夜にもう一つの記念日となりました。
美由紀ちゃん おめでとう  ありがとう。

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2007年08月07日

ファミリーパーティー

家族の歴史という流れの中で 一体家族で祝う祝いごとはどれくらいあるのでしょうか。
普段余り考えることなんか無いテーマで恐縮です。(間もなく我が家では家族がもう一人増える予定ですので もう一つ恐縮です)
思い返せば単純に家族の人数分だけバースデーがあり 結婚記念日ですとかご主人の昇進や子供さんの入進学など意外に多いことに気付かされませんか。
今回は子供さんの誕生日を家族が祝う誕生パーティーをテーマにしてみます。
さて近頃の子供さんは色々な場所で食事をすることが多く 私達の子供の頃より遥かに場慣れしていて 食事をする感覚は日々進化しているようにも思われますが 反対に食材に触れたり調理したりといった事には 益々遠ざかっているような気がします。
この際 買出しから調理,盛付に至るまで ある程度子供さんにお任せになってみてはいかがでしょうか。 お母さんは相談役に徹して。
子供さんはここで色んなことを学び この経験が子供さんにとってもきっと将来役に立つはずです。
今日は特別 普段手厳しい親御さんでも多少の失敗は大目に見てあげましょう。
そしてハレの場を外食することから ファミリーの場に戻してみてはとご提案申し上げます。

さて盛り付ける食器に就きましては 最初の写真にコレール(強化硝子)を掲載しましたが 私は個人的には普段大人が使っている陶器の食器をお勧めしています。
とはいえ 子供さんは舌も肥えていますが 同様に視覚的な楽しさも求めています。
ですから楽しい絵柄や面白い形の食器を選ばれたほうが 子供さんは盛り上がります。
(子供さんの盛り上がりは同時に家族の盛り上がりとなります)
仕上げにお料理にもマヨネーズやケチャップでメッセージを書いてあげれば 料理を通して心を伝えるお手伝いをしてくれます。
料理人の間では 料理の盛付は器をキャンバスに見立てて絵を描くようにと言われていますが この際のパーティーの場合はテーブル全体をキャンバスと見立てて下さい。

私たち親は 知らず知らず子供がチャレンジするというチャンスの場を奪っていたのかも知れません。

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2007年08月06日

フルーツのフリージング

冷凍した果物は 生とはまた違った味わいがあります。
特にパイナップルやバナナは冷凍してシャーベットにすると デザートや子供さんのおやつに利用できて喜ばれます。
バナナは皮をむいて中央に割箸を差し込み ラップで包んだ上パックで冷凍します。
こうすればバナナのアイスキャンデーが出来上がり 夏休み中の子供さんにも大受けしますよ。
亦 パイナップルは食べ易いサイズに切り パックに入れて冷凍保存。
バナナも1cm程の輪切りにして レモン汁を振り掛けアルミトレーで凍らせてから パックで保存。
これらを夫々ミルクと一緒にミキサーにかけて パイナップルジュースやバナナジュースにしても良いでしょう。
砂糖をまぶして冷凍しておいたイチゴも 同様にジュースがつくれます。
出来上がったジュースは 写真のジュースグラスをお使い下さい。

<冷凍保存に向かない食品>

① レタス キュウリ ネギ ゴボウなどの水分を多く含んだ繊維質の野菜
   水分が抜けて筋っぽくなります。
② 豆腐や厚揚げなどの豆製品 卵に茶碗蒸しなどの卵料理
   スが出来て元に戻りません。
③ 一度解凍した肉や魚
   再冷凍は組織を破壊し味を落とす上 細菌増殖の要因となります。
④ 牛乳やチーズ ヨーグルトなどの乳製品
   脂肪と水分が分離してしまいます。

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2007年07月31日

中華のレンゲ

話題も豊富な中国料理は 大変豪華で多彩なお料理ですね。
本場中国では家族的な親しみを込めて 来客のおもてなしに当っても通常盛皿や盛鉢などに取箸を添えることはありません。
夫々が自分のレンゲで取り分けるのが 基本マナーとなっているようです。
中国料理におけるこのレンゲは日本の箸同様 大変重要な中国食文化の象徴の一つであるようにも思われますので ここで中国式正しいレンゲの持ち方,食べ方をご紹介させて戴くことにしましょう。

<持ち方>
人差し指の腹を柄の先端の溝に入れ 親指と中指で両側から挟むようにして持ちます。
西洋のスプーンの持ち方とは違いますのでご注意を。

<食べ方>
口をつける部分は真横や先端ではなく 手前やや先端よりの音をたてることの少ない食べ易いポジションです。

<余 談>
レンゲを珍味入れやソースやタレのボートとして 或いは幾種かの薬味受けとして利用するというのもお洒落な使い方でしょうか。

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2007年07月28日

焼酎グラス

東海地方も昨日梅雨明けが宣言されました。
当地での今年の梅雨を振り返ってみますと 然程の雨量は観測されなかったのですが 日照時間が何時もより短かったように思います。
梅雨入り以来一日中晴天という日が 殆ど無かったように記憶していますので。 
しかし昨日は30度を越える真夏日で UVがストレートに進入する当店の営業車は こんな日には距離が長くなればなるほどエアコンの効果が下がってしまいます。
停車中の車も殆どがアイドリング状態です。
向こう一ヶ月余り暑さ対策にはくれぐれも怠り無く 体調管理に精進してください。
さて 今日は夏のアルコールの話題です。

陶器製の焼酎カップはこれまで幾つかご紹介しました。
今ほどブームでなかった頃は 専らストレートか酎ハイ(焼酎のお湯割)という呑み方が一般的であったのですが ガラス食器業界には手付きの酎ハイグラスという名称が残っていまして 四季を問わず焼酎はお湯割であれストレートであれ この酎ハイグラスと決まっておりました。
何方も焼酎党を自認されるようになった昨今では ご自身に合った焼酎を好みの器を使ってご自分流のスタイルで召し上がっておられますが。
一寸付け加えさせていただきますと 今回のこの焼酎ブームの到来と同時に陶器の焼酎カップが造られたのであって 陶器はガラスに比べればズーッと後発の商品なのです。
今では遥かに陶器の愛好者のほうが多いようですが この時期の焼酎はやはりガラスのカップでといわれる伝統派も結構いらっしゃいます。
陶器はどうしても民芸調の土物が多いからでしょうか。
左と中央のグラスは耐熱ガラス製ですので お好みの温度で召し上がっていただけます。
陶器ほどのバリエーションはありませんが どうぞこの元祖焼酎グラスもお忘れなく。
元祖と申しましても 写真のグラスは伝統的な手付きカップではなく 陶器に触発されて比較的新しくつくられたグラスです。

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2007年07月27日

帰省土産

都会へ出られた子供さんや嫁がれたお嬢さん方も お盆とお正月の2度くらいは両親の元へ帰られるのではないでしょうか。
お墓参りもしなければなりませんから。
当市も臨海部にはコンビナートを 山間には企業団地を抱えていますのでこの時期になりますと大移動が始まります。
ところで帰省土産 何か決めてらっしゃいますか。
お土産は夫々の地方の名物名品を そして手ブラじゃ帰れないって方にお勧め出来る地元の伝統工芸品があります。

何処の土地にも何かしらありますが 近況報告を代弁してくれるような手土産が良いですね。
当市でのお勧めは水沢のお茶とこの万古焼の急須です。
(タイミングとしては大矢知ソーメンもございますが)
万古の急須はこれまでに何度も掲載して参りましたが 鉄分を多く含んだ紫泥という土を使った当市固有の物で これによって美味しいお茶を更に美味しく淹れる事が出来ます。
量産品から伝統工芸士による逸品まで 万古の急須は全国規模でのリピート注文に追われている 用美を兼ね具えた優れものです。
これまで気付かれなかった方も 是非一度これを候補にお加え下さい。

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2007年07月26日

ずんだ和え

食欲の落ちる暑い夏の献立は 毎年の事ながら奥様の悩みの種。
そこで料理雑誌に掲載されていました忘暑メニューを一つご紹介しましょう。
枝豆をすり潰した和え衣を「ずんだ衣」と言うそうですが これを使って胡瓜とササミの「ずんだ和え」というメニューです。
つくり方は比較的手早く出来て栄養価もまずまず そして何より枝豆の爽やかな緑が食欲をそそるような一品となっています。
見た目だけでお勧めしますと不謹慎との謗りを頂戴し兼ねませんが 好評であれば一つ得した気分になれますよ。
亦 ビールに枝豆(チーズ)というワンパターンから卒業できるかも知れません。

先ずは塩茹でにした枝豆を好みの調味料を加えながら 滑らかにすり潰します。
ササミは酒と塩を振って弱火で蒸し煮し 冷まして細かく裂いておきます。
そして胡瓜は小口切りにして 塩水でしんなりさせ水気を切ります。
これを先程のずんだ衣で和え 器に盛り付けましたら最後に小角に切った梅酢生姜を散りばめます。
この生姜の赤のあしらいが 全体をピリッと引き締めるのです。
どうでしょうか。 酒肴としても使えそうですね。
それに忘暑の食卓には 何と言ってもとっておきの切れ味爽やかな透明なガラス器を使ってみましょう。

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2007年07月20日

ヨーグルト

アイスクリームに引き続き乳製品のお話です。
ヨーグルトはミルクに乳酸菌を加えて発酵させ ミルクの中の糖分を乳酸に変えてつくられたものです。
この乳酸によってミルクの栄養分をギュッと固めて出来たのがヨーグルトで 保存性も消化性もグーンと良くなり ミルクの苦手な方でも安心して食べられるのです。
亦 この乳酸菌は腸の中をきれいにしてくれるので美容にも健康にも二重マル そしてあの特有の酸味もこの乳酸の働きによるものであり 体調をスッキリ整えるには毎日でもいただきたい食品の一つですね。
ところでこのヨーグルト 発酵が始まると固まりが収縮して 一部の水分が分離するため上澄みとなって現れます。
これは乳清(ホエー)と呼ばれ 沢山の栄養分が含まれているのですから 捨てたりせず よくかき回して写真のカップで召し上がって下さい。
スプーンは 先日のクリームスプーンかティースプーンをお使い下さればよろしいかと存じます。

<ヨーグルト・メーカー>

牛乳とスターター(活性粉末乳酸菌:量は牛乳の1割)を用意します。
菌は2~3度使えますが(植え継ぎ) それ以上は菌の力が弱くなりますので取り替えてください。
次に 汚れや雑菌は乳酸菌の生育を妨げますので 器具はよく洗浄した上熱湯消毒してください。
そして材料を入れよくかき混ぜます。
均一でないと固まったり固まらなかったりしますので 充分かき混ぜてください。
より良くそして早くつくるためには 牛乳を一度沸騰させた上40度ほどに冷ましたものをお使い下さい。
50度以上ですと スターターの乳酸菌が死んでしまいますのでご注意願います。
そして付属のカップに分けてセットします。
蓋は雑菌が入らないようシッカリ閉めて 出来上がるまでは振ったりかき混ぜたりしないようにしてください。
クリーム状になったら出来上がりですが ヨーグルトは生き物ですからいつも時間通りできるとは限りません。
冷たい牛乳で約6時間 温めた牛乳で約4時間を目安にしてください。

尚 このヨーグルト・メーカーはプリンもつくれます。

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2007年07月13日

茗 荷

私事で大変恐縮ですが この額に収まった家紋は我が家の定紋で「抱き茗荷」といいます。
「この暑さの中 キンキラとは」とお叱りを受けそうですが 記事のタイミングはバッチリですので 少し我慢して読んでみて下さい。
この額は何時も店内の人目に触れるところに飾ってありますので お客様から 「あ! 家の家紋と一緒だ」 とよく言われます。
割にポピュラーな平民出身の家紋なのかも知れません。
では何故出番が回ってきたのかと申しますと 我が家では余り食用とすることはありませんが この茗荷の風味と歯ざわりが 夏向きのシャキシャキして爽快な夕餉の一品となると紹介されていたのです。

メニューは「茹で豚と茗荷のさっぱりサラダ」
茗荷は生姜の仲間で山野に自生していますが 近頃では家庭菜園で栽培されている方もみえるほど 人気の香味野菜なんだそうです。
コメントには 独特の食感と爽やかな香りが涼を呼び 酢との相性もよく 特に梅酢を加えますと赤く美しく発色し 見た目にも刺激を与えてくれます とありました。
この夏メニューの一つに加えてみては如何でしょうか。

投稿者 Sugino : 07:23 | コメント (0) | トラックバック

2007年07月01日

普段着の食器

今日から7月です。
心配された四国地方の節水も解除され 今年は鹿児島地区以外は適度なお湿りの梅雨明けとなりそうですね。
ところで今日のテーマは「普段着の食器」。
初めて食器を選ばれるお嬢さんに一言申し上げます。
服飾業界には普段着という言葉がありますね。
この普段着という言葉が 食卓にも当てはまらないかと思っています。
つまり お気に入りのTシャツに はき込まれたジーンズのような感覚で使える食器というわけです。
特に飯碗はどの器より手に取ることが多い食器で それ故ある程度の質感がありながら それでいて持っていても疲れず 掌にしっかり収まる安定感のあるものを選ばれるのが基本です。
これには多少の個人差がありますので 実際に手に持って選ばれることをお勧めします。

つまり最初に申しましたように 気取らずそれでいて遊び心が満たされ 毎日お世話になるものだから使い易くて飽きの来ないものというわけです。
亦 飯碗は時には混ぜご飯やお茶漬茶碗となることだってありますので サイズは少し大きめ 色はナチュラルカラーでシンプルなものがいいと思います。
これが一つ目の飯碗。
普通のご家庭では 二個以上の飯碗を揃えてみえる方は少ないと思われますが 時には季節に合わせたり 気分を変えたりしようとするのが人情。
二つ目以降は貴方の自由な感性で選んで下さい。
写真のように夫婦茶碗にするのも一案ですが 片方破損した時の二個分の損失感を思うと 敢えて揃い食器にする必要は無いように思います。
補充出来るかどうか確認されて選びましょう。

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2007年06月26日

お粥碗

何方でもこの朝食には何度かお目にかかっていますよね。
胃腸の負担が少なくヘルシーな朝粥です。
精進料理や離乳食には定番の主食ですが 世界各地にこのお粥はあるようで 中国などでは米の原型を留めないほどグチャグチャに炊き込むようです。
所変わればということでしょうか。
否 日本でも水加減で全粥,七分粥,五分粥などとあるのですから 七草粥などの習慣や好み,具や味付けなど加えれば メニューは無数の料理と言えるのかも知れません。

近頃ホテルなどの朝食では「お粥にしますか」 とわざわざ尋ねてくれるところもあります。
お粥だからといって特別なお茶碗を使うこともありませんが この飯碗は少々大き目で丸まった形状の「お粥碗」。
お粥のような流動食にはこぼれ難くて 亦口を窄めて冷め難くし 更に水分タップリのお粥を入れても重くないよう工夫されています。
小丼をイメージされた方も見えるかと思いますが どうぞ煮物などにもご利用下さい。
有田焼の新商品 「お粥碗」でした。

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2007年06月25日

いろは多用ボール

これは何でしょうか。
手焙り火鉢のような形ですね。
火鉢と申しましても今はご存じない方が多いかもしれません。 
今のような暖房器具のなかった頃の遺物とお考えの方もおられる様ですが 今は立派なインテリアとして復活を果たしています。
いろは文字をデザインした多用ボールですが さて貴方なら何に使ってみますか。
どっしりとした花生として それとも氷を入れてボトルクーラーに もちろん火鉢にだって使えます。
或いは庭のエクステリアとして 手水鉢やめだか鉢としても如何でしょうか。

滋賀南端の町 信楽焼のふる里は1200年の歴史を数える日本六古窯の一つで 今も豊かな自然に囲まれたおおらかな町です。
そんな土地柄で生まれた信楽焼も この自然と絶妙のハーモニーを醸しています。
癒されるって事は 自然と深く係わり合って感じるものなんですね。
どうぞ信楽焼で癒されてください。

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2007年06月22日

茛セット

店先の清掃から一日が始まります。
相変わらずゴミのトップはタバコの吸殻。
もうそろそろ当市でも歩行喫煙を取り締まっては如何でしょうか。
掃除云々ではありません。マナーと伴に危険行為だからです。
過っては家庭にあっても企業におかれても この莨セットは応接間の必需品でありました。
新築されたお祝い品としても良く使われたものでした。
今はその場所が禁煙エリアとなっているのでしょう 備品だったご家庭でもお蔵入りとなったのかもしれません。
亦 単品の灰皿というと名入れ景品の優等生でもありました。
これも景品としては全く候補にすら挙がってきません。
そのうち商品として消えてしまわないかと心配しています。

喫煙(受動喫煙含む)が原因で亡くなられる年間の死亡者数 11万人(交通事故の5倍)
減少傾向にはあるものの 依然として男性の喫煙率は過半数 女性は10%台とはいうものの逆に増加傾向にあり特に若年層が顕著 
という統計結果が出ていました。

投稿者 Sugino : 06:52 | コメント (0) | トラックバック

2007年06月20日

結婚記念日

忘れっぽく不埒者でカミサンには申し訳ないのですが 実のところ結婚記念日すら遥か記憶の彼方 まして何周年かなんて 子供の年から想像して「○○年くらいか」などとうそぶいています。
毎年ホテルやレストランのディナーを予約されている方も見えるかと思いますが 一度お二人で力を合わせて準備し 後片付けも手伝い合うご自宅での祝賀会も新鮮かもしれません。
この際 飲み物も奮発して極上のシャンパンといきたいですね。

グラスはフルートタイプがこぼれ難くてお勧めですが 持ち合わせがないならこの機会にお互いの記念のプレゼントにされては如何でしょうか。
子供達も巣立ち 二人っきりで祝うことも日常では余りない筈です。
偶にであれば お互いに適度な刺激となるかもしれません。
因みに 9周年が陶器婚式 20周年が磁器婚式です。
色々呼称もあるようですが これは発祥の地・英国式の呼称です。

投稿者 Sugino : 08:58 | コメント (0) | トラックバック

2007年06月17日

ロングビアグラス

昨年の春から夏にかけては様々なビアグラスをご紹介しました。
どれかお使い戴いてますか。
今年に入り またもやビールメーカーが挙って新種のビールを発表し 選択肢が広がったのは有り難いのですが 迷われる方も増えてきたのではないでしょうか。
私達の若い頃は この業界 ガリバーといわれたメーカーの寡占状態が続き ビールといえば何も考えずに 「・・・」 と決まったものでした。
それが僅か四半世紀後にこのように変ってしまうとは 殆どの方が予想出来なかったことではないでしょうか。
技術革新に裏打ちされた製品は こうした宿命を背負っているように思います。
否 そうした製品のみならず すべての業種で安住は長く続かないという競争社会の原理なのでしょう。

詳しくは存じませんが ビールの出荷量は家庭でも手軽に飲める缶入りのほうが圧倒的に多いと思われます。
屋外で飲むには冷えた缶ごと飲まれるほうが爽快なイメージがありますが(CFでも大抵このスタイル 屋内喫飲CFでグラスを使って頂くと有り難いのですが) 家庭内で召し上がるなら是非グラスをご利用戴きたいのです。 
缶ごとでは目で飲む事ができません。これでは片手落ちだと思います。
美味しいビールは 先ず麦色のビールと木目細かな真っ白い泡 この二つを目で確認されて召し上がるのが 美味しく召し上がる手順だと思います。
このように一手間加えることによって 唯酔えば良いビールから楽しむビールへと変化します。
最初の写真は最近のビアグラスではありません。
皆さん外食でもされた折 何時か何処かでご覧になられている筈です。
それ程以前からつくられ飲食店のご利用も多い商品ですが 口元をすぼめてガスが逃げし
難くした形状は理に適っています。
長い方は 500ccと一缶余裕で入ります。
ご面倒でも折角の一杯 美味しく飲もうではありませんか。
一方後の写真はこの春できました新商品。
基本的には従来のグラスと変りませんが こちらの方が直線的なシェイプでシャープな感じがします。
同じビールでもこちらのグラスなら キレのあるビールを飲んだ気持ちになりそうですね。

投稿者 Sugino : 07:09 | コメント (0) | トラックバック

2007年06月15日

ピラフとチャーハン

蛇足の話題で失礼します。
ピラフとチャーハンの違い 分りますか?
先ず中華のチャーハンですが 子供が育ち盛りの頃は我が家でもよくつくってました。
子供たちのムラ食いのため 炊いたご飯の量が足りなかったり余ったりの連続だったようです。
余った時の冷や飯は殆どこのチャーハンに化けていました。
つまり炊き上げたご飯を炒め直すのがチャーハンです。
冷や飯で気を付けたいのは 一粒一粒に熱や油が充分伝わるよう濡れ手でよく解しておく事です。(一寸横道に逸れてしまいました)

ではピラフはと申しますと 元々中近東あたりの米料理で 玉ねぎのみじんぎりをバターでよく炒めたところへ米(粒)を加えて更に炒め直します。
その後ブイヨンを加えて炊き上げます。
調理の順番が逆だったんですね。
日本では主食の米も ご当地では野菜の一つとして扱われるので 肉や魚料理の付け合わせとなってしまいます。
私は交互に食べ比べた事がありませんのでどちらが美味しいのか分りません。
器も二種掲載しましたが どちらをどのように使ってもでも構いません。

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2007年06月12日

焼酎ボトル

コック式焼酎サーバーにつきましては 2度ほど記事に致しました。
今回はそれより少し小さめの手酌用のボトルですが 原理は同じです。
その際にも書いていますが 焼酎のような蒸留酒は陶器の容器に移す事によって ピリッと舌を刺す様な刺激が取れて 飲み口の柔らかいまろやかな味になります。
これは陶器の持っている対流効果で 容器の中で焼酎が循環される事によるものです。
3日間保存してください。

確実に何方でも変化したのがお判り戴けます。
特にお勧めは甲種の焼酎 それも安価なものほど効果がはっきりします。
乙種はそれ自体が特徴とも言える癖までなくしてしまい 逆に頼りなく感じられる方もみえると思われますので 余りお勧めできません。
どうぞお安いお酒で上物を味わってください。

投稿者 Sugino : 04:17 | コメント (0) | トラックバック

2007年06月11日

アン・アン

雑誌「アン・アン」は 創刊以来日本の若者ファッションの「いま」と「あした」を文章と写真で表現して来ました。
「アン・アン」にとってのファッションは 単なる服飾文化を超え若者の生き方そのものとして表現されて それ故支持もされて来たのです。
ごく限られた人達のみに許されたファッションの楽しみを若者達全体に広め 誰にでも楽しめる当たり前のこととしてのファッション そして「生きている」と同義語のようにファッションを捉えていったのです。
時代を超えて今も自由に変化を楽しんでいる「アン・アン」は 今や雑誌というメディアを超えて一つのキャラクターとして呼吸し始めています。
「アン・アン」の器の世界をご紹介します。

  「ラッキー・クローバー」

誠実 希望 愛情 幸運という四つの意味が込められた四葉のクローバー。
真実を手に入れ幸せを運ぶと言われる 人気のクローバーをあしらった新コレクションです。
食卓に彩と楽しさも一緒にお届けします。
写真のパーティーボールセット ティータイムセットの他に カフェボールセット トリオカップセットとラインナップしています。

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2007年06月05日

只今 特売中

  只今梅漬け用瓶(かめ) 特売中

例年通り今年もこの時期 梅漬け用の瓶を店頭にて特売しております。
当店扱いの瓶に付きましては 重石や水抜きに至るまで全て常滑・久松窯の製品で 環境ホルモンは一切含まれていませんので 安心してお使い戴けます。
価格につきましては続きをクリックして下さい。

<価格表>

* 半胴瓶(1升) 蓋付:¥1,575-  身のみ:¥945-   蓋のみ:¥787-
*  〃  (2升) 蓋付:¥2,100-  身のみ:¥1,365-  蓋のみ:¥945-
*  〃  (3升) 蓋付:¥2,625-  身のみ:¥1,785-  蓋のみ:¥1,102-
*  〃  (4升) 蓋付:¥3,780-  身のみ:¥2,415-  蓋のみ:¥1,680-
*  〃  (5升) 蓋付:¥4,200-  身のみ:¥2,625-  蓋のみ:¥2,100-
*  〃  (8升) 蓋付:¥6,615-  身のみ:¥4,515-  蓋のみ:¥2,625-

* ガラス蓋漬物器(3.6L) ¥2,940-
*    〃     (5.4L) ¥3,675-
*    〃     (6.4L) ¥4,515-

* 蓋付切立瓶(2升) ¥2,415-
*   〃    (3升) ¥2,940-
*   〃    (5升) ¥4,725-
*   〃    (1斗) ¥8,820-

* 飴釉落し蓋(1Kg  径13cm)  ¥945-
*   〃   (1.5Kg 径17cm)  ¥1,260-
*   〃   (2.2Kg 径21cm)  ¥1,680-
*   〃   (2.5Kg 径23cm)  ¥1,995-
*   〃   (3.5Kg 径25cm)  ¥2,520-

* アイボリー重石(2.5Kg 径15cm)  ¥1,837-
*    〃     (3.0Kg 径17cm)  ¥2,047-
*    〃     (4.0Kg 径21cm)  ¥2,362-

* 水抜き(小 12cm)   ¥577-
*  〃  (大 15cm)   ¥682-
  
他 卓上用のミニ瓶(1~5合)も扱っています。

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2007年06月02日

魚の選び方

魚料理が見直されていますが 先日発表された水産白書によれば日本では逆に魚離れが進み 中国などとの引き合い合戦により 高値に推移しているというのは残念なことです。
しかし青魚に代表されますように脳を活性化させるDHAや 血管を若々しくしなやかにさせるEPAを豊富に含み 伝統的な蛋白源でもあり生活習慣病の予防のためにも 貴重な食材に違いありません。 
しかも四季折々に夫々の旬の魚があるのも楽しみですよね。
でも魚料理は好きだけれど調理するのが苦手 或いは上手く食べられないといった方が結構多いように思われます。
この意識が魚離れを引き起こしているのかも知れません。

ここでは 先ず何と言っても魚は鮮度が命ですので 鮮度の良い魚の選び方をご紹介しましょう。
先ず「切り身」や「さく」はトレーに入れて売られていますので トレーを傾けてみます。
傾けてドリップが出るものは鮮度落ちしていますが ドリップが出なくても身に弾力が無かったり 切り口に身割れがあったりするものは 既に同様鮮度が落ちています。
次に干物は冷凍庫で長期保存しますと 脂分が全体に広がり酸化してしまいますので 皮は黄色く身は脱水状態でパサパサになってしまいます。
これは冷凍焼けと呼ばれ 食べても美味しくありません。
最後に一尾魚ですが これは皆さんご存知のように 目が澄んで皮は艶があり色鮮やかなものということになっています。
美味しい魚料理は食材選びから どうぞご参考にしてください。
亦 お買い求めの際には 加工日,産地,天然か養殖か,保存料や添加物はといった 食品に対する細かな情報が記載されていますので 必ずお目通しください。
解凍ものにつきましては 再冷凍しますと格段に味が落ちます。 ご注意下さい。

* 写真は焼魚用・焼物皿

投稿者 Sugino : 04:19 | コメント (0) | トラックバック

2007年06月01日

らっきょう漬

今日から6月 6月といえば先ず誰もが梅雨を連想されるのではないでしょうか。
沖縄は既に梅雨入りしているようですが 同時に食中毒の多発する季節であり余り良いイメージのある季節とは言えない時期でもありますので 食品と健康にはどうぞご留意下さい。

さて 今年もらっきょうが出回ってまいりました。
毎年カミサンが漬けておりますが なかなかシャキッと歯応えもよく美味く漬けているように思います。
形がふっくらとよく熟したものを見分け 出来れば土付きのものを選ぶようにしましょう。
注意したいのは ひげ根と芽先を短く切り過ぎないようにすることで 切り口から漬け汁が浸み過ぎてはカリッと仕上がりません。
漬けたらっきょうは冷蔵保存をされたほうが歯応えが保てますし 漬ける前であれば冷凍保存されたほうがシャキッとした仕上がりになります。

一度柔らかくしてしまったらっきょう漬は 硬くはなりませんので中華の炒めものなどにご利用なさると良いでしょう。
亦 カレーに福神漬けやらっきょうが添えられますが カレーの辛味を和らげ食欲増進作用のあるらっきょうは理に適っています。
福神漬けは彩りには欠かせませんが らっきょうは胃の働きを助けモタレを解消する具体的な作用がありますし 私などそれだけで箸休めとして戴いております。

食卓提案の蓋物3点をご紹介しました。

投稿者 Sugino : 07:57 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月31日

中皿という器

「中皿を下さい」というご注文を頂戴しますと 私共でも迷ってしまいます。
先ず和皿か洋皿かということもありますが 表現が曖昧な上盛皿としての役割と同時に取皿としての役割もこなすという そうしたスタンスのはっきりしないところが迷わせる原因となっています。
和皿の場合ですと5~6寸(15~18cm) 洋皿ですとケーキ皿かデザート皿(19~21cm)で大抵間に合うようですが それでも浅いか深いかという問題が残ります。
この点 しつこく問い返すことを避けるようにしていますが 結局何にでも間に合うオールマイティーなお皿が欲しいという事のようです。
確かに中皿に求められるのは そうした何にでも応用できる多様性を持った器という事なのかもしれません。

そこで仮にサイズや形状がピッタリの器を見つけたとします。
それでも未だデザイン性と価格 そして必要な数という問題が残ります。
これら全ての条件が満たされなければ取引は成立しないのですから 何とも難儀な世界であります。
こうして何時も過剰在庫を是認しているのです。

投稿者 Sugino : 08:12 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月29日

ビュッフェパーティーのマナー

先日も総会の後 この形式のパーティーがありました。
気安さが売りのビュッフェスタイルのパーティーですが 会場にはたくさんの人達が集まりますので そのことを忘れずに最低限のマナーは守りましょう。

取皿に目一杯の料理を盛っては 平気で残す人。
料理をあれこれ迷っては取り 取ってはその場で食べ始める人。
歩きながら食べたり くわえタバコで歩き回る人。
疲れている年長者を尻目に 椅子を独占している人。
などなど 心当たりの方ご注意下さい。

和と洋のビュッフェパーティー用取皿をご紹介しました。

投稿者 Sugino : 07:42 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月27日

抹茶の保存

抹茶の一番の保存法は二重缶に入れて夫々テープなどで目張りした上 冷蔵庫に入れておくことです。
温かい所に置いたり湿気が入ってしまいますとりますと 色や味が変わってしまいます。
使用時にナツメに移し 使い終えたらまた缶に戻しましょう。
ダマになった抹茶はフルイや茶漉しなどで振るってからナツメに入れてください。
細かく振るった抹茶はやわらかくて美味しいお茶を点てる事ができます。
何時でも美味しいお茶が戴けるようご留意してください。

お茶の贈答は仏事と決めていらっしゃる方も多いようですが お茶こそいい迷惑なのかも知れません。
抹茶には夫々銘が付けられていますので 季節や時と場合によって相応しいものを選ばれれば 贈り主の気持ちが素直に伝わるのではないでしょうか。
常緑の芽出度いお茶です。
祝い事にも大いにお使い下さい。

投稿者 Sugino : 07:40 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月24日

泡盛カップ

沖縄特有の焼酎 ご存知泡盛が人気です。
蒸留の折 導管から垂れる泡盛が受け壷に落ちる際 泡が盛り上がったことから由来しているとも言われていますが 健康ブームにも乗り今や全国で広く親しまれています。
原料にはタイ米(インディカ米)と黒麹菌(アワモリコウジカビ)を用い 100%米麹だけで発酵させ 麹菌と水と酵母に原料を加える仕込を 全て一回で行なう「全麹仕込」と呼ばれる独自の製法で造られます。
一般にアルコール度数は30~45度と高めに設定されていますが スッキリとまろやかな風味に特徴があり このため一度飲んだら虜になってしまう方が後を絶ちません。

<古酒・クース>

三年以上寝かせて熟成させた長期熟成の泡盛は 「古酒・クース」と呼ばれ 古く琉球王朝の時代には「200年もの」や「300年もの」が存在したと言われていますが 先の沖縄戦にて全て焼失してしまっったそうです。
あればプレミアム・クースに違いありませんが 残念ですね。

従来のロックタイプ(9oz)、ロングタイプ(14oz)、マグタイプ(12oz)に泡盛カップ(5oz)が加わりました。
このカップは冷茶やソバ千代口に 小付やデザートカップにとと幅広くご利用いただけます。
どうぞお試し下さい。

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2007年05月21日

小さな飯碗

この写真は何れも直径10cm弱の小さな飯茶碗です。
何故こんな写真を掲載したかと申しますと ダイエット中のお客様にPRするためばかりではありません。
チョット話が横道に逸れるかも知れませんが ご容赦下さい。
京都の方はご存知かと思いますが 石庭で有名な龍安寺というお寺がございます。
そこの寺内のつくばいにチョット変わった文字が刻まれています。
「吾唯知足」の文字が辺,旁,冠に分解されて彫られていて いずれも中央の四角い水穴をこの口(四文字に何れも口という文字が含まれていますが このつくばいに彫られた四文字にはこの口が省かれています)という文字に見立てて 夫々の文字に共用してこの口を加えればこのように読めるという 「吾,唯,足るを知る」 仏教の真髄を説いた言葉であります。
足るを知る方は貧しくとも心は富めりであり 人の物欲には上限がありません。
豊かな物質文明を享受してきた私たちにとっては 耳の痛い言葉でもあります。

何れにしましても メタボ(肥満)は生活習慣病,成人病の元凶でありますのでご用心。
このように極小から極大のお茶碗まで種々扱っております。 
是非 当店でお気に入りを見つけて下さい。

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2007年05月10日

ホームリカー

健胃整腸,強精強壮,食欲増進等 梅の効能は良く知られたところです。
時候は只今爽快な5月ですが この後梅雨に酷暑と続き凌ぎ難い季節となって参ります。
そこで今年は皆さん ホームリカーにチャレンジしてみませんか。
梅干作りほど気遣うことなく簡単です。
そして皆でこの夏を乗り切ってまいりましょう。
お馴染みの5号型貯蔵瓶(4L)を使った 梅酒のつくり方のご紹介です。

材料は3点。
梅の実20Kg、ホワイトリカー(35度)1.8L、氷砂糖又は蜂蜜500~800g
(甘味は個人差がありますので 2年目以降は調節してみてください)

先ず梅の実を水洗いしてヘタを取り 一粒ずつ乾いた布巾で磨くように拭きあげます。 
次いで瓶に梅の実と氷砂糖を交互に入れ そしてホワイトリカーを静かに注ぎ 蓋を閉めて冷暗所に置きます。
後は偶に瓶を静かに廻し砂糖を溶かすだけです。
透明な焼酎が琥珀色に変わるには抽出に2~3ヶ月かかりますが ここで召し上がるよりは一年寝かせた方が美味しく戴けます。
となりますと来夏用梅酒ということになりますね。
梅は熟成が遅いので 待てば海路ですよ。
最後に中の梅の実は半年から一年の間に取り出し そのまま食べても美味しく戴けますが 梅ジャムや梅ゼリーそして消臭効果を期待したお料理などにも使ってみてください。

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2007年05月09日

砂糖について

以前 調味料の記事を一気に書こうとしたところ 余りに種類が多く奥の深さもあって 手に負えず中止した経緯がありました。
しかし今日は昨年夏に入る前ご紹介しました 「分とく山」料理長・野崎洋光さんの調味料講座を若嫁が見つけ 参考にしてと持ってきましたのでご紹介させて戴きます。
トップバッターは「さしすせそ」の「さ」 砂糖について 砂糖の意外な効能という講座です。
砂糖と言えば言うに及ばず「料理の甘み付け」 これは誰でもご存知ですが これ以外に意外な効能があることをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
これ以外とは 砂糖の持つ水と結合し易いという「親水性」と 一度結合すれば離れ難いという「保水性」の二つの性質によるものなのです。
では ご紹介します。

1 肉を柔らかくする
   砂糖が肉のタンパク質と水分を結びつける触媒の働きをするため
2 デンプンの老化防止
   寿司飯は砂糖入りの合わせ酢を使うことで砂糖が水分を保持
3 メレンゲの泡の保持
   卵白に砂糖を加えて泡立てると 泡の水分バランスが保たれ泡が潰れない。
4 果物のゼリー化促進
   砂糖を加えて煮ると 果物に含まれるペクチンが互いに結合してゼリー状となる
5 油脂成分の酸化防止
   砂糖の保水作用により 油脂が酸化し難くバターの風味が保持される
6 発酵作用の促進
   イーストの発酵を促進させ パンをふっくら仕上げる
7 焼き色付け
   卵や小麦粉のタンパク質と結合して パンやクッキーに美味しそうな焼色を付ける
8 防腐作用
   フルーツの砂糖漬けや甘納豆のように カビや細菌の繁殖に必要な水分を吸収する
9 浸透圧・脱水効果
   果実酒を造る際 果物から水分と共に味を引き出す

大変な優れものなんですね。

写真は調理用と卓上用の砂糖の容器です。

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2007年05月06日

ホームセット

毎日必ずお世話になる食器ですが どの様に食事をされているのか外食産業はとも角 家庭における食器の需要は国内出荷量の統計を見ても確実に落ち込んでいます。
食器も半耐久消費財と考えれば納得できなくもないですが これもバブル期の遺産なのかも知れません。
しかし一日を振り返ってみてください。
今日一日の楽しく幸せな瞬間に 食事の時間を挙げる方はきっと多いはずです。
食器の果たす役割を考慮すればもっともっと注目されても良いと思うのですが 恐らく私達業界のPR不足もその一因と思われます。
反省しなければなりません。

さて写真の揃い食器ですが 和食器を統一柄で揃える事の是非はとも角(同じ器で同じ料理を味わう幸せという意味もあります) 過ってのお嫁入り前のお嬢さん(お母さんも含め)は 一生お世話になるのだからという気持ちで気合を入れて食器を選ばれていました。
勿論不足しているアイテムを単品でお求めになる方もみえますが ゼロからスタートの方には写真のようなホームセットをお勧めして参りました。
時折補充買いに立ち寄られたりしますとお尋ねしているのですが 殆どの方に気に入って頂いている様子に安堵しています。
このように食器は破損して決して増えないという宿命を背負っていますので 揃い食器は単品補充できるということが大前提となります。
専門店の多くは悪戯に新製品ばかり追いかけているのではありません。
アイテムごとに何時の時代も変わらぬ顔となる商品を持っています。

一生の買い物をするという気構えは 洋食器で益々その傾向が高まります。
何しろ西洋では何代にも亘って同じ食器を使い継いでいるのですから。
特にホームパーティーなどを頻繁に開くところでは 食器も他人目に触れますので自身の衣装と同じ感覚なのです。
どうぞ今一度貴方の食器棚を見直してみてください。

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2007年05月03日

筍のえぐみ

只今 旬の真っ盛り。
今年は今までに3度ほど戴き 買うことなど全くありません。
毎年この時期 当たり年では連日のように田舎の方から筍を頂戴します。
初登場の日は待ち遠しくもあり あの何とも言えないサクッとした食感が楽しめるのですが 連日となると量が量だけにこっそりご近所などへのお裾分けとなってしまいます。
掘った筍は暫くしますと「えぐみ」が出てきます。 
我が家に到着の筍は 皆さん手ごこしくその日のうちに到着していますので 何時も美味しく炊き上げていますが 時間が経てば経つほどこのえぐみがひどくなります。

このえぐみの主成分は蓚酸ですが 米の研ぎ汁やヌカを入れた水で茹でますと 米やヌカの酵素の働きで蓚酸が溶け出しえぐみが抜けて柔らかく茹で上がります。
炊いてしまってから気付いた場合は仕方ありません。 
その場合は炊き込みご飯にすれば 幾らか気にならなくなるでしょう。
未だ当分楽しめるのではないでしょうか。

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2007年04月28日

分離したバター

先日パンケースの話題を提供致しましたが 寝坊した朝など慌てて朝食を摂ろうとして 冷蔵庫のバターを早く柔らかするため 電子レンジに入れてしまったという失敗はありませんか。
バターは油中水滴型のエマルジョン(水分が油の中に分散して入っている状態)です。
一度溶けると乳化状態も崩れて 冷やして固めても元には戻りません。
黄色と白が分離して混じり合った状態となり 見た目も口当たりも悪く香りも少なくなってしまいます。

こうなりますと もう料理に使うしかありませんね。
どうぞご注意ください。
パン食党の方 スタートの朝食には是非この明るい黄色を使ってください。

* トゥルーラブ・パン皿

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2007年04月21日

レンジトレー

昨年 電子レンジや食洗機対応の樹脂が開発され その汁椀が発売となったご報告を致しました。
お陰様で マズマズご好評を頂戴しております。
これはその応用編とでも申しましょうか こんな商品があれば便利と待望の新商品です。
会社関係の独身寮などでは損耗率を考慮され 陶器ではなくフェノールやメラミンといった樹脂製の器を使われているところが多いのですが この食器の最大の難点は電子レンジに対応しないという点です。
仕事上 帰宅時間がマチマチになりがちな寮生にとって 電子レンジでの温め直しは必須事項となっています。
こんな訳で 何れ他の食器にもこの樹脂が波及していくと思われますが 取り敢えず第二弾はこのトレーです。

チンした後 慌てて食器を取り出そうとして熱い思いをされたことはありませんか。
このトレーに載せてチンして下さい。
そして取り出す時は 熱くならないこのトレーを持って引き出して下さい。
サイズは24cmと給仕盆の大きさですので充分レンジに収納出来ますし 勿論給仕盆としてもお使い戴けます。
表面は載せた器が滑らないよう ノンスリップ加工が施されているのも嬉しい配慮です。

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2007年04月20日

月夜野工房

これは上越クリスタル硝子の工房 群馬を流れる利根川河畔の月夜野工房より届けられた花生(手前は銅製の花止め)です。
ここで造られる硝子食器や花生,置物,インテリアライトなどは 全て熟達したトップレベルの職人による手造り商品ばかりで どの品もみな人の温もりが感じられます。
この工房ではガラス体験工房やグラスアート美術館などが一般に開放されていますが チェコのブリュワリーとの提携による地ビールまで製造していて 房内のレストランや青空付きのカフェテラスにて ビール付きの食事を楽しむことが出来ます。

もちろん房内には地ビールや数々のガラス製品を即売していてる物産館があり お土産として買い求められる来房者で大変賑わっています。
「良い湯だな ・・・」 群馬は全国有数の温泉場でもありますが 温泉巡りの足を伸ばしてチョット寄り道されては如何でしょうか。
ご紹介します。
上州は草津,伊香保,万座,水上と温泉郷の土地柄ですが ここも穴場の一つです。
因みに当市も隣接した菰野町に 三重県の小箱根と呼ばれる湯の山温泉を西に控えた立地です。
是非一度お立ち寄り下さい。

月夜野びーどろパーク

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2007年04月18日

アオヤギと小柱

俗称“ばか貝”の剥き身をアオヤギといい この貝柱は小柱といっています。
北海道を除く全国の浅海に棲息する二枚貝で径が8cm程もあるこの貝は 殻の表面が黄土色で放射線状の模様を持った美しい貝ですが 何故かこのような名前が付けられました。
死ぬと口を大きく開き 赤い舌状の足をダラリとだらしなく垂れた格好をするため このような不名誉な名前が付けられたとも言われています。

今が旬で何れも酢の物や和え物でで美味しくいただけます。
特にアオヤギは辛子酢味噌和え 小柱は生の酢の物がベストメニューです。
貝は必ず生きたものを選び 下ごしらえは冷水で手早く扱いましょう。
“生貝”と言われるくらいです。 傷んだものは中毒を起す危険性がありますので充分ご注意を。
この後 鮑やサザエが出回りますので これも楽しみですね。

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2007年04月17日

箱 膳

木製で30cm前後の蓋の付いた箱ですが 中には日常使う食器が収まっていまして 取り出しては食事をするという一人用のお膳に変身する箱膳です。
家族の人数分各ご家庭で用意され 夫々のお膳が決まっていました。
特に家長のものは一回り大きく 食器も八十椀プラス一器(中千代口)が収まっていたように聞いています。
江戸期の頃から 各ご家庭では家族全員が一つの大きな卓袱台を囲むという習慣はなく 代りに炉を囲んでこの箱膳が並べられていたようです。

当時は水も貴重品だったのか食器を使用後水洗いする事はなく 器に入れた水で漱ぐ程度で箱に収めていたのです。
今は食器洗浄機の時代 勿論そのように食器を片付ける事はございませんが ここへ来て法事用にと連続受注しました。
亦 レトロな物に憧れる(?)若い人達も増えてきたように思います。 
この箱膳が復活するのでしょうか。

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2007年04月15日

携帯箸

2020年と言えば今年生まれた子が中学生となります。
この年の地球の危機に警鐘が鳴らされて久しくなりますが アッという間に来そうな勢いです。
量販店におかれましても レジ袋を無くそうとの動きがありますし 何か私達に出来る事はないのでしょうか。
以前 旱魃材を利用しているとは言うものの 環境破壊の槍玉に揚がった割箸ですが 今や飲食のお店でも使用を差し控えようとの動きがあります。
私達の業界では 数年前より携帯箸が開発されていますが マダマダ一般に浸透するところまで至っていません。

今は数社が製造していますが 仕様は何れも半分の長さになるよう 中央に真鍮のネジを取り付け ポケットに入れてもかさ張らないよう配慮されています。
両手首を捻るように回転すれば 持ち替えずにワンタッチで装着できます。
食事後は箸先をティッシュか紙ナプキンで拭き取り 専用の巾着に納めていただけば良いのです。
いずれ飲食のお店も箸持参の方に 何かメリットを与えるようなサービスが提供されるかも知れません。
皆に先駆け チョット自慢出来てお洒落な携帯箸のご紹介でした。

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2007年04月14日

山野草鉢

山歩きや登山の愛好家なら兎も角 街中から出ることの少ない私達にとっては殆ど名前すら知らない山野草たちですね。
これらの山野草をこんな鉢に閉じ込めて良いのかと自問しておりますが 育てる知識がしっかりしていて根気良くお世話できるのであれば 良いのかと思ったりもしています。
しかし大自然と植木鉢 この大きな落差を埋めるのは大変な事だと思いますが 対面したときの感動や印象を捨て切れずにいらっしゃる方も多いのでしょう。
でも採取禁止の花や場所があると思いますのでご注意下さい。

見た目どれも可憐な花ばかり。
とても過酷な自然の中を生き抜いてきた花とは思えませんが 傍に置いておきたい気持ちもわかります。
でも金魚を写真のような金魚鉢に閉じ込めて飼うのと同じような結果にならないか 感動は自然の中での出会いにこそあったのではなかったのか もう一度考え直してみては如何でしょうか。
やはり市販の鉢花で辛抱して 精々写真撮影に留めておく事と致しましょう。

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2007年04月11日

迎え塩

脳卒中の原因となる高血圧 この高血圧の体質をつくる塩分の過摂取。
英国では スナック菓子に含まれる塩分を減らすキャンペーンまで行われていると言います。
皆さんも生活習慣病には何かとお気遣いのことでしょう。
塩分控え目の時流ですが 海の魚には無理な相談ですよね。
塩辛そうな魚でも塩分を水で洗い流す事はできません。
ではどうすれば良いのか こんな時「迎え塩」をします。

塩魚を塩水に浸ければ更に塩辛くなるのではと思われるかもしれませんが 中学で習った理科の浸透圧の実験を思い出してください。
海水の塩分濃度は約3%ですので それより濃い塩水をご用意してください。
必ず濃くして下さい。 そうでないと逆効果となりますのでご注意願います。
これを「迎え塩」といいます。
どうぞお試し下さい。

盛り付けは 「伝承赤絵五角皿」
焼魚に煮魚どちらもOK 五角形は余裕を持って付け合せも一皿盛が可能です。

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2007年04月04日

三三九度

ただ今桜は五分咲き 陽気が行ったり来たりしながら日増しに暖かさを加えて参ります。
春爛漫はもう手の届くところに来ていますね。
この春にも 何組かのカップルのお世話をさせていただきました。
さてこの写真 一見お正月用の屠蘇器のようでもありますが 良く見ていただきますと左右に雄蝶・雌蝶の飾りが付いた銚子が一個ずつ二個あります。
これが正月の屠蘇器と唯一違うところで 屠蘇器をお使いのご家庭なら銚子の単品販売もございますので 追加注文されれば三三九度が出来上がりますが 絵柄も不揃いの上 受台も窮屈になると思われます。

盃は三つ重ねで上の小盃から順に新郎新婦が交互に飲み干していきます。
これは当事者のお二人が生涯を契る儀式であり 参加者も全員順番に飲み干します。
三という縁起のよい数を三度重ねる事によってこう呼ばれているようですが 正式には「三献の儀」亦は「誓盃の儀」と呼ばれています。
近頃は二次会などのイベントの小道具として使われる方もみえるようで 時折会場を担当された方が買って行かれます。
ご成功をお祈り申し上げます。

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2007年03月31日

パレット皿

今日このブログを見た人はラッキーですね。
何てったって四葉のクローバーですから。(私など毎日在庫を見ています)
さて料理に天盛したり手前に添えたりする薬味ですが 薬味にも好みが分かれる場合はこのパレット皿が都合が良いのです。
4種盛ができますので お好みの薬味を銘々に取ってもらえばいいのです。
そもそも薬味は料理の味を引き締め 香や彩りを添えることによって食欲をそそる効果があり 事実 薬効の期待できる香味野菜も沢山あります。
薬味以外に珍味やお新香などの盛り付けでも このラッキーな四葉のクローバーパレット皿が好都合です。

薬味に使用される野菜などを調べましたら沢山ありますね。
ネギ ニンニク セリ ミツバ シソ ミョウガ パセリ セロリ クレソン バジル コリアンダー サンショ レモン ピーマン パプリカ ニラ カイワレ オクラ ショウガ ワサビ ダイコン ユズ カボス スダチ ライム ゴマ ピーナッツ クルミ レーズン ・・・
動物性のものでは カツオブシ サクラエビ チリメンジャコ ・・・
ご家庭のオリジナルなものや 組み合わせ等を考慮すれば無数になりそうですね。
取り分け最もよく薬味として使われるネギは あの独特の臭いの元・硫化アリルによって
 ビタミンB1の吸収や糖質の代謝を高めますので 疲労回復が期待できます。
水に溶けやすいので出来れば生で召し上がるのが最も効果的で 薬味としてたっぷり使いましょう。
ニンニク、玉ねぎ、わけぎ、にら、らっきょう等が同じ仲間です。

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2007年03月30日

エキサイト・バザール

2月に刷り上って参りました「エキサイト・バザール」のポスターです。
既に市内各所に配布掲示致しましたので ご覧になられて記憶されてみえる方もいらっしゃると思いますが 平成4年4月4日を起点に 毎年4月の第一土,日の日程で開催して参りました春の恒例催事です。
今年で16回目を迎え すっかり市民の皆さんにに定着した催事となって参りましたが 更に今年も更に工夫を凝らして開催されますので どうぞご期待下さい。

会場構成は当店のある諏訪新道に おもしろ&グルメバザール・ゾーンと称して掘り出し物が盛りだくさんのバザールと 各地各国の料理が楽しめるグルメの出店 そして新道ステージでは市民が主役の楽しいイベントが目白押しとなっています。
加えて諏訪栄地区では商店街や大型店のご協賛イベント 並びに昨年秋好評を博した「こどもフリマ」も同時開催致します。
どうぞこの春色たけなわの2日間 ご存分にお楽しみ下さい。

今年の日程は4月7日(土)、8日(日)の2日間 雨天決行

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2007年03月28日

中華スープ

中華スープ(湯・タン)は主に鶏ガラを使い 肉ごと使ったり豚肉や貝柱を加える事もありますが 比較的淡白な味なので主菜の邪魔にはなりません。
種類としては大別して鶏ガラを使った基本の毛湯(マオタン)に あっさりと上品な味で澄んだ清湯(チンタン) 豚足などチョットおっかない素材をを使った濃厚でコクのある濁ったナイタンとあります。
他にとろりとクズびきしたもので「ふかひれスープ」のような高価なものから 実の材料とスープを一緒に器に入れて 器ごと蒸す手の込んだドンと呼ばれるスープまで色々あるようです。

中華のフルコースでは西洋料理と異なり メインの料理が一通り終わった後出され脂っこさを洗い流す役割を果たしています。
この中華スープは四季を問わず夏でも冷めないようにスープチューリンで出され 写真のスープ碗にレードルで取り分けるのですが 口直しの役目を果たしサッパリして良いのでしょう。

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2007年03月23日

エディブルフラワー

本格的な春が近づいて参りまして 何故か身も心もうきうきする季節となりました。
先月もご紹介しましたが 今度も毎日新聞の月刊誌「毎日夫人・4月号」に 「春を食する」という特集が組まれ 食文化研究家・久本倫子さんの監修による「エディブル・フラワー」の記事が掲載されていましたのでご紹介させていただきます。
この名称を私は知らなかったのですが 一般的な刺身のツマなどに菊や菜の花などが添えられているのは存じておりました。
主に洋花ですが こうした食用花を指して「エディブル・フラワー」と呼ぶのだそうです。
食卓も春らしく香りと共にパッと華やぐのではないでしょうか。

メニューは「ファンシー・チコリ」 「花生春巻き」 「ハートゼリー」の3点でしたが ここでは紙面の都合上「ファンシー・チコリ」のレシピのみをご紹介いたします。

① 量は適宜
② カッテージチーズにサワークリーム,レモン汁,シオ,コショウを入れてよく混ぜる
③ 玉ねぎをみじん切りにして軽くシオを振り ジャガイモは茹でて角切りにする
④ チーズに水気を絞った玉ねぎ,ジャガイモ,刻んだエディブルフラワーを加えてよく混ぜる
⑤ チコリに③を載せ エディブルフラワー(ビオラ,ナスタチウム,プリムラなどがお勧め)とミントを飾る
他にバターやビネガー シュガーコートなどに混ぜて使うことも出来ます。
どうぞお試し下さい。

亦 花料理のポイントを3つ程挙げられています。

① 花は水または薄い塩水でサッと洗う
② ペーパータオルで水気を取る
③ 大きな花は花芯やガクを取り 大きさを揃えてカットする

注意事項として大切なことは 花の中には毒性を持つ物があり また花屋さんで売られている花は有害な薬品を使用している場合もあり 飽くまで観賞用としてください。

<食べられない花>

アネモネ アザレア アンスリウム イヌサフラン オシロイバナ オダマキ オトギリソウ キキョウ キョウチクトウ クリスマスローズ ケシ シキミ シャクナゲ スイトピー スイセン スズラン トリカブト ハマユウ ヒガンバナ 福寿草 ベラドンナ ミズバショウ ラナンキュラス ルピナス レンゲツツジ ロベリア など
他にも毒性を持つ花がありますので 判断しかねる場合は避けてください。

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2007年03月21日

汁もの

味噌汁や吸物といった汁ものは ご飯のパートナーとして私達日本人には欠かせないものです。
尤も美味しい汁ものはダシの採り方で決まりますが 毎日食していますので夫々の家庭の持ち味があり なかなか新しい味には馴染めず切り替えが難しいところでもあります。
吸物は削り鰹と昆布の一番ダシが 香りも良く味の決め手となります。
具は主となる椀ダネ,彩りを添える椀ヅマ,更に香りを添える吸口の三点セットのバランスを大切に 季節感にも配慮しながら組み合わせてみて下さい。

味噌汁は以前にも書きましたが 風味の豊かな煮えばなを供してください。
我が家の椀ダネの定番はどのご家庭でもお馴染みの豆腐に油揚げ それに昆布やワカメなどですが(4月以降は竹の子も利用します) この時期のチョット変わった春野菜の利用が掲載されていましたのでご紹介します。
・ グリーンアスパラガスとウドには白味噌。
・ キャベツと油揚げにも白味噌。
夏にはオクラやインゲン,ナスやジュンサイなども使われていました。
亦 器は具の多い汁ものは広口の吸物椀 汁が主で具が少ない場合はこっぽりした深めの吸物椀を使って下さい。
私達の業界では蓋付の椀を吸物椀 蓋のない椀は汁椀と称しています。

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2007年03月20日

ブルゴーニュ

国内有数の洋食器メーカー・三郷陶器の看板商品「ブルゴーニュ」です。
歴史と伝統あるフランスのブルゴ-ニュ地方。
その美しきぶどう園をテーマに 藍色のモノトーン調で落ち着いた気品と優雅さを演出します。
絵柄を生地に溶け込むように焼成するイングレーズ焼成によって 三郷陶器の最高級磁器「マグナ」の魅力を存分に堪能できる超ロングセラー・シリーズです。
長期の生産により各地の一流ホテルやレストランなどでも使用されていますので 「何処かで見た」と仰られる方も多いかと思います。
しかしながら実はこの食器も時代の流れでしょうか 大変残念な事に生産中止となってしまいました。

<サンゴー・マグナ>

最上のもてなしを存分に感じられる器を提供したい との思いから持てる技術と創意の集積により開発されました。
酸化マグネシウムを混入し1300度の高温にて焼成することにより 滑らかで美しい光沢を持ち 純白で(ボーンチャイナは乳白色)ピュアーな発色 更に最高水準の衝撃強度と優れた透光性を併せ持ったマテリアルです。
お使いいただく方の心にまで光を添える華やぎを持った器です。
これより遅れて発表された同生地で可愛らしさのある「シャンパーニュ」もベストセラー商品でありました。
何故だかこれもフランスの地方名によるネーミングです。
中止となった商品のご紹介をしても致し方ございませんが 亦復活しないものかと秘かに願っています。

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2007年03月18日

ハンバーグ

お馴染みのハンバーグもお子様に人気メニューの一つです。
先ず材料選びですが 脂肪は火を通すと溶けますので目減りや型崩れの原因となりますから 赤身の挽き肉を選んでください。
次にパン粉を加えて旨みが流れ出るのを防ぎ みじん切りの玉ねぎはよく炒め水分をとばしてから 煮崩れ防止のためにもよく練り上げて混ぜます。
お団子のように厚みのあるハンバーグは 中まで火を通すため強火で両面焼いた後 フライパンカバーをして弱火で仕上げます。

それでも中まで火が通っていない場合は

① 電子レンジで再加熱
② ブラウンソースで煮込む
③ 酒をふって弱火で蒸し焼き

これで生焼けのハンバーグもリフレッシュされます。
牛肉はレアで食べる方もみえますが 豚肉は寄生虫の心配がありますので生焼けにご注意下さい。

フライパンカバー 各サイズ揃えています。

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2007年03月11日

ホワイトデー

3月14日はホワイトデー。
今は未だ静かなようですが 亦 当日は大騒ぎとなるのでしょうか。
丁度バレンタインデーのチョコレートのように 欧米ではこの習慣は無く例の日本固有のお祭りのようですが 如何にもお返しを気にする日本人らしい発想ですね。
いや どうもこれも菓子業界が仕掛けた売上向上策のようでもありますが エコノミックアニマルと呼ばれた日本人 「さもありなん」ってところでしょうか。
すっかり定着してしまったようですが 何をお返ししようかと貴方は毎年悩まされているのではありませんか。
そこで 何かこの業界でもご紹介できるものはないのかと探してみました。

ありました。
写真のマグカップです。
なーんだ ただのマグカップじゃないか なんて仰らないでよく見てください。
「ホワイトデー」とは何方が名付けたのか存じませんが この日に相応しい贈り物ではないでしょうか。
欧米では既に日常的になっていて お手頃なジュエリー・アクセサリーとしてメジャーなキュービック・ジルコニアが 白いマグカップの中央花柄の花芯部に埋め込んであります。(写真をクリックしてみてください)
このキュービック・ジルコニアとは人工合成石で ダイヤモンドに良く似ています。
屈折率(輝き)がダイヤと変らず 硬度はルビーに匹敵するといわれています。
これは小室恵美子さんと仰る湘南在住の主婦の方の発想です。
主婦である女性がこんな物があったら良いなという思いから生まれたものですから 逸れ弾はない筈です。
どうぞ今年の候補の一つにして下さい。

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2007年03月08日

湯 桶

懐石の締め括りに白湯の代りに焦がし湯(米を煎り焼き塩を加えて湯に入れたもので 番茶代りとなる)を入れて注ぐための道具です。
(写真の左上 脇引盆の上に載ったポットのような物 その左はお玉のような形をしていますが湯の子すくいと呼ばれて 湯桶とセットされています)
亭主は正客の左手に湯桶を置き 正客は湯桶の蓋を取って次客へ渡します。
正客は湯の子すくいで湯を椀に取り蓋同様次客に渡し 飯の残りと香の物を湯と共に戴きます。
末客が給仕口へ下げて 一同戴き終わったところを見計らって 正客は椀の蓋を元通りに重ね 他の客も一斉に正客に倣って箸をおとします。
これにて懐石が締め括られました。

似た様な道具に 神社での挙式の際の三々九度のお神酒の湯桶がありますが もう少し柄の長い白木か真鍮製のものが用いられています。
亦現在では 蕎麦屋さんで蕎麦湯を入れる容器として使われていますので ご存知の方も多いかもしれません。
念のため これは重箱読み(音訓混合読み)で「ゆとう」と呼ぶのが慣例となっていますが 湯次とも呼ばれています。

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2007年03月05日

スローフード

世界的規模でハンバーガーに代表されるファーストフードが席捲し始めた頃 同時にこれに反発を感じた方もおられたようです。
地域特有の伝統的な農法による 伝統的な食材が失われるのではないかとの懸念が持たれたのです。
これが起爆剤となって「スローフード運動」が各地で起きていることは ステレオタイプに堕し易い私たちにとっても喜ばしい事だと思っています。
食器屋としても大いに歓迎しているところです。
食器はこのスローフードと大きな係わりを持っていますので。
そして一方でこのようなクエスチョンマークの意識をもたれる方がいた事に なにかホッとした思いが致しました。

写真は 「スローフード・セット」
 
安易につけられたような名前でお叱りを受けるかも知れませんが 取り敢えず煮豆か小女子の釘煮でも盛り付けましょうか。 
木製のスプーンが付いてますので。

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2007年03月03日

ひな祭

今日はひな祭り 女の子が美しく幸せになりますようにとの願いを込めて雛人形を飾ります。
私事で恐縮ですが 我が家には女の子が授からなかったのですが雛飾りはあります。
同時に店内のあちこちには商品の陶雛や硝子雛が展示されています。
由来を紐解きますと 中国の仕来たりが日本に伝わったようですが みそぎによって身を清めたのが 日本で人形にけがれを移し水に流した流し雛の風習へと変化し その後段飾りとなったようです。
それも江戸期の後半になってからのことで それ程古い仕来たりではありません。

そして別名「桃の節句」と言われますが 桃の花は長寿のシンボルであり邪気を祓うという言い伝えがあり タイミングもピッタリのところからこのひな祭りの祝い花となりました。
亦 初節句は実家の両親などを招いて祝うようですが 毎年では大変ですので皆さん二年目以降は内輪で済まされているようです。
さてこの雛人形 店は閉店後片付けますが 皆さんのお宅も明日には早速片付けたほうがよさそうです。
お嬢さんが縁遠くなってしまうそうですから。

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2007年02月27日

とろろ汁と麦飯

近頃放言,失言の目立つ閣僚が多いようですが 過ってはどこかの国に「貧乏人は麦飯を食え」と仰られた偉い方もみえました。 
元より麦飯は白米よりもビタミンB1や食物繊維が多く含まれた健康食品です。
このことを指して仰られたのであれば 何と含蓄のあるお言葉ではありませんか。
今では寧ろリッチな方ほど麦飯の愛好家が多いかもしれませんし この言葉に目くじら立てる方もいないでしょう。
価値観が大きく変わってきたようです。

しかし一般的にはぼろぼろしていて不味いというのが定評でもあります。
そこでこの麦飯にとろろ汁を掛けるとどうなるのかといいますと 舌触りが滑らかになり大変食べ易くなります。
亦 とろろ芋に含まれる酵素は澱粉の消化を助ける役割がありますので 食べ過ぎても安心です。
手などに触れると痒くなりますが これもこの芋に含まれる酵素の仕業です。
手に酢を付けてから皮を剥き そして持つ部分の皮をつけたまま摩り卸せば芋に直接触れませんので痒みを防げます。
これまでとろろ汁と麦飯はセットメニューのように呼ばれてきましたが キチンとこうした理由があったのですね。
たくさん召し上がっていただくために チョット大き目のビードロ流しお好み碗をご用意しました。

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2007年02月18日

調味料

容器の写真を撮った後 調味料の事を調べてみました。 
ところが代表的な調味料「さしすせそ」の他にも 500種ほどもあり諦めてしまいました。
これも常用の範囲の数で 料理の種類同様実際には無数にある筈です。
そこで調味料やスパイスについてはその都度書き留めさせていただく事としますが 私など大した経験をするはずもなく 浅薄な報告になると思いますのでどうぞご了承ください。
当然ではありますが プロの料理人にとって味付や出汁のとり方などは秘中の秘。
気に入った料理に出会えば そこの板前さんやシェフの方々と懇意になるのが手っ取り早いのかもしれません。

調味料の種類には圧倒されましたが 煮汁にタレや合わせ酢にしましても 食材や料理そして季節によっても分量の配合を変えたり 味付の順序に気を配ったりしなければなりません。
人類の食に対する飽くなき貪欲さと申しますか 探究心を垣間見た思いがしています。
亦 天然物であれ人工物であれ 生命維持に必要不可欠なものが含まれていますので 人類の知恵が凝縮されたものと言ってもいいのかも知れません。
本日は何も言及するに至らず ただただ調味料の世界も奥が深いと感嘆した次第です。

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2007年02月16日

コシノ・ヒロコ

おばさんとは呼ばせないという書き出しを用意していましたら いつの間にか古稀をお迎えになられたそうです コシノ・ヒロコさん。
この「器・あわせ」も発売以来20歳を数えましたか?
当初は洋陶のメーカー(NIKKO)が和風の絵付けをしてバタ臭い奇異なとの偏見を持っていましたが 不思議に今もって新鮮な印象を与えてくれます。

つくる料理に応じて器を選ぶ。
決してルールには拘らず飽くまでも自由に楽しみながら 自分なりにコーディネイトする。
端正な藍の染付に瑞々しい季節の野菜を盛っても良し フランス料理やイタリア料理を盛り付けても良い。
亦 洋皿と和食器を組み合わせて使ってみても きっと新鮮な出会いになるに違いない・・・。
こんな器を選ぶ楽しみ 工夫する楽しみを広げてくれるテーブル・ウェアーが このコシノ・ヒロコの「器・あわせ」です。
日本の伝統美と西洋のモダニズムが見事に調和した“ミックス&マッチ”のコンセプトから生まれた古くて新しい食器です。
呉服の商家であったご実家で日本の古き良き物を愛し 母上を師と仰ぎながらしかも現代人として研ぎ澄まされた感性の持ち主 コシノ・ヒロコならではの生活提案です。

どうぞ何時までもご愛用下さいませ。

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2007年02月14日

2月14日

バレンタインデーは商いで取上げても 我が家には世間の大騒ぎと違って無縁のものと決め込んでいましたが 来ました。 「パパチョコ」が。
チョコレートパンに ゴマと抹茶入りのクッキーがやってまいりました。
実に何十年ぶりかの出来事です。
甘味の苦手なことをよく知っていて どちらも控え目につくられていました。
鶴瓶さんの「家族に乾杯」などを見て 来月14日のことに頭を悩ませながら戴くことにしましょう。
そして唯一の貴重なチョコレートです。 どうか義理ではないことを願いましょう。

残念ながら写真の器は商品ではありません。
クッキープレートは非売品 コーヒーカップは廃盤商品です。

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2007年02月10日

広 蓋

先月文筥をご紹介しましたが こちらも消滅の危機にある道具です。
ご年配の方ならご存知かも知れませんが 若い方でご存知の方は少数派と思われます。
結納の品や祝いの品はこの長角のお盆に載せてお渡しするのが正式で広蓋(一枚目の写真)と申しまして 正角に近いお盆は万寿盆(二枚目の写真)といい 結納の場合は目録を載せますが 本来はこちらは花嫁の挨拶回りに際し紅白のお饅頭を載せて配るためのお盆なのです。

正式にはどんな物でも直接手に持つことなく このようなお盆に載せて差し出します。
亦長角の小さなお盆は袱紗に包んだご祝儀やお布施を載せるためのお盆で 祝儀盆とか切手盆(三枚目の写真)と呼ばれています。

このようにお盆と申しましてもお茶やお料理をお運びするためばかりでなく 載せるものによって夫々の役割を担ったお盆があるのです。
亦これはご覧になられた方も多いかと思いますが この広蓋に似たお盆で表彰式などで賞状と記念品を載せて運ぶ賞状盆(四枚目の写真)というのがあります。
広蓋との違いは広蓋の形状はやや胴張り型であるのに対し 賞状盆は直線的な形状をしています。
儀式が簡素化されるにつけ道具も簡素に或いは消滅せざるを得ませんが 正式という作法は相手を思い遣った結果の行為で 見た目も美しく相手の琴線にも触れ重厚な行為と言えます。
残したいしきたりではありますが 残念ながら先ずはこの広蓋と万寿盆が危機を迎えているのではないでしょうか。

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2007年02月06日

比屋根千里さん

日本茶の事はこれまで何度も書いて参りました。
今日は毎日新聞の月刊誌「毎日夫人:2月号」に 日本茶インストラクター・比屋根千里さん(写真)が指導された「おいしいお茶の淹れ方,呑み方」が特集されていましたので 引用掲載させていただきます。

先ず淹れ方のポイントは四つあるといいます。
それは ①お茶葉の量 ②お湯の量 ③お湯の温度 ④浸出時間の四つで デリケート故この差で味や香りが全く違ってきます。

煎茶の場合やや小振りの湯呑(満水100cc程度)を使用しますが 6分目の60cc程淹れるとして お茶葉はティースプーン山盛一杯(約3g)。
これは飽くまで目安で 一人分の時は多めに大人数の時は少なめに調整してください。
次にお湯の温度と抽出時間ですが 急須に適温のお湯を入れ時計の秒針を見ながら キッチリ待ちます。
私のようなセッカチはこの場合向きません。
そして煎茶の場合 沸騰したお湯を直接急須に入れるのは厳禁です。
70~80度の温度で1~1.5分浸出します。
お湯の温度は器に移す毎に10度下がるとご承知下さい。
沸騰したお湯はポットから湯冷まし(2枚目の写真)で90度 湯冷ましから急須で80度です。(湯呑を加えれば更に10度下がります)
このひと手間が お茶の持つ味や香りを引き出すのだと心得てください。
この間に急須にお茶葉を入れ 湯冷ましの湯を注ぎます。 そして待つ事1分半。
次に湯呑に移しますが この時濃度が一定となるように回し注ぎするのがコツです。
そして蓋をしっかり押さえて 最後の一滴まで出し切ってください。
これは二煎目以降のお茶をを美味しく戴くための鉄則です。
この後 急須内のお茶葉が蒸れないよう 蓋を少しずらしておく事をお勧めします。
亦二煎目以降のお茶は一煎目のお湯よりやや熱めのお湯を使いましょう。
このお茶を注ぐとき注意したいのは お湯を入れる前に一煎目で注ぎ口に集まったお茶葉を急須の外側をポンと叩いて 急須の中央に広げておく事です。
一煎目とは違った爽やかな渋味と スッキリした味わいが楽しめます。
亦 この一煎目のお茶の後は長く放置するのはタブー。
特に夏場は風味が低下するばかりでなく お茶葉に含まれるタンパク質が腐敗する事もあるので 出来るだけ早く呑んでしまいましょう。
最後に出し切ったお茶は建水(3枚目の写真)に入れて捨てて下さい。

煎茶の他 玉露は3人分10g 5~60度のお湯で約2分
       番茶に玄米茶やほうじ茶は5人分15g 熱湯で約30秒

然程難しくはありませんので 早速実践してみて下さい。

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2007年02月01日

還 暦

私達団塊のど真ん中世代が今年還暦を迎えます。
十二支と十干の組み合わせで60種類 これを一巡りと考え61歳で生まれた時と同じ干支に還る(本掛還り)ことから 文字通り還暦と呼ばれています。
世界一の長寿国 日本
長寿の祝いといわれてもピンと来ない方が多いでしょうが マダマダ現役と思われている方には赤いチャンチャンコや座布団を贈られても 「迷惑だ」と言われそうです。
昔は節句や芽出度い日に祝う慣わしでしたが さり気なくご本人の誕生日に祝ってあげたら如何でしょうか。
その際 代わりに写真の赤いお茶碗をプレゼントして下さい。
赤いお茶碗に白いご飯 この色彩のコントラストがご飯をひきたてます。

<長寿の心得・・・人生は60から>

・ 70歳でお迎えの来たときは 只今留守と言え
・ 80歳でお迎えの来たときは マダマダ早いと言え
・ 90歳でお迎えの来たときは そう急がずともよいと言え
・ 100歳でお迎えの来たときは 頃を見てこちらからボチボチ行くと言え

* 清水焼 柿釉削ぎ組茶付

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2007年01月31日

ワイン

ワインは飽くまで料理をより美味しく戴くためのお酒です。
しかし肉料理や魚料理に合わせてワインを選ぶなんて事 誰が決めたのでしょう。
ホテルやレストランなら兎も角 家庭で戴くワインならご自分の好みで選べば良いのではないでしょうか。
とは言いましても ワインばかりは同じ銘柄であっても採れた年代によって味も香りも微妙に違っていますので 可也の通にならねばピッタリのものを選ぶ事はできません。

そこで一つの目安としてラベルを参考にされては如何かと提案致します。
ラベルには生産地や年号,等級などが記されていますが(仏語や独語を今更マスター出来ないと仰られるかもしれませんが) 生産地の風景やお国柄が描かれていますので それを見るだけでも楽しいものです。
冒頭申しましたように料理あってのワインですが アサリのワイン蒸しや牛肉のワインソテーなどワインを下拵えや隠し味として調理に使うこともしばしばあります。
この場合極上ものは勿体ないですから クッキングワインで充分でしょう。
亦 ワインの召し上がり方として白ワインとビールをハーフ&ハーフのカクテル「ビアー・スプリッツラー」というのもあります。
グラスは3ozのポート用から14ozのルージュ用までいろいろ取り揃えました。(1枚目の写真)
亦 ブラン用のポケット付カラフェも4サイズございます。(2枚目の写真)
更に給仕される方へ ワインオープナーも数点ご用意しました。(3枚目の写真)
どうぞお試し下さい。
1月も今日でお終い。 今月もお酒で始まりお酒で締め括ることになってしまいました。
 
<マナーひと言>
ビールやお酒を注いで貰う時はグラスを持ちますが ワインの場合グラスはテーブルに置いたまま注いで貰いましょう。

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2007年01月28日

至福の半酒器

出ました 新製品。  品名は至福の半酒器です。
何故このように大袈裟なネーミングかと申しますと 造り手から呑み手に至るスペシャリスト達のケンケンゴウゴウの結果の産物なのです。
電子レンジで手軽に理想の燗付けが出来ます。
(この人達の中には 家電メーカーの電子レンジ開発担当者も加わりました)
先ず徳利ですが レンジにかける時は外さなければなりませんが蓋が付いています。
勿論埃避けではではありますが 保温,保冷のためでもあります。
蓋を外せば 冷酒などの片口としても利用できます。
次に注入口は一升瓶からでも注ぎ易いように広口にして 底部へ向かうにしたがって狭めた流線型を採っているため 洗い安くレンジによる加熱ムラが防げます。 
逆に注ぎ口はV字型を採用しているため しずくが垂れ難く注ぎ易い構造となっています。
日本酒の垂れ洩れはテーブルをべた付かせます。(これなら袴不要)
亦 持つ箇所は胴回り8cmと女性の手に馴染むサイズに拘りました。
更に内底中央の突起によって 日本酒の対流を促しレンジによる加熱ムラを防ぎました。

次に盃ですが 見た目形状は上品な平盃と同じに見えますが これにも幾つか工夫がなされています。
先ずは飲み口 シャープな形状は口当たりもすっきり呑み易く 心地よい気分にしてくれます。
そして広い飲み口の平盃は 総じてお酒と一緒に空気を飲み込んでしまいますので このお酒と空気が触れ合うことにより更にまろやかさが増します。
亦 盃胴は滑らかな曲線を描いていて お酒がスムースに口の中に滑り込みます。
最後に高台はダイヤ型を採用して 滑り難い安定感があります。

以上いろいろ能書きを並べましたが 使ってみたくなりませんか。

注 : 一般的に酒器揃となりますと徳利2本に対して盃が5個のセットを言い 
    半酒器は徳利1本に対して盃が2個のセットを指します。
    差し向いの酒器と言えます。
    この半酒器の盃は意識してサイズ違いの2種をセットしました。

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2007年01月24日

京都の抹茶碗

京焼は京都千年の歴史に培われた独特の文化風土に育まれ 華麗にして繊細 香り豊かな用の美を今に伝える日本の代表的な伝統工芸の逸品です。
亦 中央に集積された全国各地の文化の粋が この地の匠により花開いたものという事も言えるかもしれません。
造形に色彩に洗練を究め 伝統の心を守りながらも今常にこの時の時代感覚に熟練の技を注ぎ込んだ作品を創り出しています。
京都の抹茶碗のほんの一例です。 どうぞご賞味下さい。

<三代目・陶楽>   捻華紋

土に拘りながら 使い手に感動を伝え得る器の制作に打ち込み 三島手などに見られる非常に繊細な技法は高い評価を得ています。

<伯耆:ほうき>   夢玄春秋

京都・洛西の西山高原アトリエ村に開窯以来 現代生活に溶け込んだオリジナリティー溢れる器を制作しています。

<中村香菊>     梅桜金粉丸紋

主に茶陶の制作に励み 仁清,乾山に代表される京焼の伝統を堅持した重厚な作風で 独自の視点をもって雅やかな陶世界の現出を目指しています。

<原 花月>     白かひらぎ

先代より高麗時代から李朝にかけての三島,刷毛目などの茶陶技術を受け継ぎ それに独自の清新で雅味深い作風を融和させた技術は 親しみ易く高い評価を得ています。

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2007年01月23日

鬼ヶ島

昨年も節分には 鬼をテーマとした商品を掲載致しました。
今年も鬼の食器を提案します。
昨年同様 スギノトーキの鬼は節分に追い回される鬼ではありません。
人様の厄を一身に背負って払い 人様に家内安全,健康長寿を授ける福鬼です。
顔に「決してワルではありません」と描いてあるじゃないですか。
有田焼の丈夫で長持ちの鬼です。
どうぞ何時までも仲良くしてください。

昨年の鬼は完売致しました。  ご容赦下さい。
亦 昨年秋の売り出しで鬼の縁起置物をお買い上げ戴いたお客様には 納期が大変遅れましたこと深くお詫び申し上げます。

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2007年01月17日

茶碗蒸しの小物

蒸し物は熱いのが何よりのご馳走ですので 調理と提供するタイミングが非常に大事です。
火傷をしそうな熱いものを勧めるわけですから 器は茶托などの受け皿や懐紙を敷いた皿に載せるとか 柔らかい料理ですので掬い易いようにスプーンを添えて勧め 「熱いですから・・・」とひとこと言い添えるようにしましょう。
この際 金属スプーンは熱がストレートに伝わり直ぐに熱くなりますので 木や竹,或いは陶器製のスプーンの方がベターです。

柔らかく薄味の蒸し物はご年配向きの料理と言われていますが このご年配への配慮を忘れず供したいものですね。
亦 冷やしても味に変化のないものは 夏など冷たくして出すのも良いでしょう。
「冷製茶碗蒸し」のコラムをご参考にして下さい。
その際 結露を拭って出すことを忘れずに。

追伸 : 今日から新商品発表会が始まります。
     ご紹介できる商品につきましては 順次この場で発表します。
     ご期待下さい。

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2007年01月16日

京都・たち吉

創業以来250余年の歴史を持つ京都の老舗「たち吉」は 日本の四季を暮らしに取り入れ 伝統の技術や使い方の工夫を生かし 現代生活にマッチさせることを絶えず意識して商品を提案しています。
亦 最近の個性的で多様化したライフスタイルに対応し その時々に相応しい器と情報を提案できる企業でもあります。
この「たち吉」の商品。 ほんの一部ではありますがスギノトーキの一画でもご覧いただけますので 是非ご来店くださいませ。
お待ち申し上げます。

明るさと温かさを運ぶ黄色を遣った食器です。
四季折々の料理に調和する 食卓の人気者。
ロングセラー・ギフトセットです。

写真はお茶呑み茶碗と煮物鉢。
何れも5客揃で 3.150円

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2007年01月07日

鯛に鰤

昨日は飯碗,湯呑にマグカップをご紹介しましたが おメデタついでにこれも目出度い酒器をご紹介しましょう。
古来我が国の祝宴の在り方は 日本酒抜きにしては語れません。
今でこそシャンパンでの乾杯に始まり ワインのフルコース ブランデーやウィスキーの食後酒というコースを辿るケースも増えましたが それでも鏡開きを間に挟んで日本酒を振舞うことを忘れません。
勿論 挙式場の神前には神聖なお神酒を供え 粛々と次第が進められます。
普段日本酒に余りご縁のない方でも 場内では何方も純白の瓦ヶ皿に注がれた無垢で透明な液体 お神酒をどうしてもこの雰囲気の中で意識してしまうのではないでしょうか。

しかし普段の晩酌では毎日が祝杯ばかりとは限らず ホッと一息といったところでしょう。
この晩酌の一時に 厳冬期の酒造りに心血を注ぐ杜氏や蔵人の方々の心意気を感じ取られるのも 一興かも知れません。
鯛に鰤 有田の縁起酒器です。
絵柄の裏には「海老で鯛を釣る」「よか おとこ鰤」と書かれています。
この徳利ならお酌の折にトクトクトクと 得した気分に浸れますよ。
容量も300ccとほろ酔いにはジャストサイズです。

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2007年01月05日

文 筥

書画の世界では手紙のことを消息と言ったりもしますが 手紙のやりとりも年賀状のみという方も多いことでしょう。
その年賀状すらパソコンから打ち出されますので 本当に文字を書くことが少なくなってしまいました。
お陰で読めても書けない文字がドンドン増え 書けてもドンドン字が下手くそになっています。
私共もパソコンを導入して20数年になりますが それ以前は熨斗書きや挨拶状に回覧事項に議事録など 全て手書きでありました。
この結果こうなり今後どうなっていくのかという事例を一つご紹介しましょう。

この写真です。文筥(ふばこ)亦は文庫と言います。
既にこれをご覧になられてもただの箱で これが何なのか判らない方もみえるのではないかと思われますが 私が店の仕事を始めた頃はまだまだ健在で 記念品らしい記念品として良く利用されていました。
今は在庫していましても 1年に何個売れたのか数えられるという品です。
将来は消滅して幻の品となるか 骨董の世界へと移ってしまうのではないかと危惧しております。
もとよりOSの開発により コンピュータがプロから一般人レベルに普及した事に異議を唱えるつもりは毛頭ありませんが 少々恨めしくはあります。
こうした商品は他にも色々あると思われますので その都度ご紹介させていただきます。

ところで戴いた年賀状 皆さんどの様に整理されていますか。
取り敢えずは この文筥に収めて下さい。
なかなか捨て難い年賀状 幾つあっても足りない筈です。

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2006年12月28日

お正月の床飾り

お正月を迎える準備も何かと大変ですが 一度に出来るものではありませんので 家族皆で手分けされているご家庭が多いようです。
奥様一人じゃ気合も入らないうえ しらけてしまいますものね。
その中の一つに床飾りがあります。
床飾りは先ず正面の掛け物ですが 画なら「七福神」や「蓬莱」「松竹梅」などのお目出度い物があれば最適ですが 無ければお正月らしくお目出度いものであればそれで結構かと思います。
書であれば「福」「寿」の二幅の対 「松」「竹」「梅」の三幅対などがありますが これもお正月らしいものであれば 拘らなくて良いでしょう。

次に正面床には鏡餅となりますが 花を生けられる方もいらっしゃいます。
餅飾りの場合は 床柱に生花を反対側には屠蘇器か香炉を配するのが一般的なようです。
室町以降 書院造りが庶民にも広まり 床の間は家の中心を成していましたが 今は床の間どころか和室さえないところも増えてまいりました。
その場合は 茶箪笥とかサイドボードを床の間に見立てて 何か一つ正月らしい物を設えたいものです。
普段と何も変わらないのでは 余りにも寂しいじゃありませんか。

生花を生けられる方 花器も豊富に扱っています。
関連の花台や剣山,花鋏もございます。
お正月はご来客も多いことでしょうから 玄関先も飾りたいものですね。

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2006年12月27日

黒 豆

師走に入り 御節に欠かせない黒豆の新物が出回るようになりました。
私共では幸せな事に 毎年この時期お客様より実りの黒豆を頂戴します。
この黒豆水煮して柔らかくなったところへ 砂糖を一度に沢山加えますと皮は伸びますが 子葉は収縮してシワが出来てしまいます。
亦 茹でている途中で煮汁が少なくなり上面の豆が汁に浸かっていない状態で 蓋を取り冷たい空気に触れてしまってもシワが寄ります。

予防として 砂糖を加える時先ずは少量を入れてある程度味を含ませてから 残りを入れる様にし 煮立ったら落とし蓋をして弱火で時間を掛けて煮込みましょう。。
そして最初に洗ったあとたっぷりの水に長時間(最低5時間以上)浸けおきしておくことも大切です。
最悪の年回りだったのですが どうやら腰痛のみで終えそうです。
どうぞお正月にはふっくら甘い黒豆を戴いて マメに働ける一年をお迎え下さい。

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2006年12月23日

曽呂利花入

茶事に於いて 初座の床飾りは掛物,後座は花ということになっています。
利休居士曰く「道具の中で最も大切なものは掛物であり 中でも墨跡を第一とする」と教えています。
歌切や消息も掛物として使われますが 先ずは墨跡の文句を敬い賞玩するもので その使い分けはその茶会のテーマに相応しく調和を乱さないものというのがポイントです。

これに対し 再び利休居士曰く「花は野にあるように」という言葉が象徴しているように 禁花(香が強い花 トゲのある花 実のもの)以外であれば何でも構わないのです。
いけばなの様に真,行,草といった一定の形があるものでもなく その人の心の表現と考えれば 切りたての瑞々しい花なら何でもいいのです。
ただ花と花入の調和同様 花入と薄板には多少の使い分けがなされているようです。
薄板には真(矢筈板),行(蛤端),草(丸香台)の区別があり 古銅や青磁には矢筈板 その他の花入には概ね蛤端や丸香台が組み合わされています。
この花入の中でも端正な曽呂利花入は 年の初めの正月に椿などが入れられます。

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2006年12月15日

九谷・吉田屋

ご存知九谷焼の魅力は 華麗な絵柄に色遣いの調和が引き出す絵画世界にあります。
九谷焼の絵付けは産地に陶業界の絵師が全くの不在であったため 本職の絵師による絵付けが成され それ故九谷独特の豪放でありながら精緻な筆遣いと深みのある色遣いにより 絵画世界へと開けていったのです。
現在でも産地では素地業と上絵業は完全に分業となっています。

この上絵の伝統的な絵柄は(昨年の記事・長左窯のページをご参考に) 飯田屋,木米,永楽,庄三など幾つかありますが 窯により作風持ち味が夫々違っていて 写真は吉田屋の代表的な花瓶です。
特徴は素地全面を色で塗り埋める「塗埋手」が殆どで「青九谷」とも呼ばれています。
色調は青(緑),黄,紫,藍の四彩で 赤は使われません。
この赤が加わったものは最も早期の古九谷と呼ばれ 豪放そのものの味わいがあります。
吉田屋には草花・鳥など自然の紋様の他に 小紋や青海波などを地紋として塗埋めた特徴をもっています。

このお正月は加賀文化をご自宅の床の間に。
いやいや何処に置くかは問題ではなく 本当に美しいものは何処にあっても秘かな輝きを発し 音楽を奏でて雰囲気を一変させてくれるものですね。
「もう いくつねると おしょうがつ~」

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2006年12月13日

ウィリアム・モリス

ウィリアム・モリスはヴィクトリア王朝時代の英国の偉大なデザイナーであり 詩人であると共に思想家としても有名です。
産業革命最中の大英帝国で 機械化による大量生産が世に溢れ出ている事に疑問を感じたモリスは 「全ての装飾の仕事には芸術的監督が必要である」としてモリス商会を設立し 装飾全般の仕事に当たり「作品」を高品質な「商品」として提供するシステムを創り上げました。

後にアールヌーボーに引き継がれたモリスのデザインは 生活に密着した家具や書籍といった身の回りのものへと多岐に亘りましたが 中でも自然界(植物,花,鳥など)をモチーフに創作したテキスタイルデザインや壁紙は 生命感に溢れた美しさで何時の時代にも人気を博しています。

日本ではニッコーがこの意匠を食器(ボーンチャイナ)として甦らせています。
また この商品は「メッセージ&オリジナルネームサービス」を行なっていますので どうぞお尋ね下さい。

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2006年12月09日

事 始

古都・京都祇園では 今でも師匠や姉芸妓の人達が13日に届けられた鏡餅を床に飾り 数の子,ごまめ,牛蒡の三種肴で酒を供する「事始の餅」という行事を行なっています。
古都ならではの師走の情景でありますが 一般的にはこの日より正月の準備に取り掛かるということで 門松を立てたり,煤払いが行なわれたりと進められ 今でも夫々の地方色や土地柄が反映されたものとなっています。
では何故13日なのかと申しますと 詳しくはありませんが中国の陰陽説からこの日は陽の極みとされた日であることからということのようです。

歳暮の慣わし同様 この事始の礼も一年を締め括るに当り 感謝の気持ちから贈り物を持参して挨拶をする 何時までも残したい床しい習慣ではないでしょうか。
このように古都の伝統というものは 其処で生活しなければなかなか理解できないものが多いように思います。
神棚の清掃を始められるのも丁度この頃からですが 普段扱い慣れない家長がされますので 決まって粗相をしてしまいます。
この日からは 家長の日課とされることをお勧めします。
榊立,お神酒徳利,瓦ヶ皿,水玉,ローソク立 神器一式各サイズ取り扱っています。

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2006年12月03日

シェリー

シェリーとは 過って英国を経由してこのお酒が世界に広まったという歴史があって スペインのヘレスという町の英語の呼び名です。
このヘレス一体で造られるワインをシェリーと呼び 他国のワインは一切シェリーとは呼びません。
丁度フランスのコニャック地方で造られるブランデーを コニャックと呼ぶのと一緒ですね。
亦 シェリーはフランスワインと違い白の品種だけのワインです。
ただ空気に触れる酸化熟成によって造られたシェリーはマホガニー色となり これが赤いシェリーと間違えられているようです。
特徴は10種類ほどのタイプがあり一概に言えませんが 淡い金色のシャープな辛口から 濃いマホガニー色のソフトで甘い口当たりのものまで 色々楽しめます。
今年のクリスマスはシェリーで「メリークリスマス」。

ベネンシア・ドールという言葉に覚えがなくとも 細長い柄杓を高々と掲げ 他方の手には小さなシェリーグラスをいくつも持って 高い位置からシェリーをグラスにこぼさず注ぐという シェリー酒PRのデモンストレーションを見た事がおありではないでしょうか。
30年ほど前その実演を見たことがありますが あまりの見事な演技(?)に暫し見入ってしまった事を覚えています。
元々ベネンシアとは酒蔵の樽内のシェリーを試飲する時 シェリーを汲み上げるこの柄杓のことを指した言葉です。

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2006年11月30日

イクラ

この向付の魚 鮭という事にしてください。
この器に自家製のイクラを載せて 肴にしようと思っています。
ご飯に載せれば何杯もお代わりしてしまいそうなイクラ丼も人気ですが 噛んでブチブチッと潰す感触に快感を覚え気持ちが良いのかも知れません。
さて それでは塩漬けのスジコを買って来て 自家製イクラに挑戦しましょうか。
自家製だから誰にも文句を言えず食べ切ってしまうでしょう。
上手くいけば病み付きになるかも知れません。

作り方はこのスジコをバットに広げ 酒(30分)としょう油(1時間)を順番に掛けておくだけ。
ほぐれない粒は指先を使って潰さないようほぐします。
たったこれだけの事ですから 料理音痴の私でも出来そうです。
出来上がれば 漬け汁ごと保存瓶に入れておけば 冷蔵庫で3日間は保存できます。
よく料理屋さんで常連さんが「いつものお通しを」と注文されているのを見掛けますが 差し当たりご自宅での晩酌なら 奥様に「昨日のイクラを」と3日間は戴けますよ。
丼なら兎も角 この向付で戴く場合はある程度汁気を切って盛った方が良いようです。

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2006年11月25日

レンコン

レンコンは蓮の地下茎が肥大化したもので 10個前後の穴があります。
人はこれを見通しが効く野菜として縁起野菜に仕立て お正月や祝日などに食する習慣を持つようになりました。
勿論この穴にはレンコン自身にとって大変大きな意味があります。
レンコンの育つ泥の湿地帯では呼吸が出来ません。
植物も空気がなければ成育することは出来ませんので 地上に出ている花や葉,茎に通じる通気孔の役割をしているのです。
中国からの輸入もあって今では一年通して手に入れることが出来ますが 国産物はこれから冬にかけて旬を迎えます。
但し出荷のピークはお正月前の暮のようです。

この穴のせいか煮含められたレンコンは 鰹出汁の味をよく全体に吸収して私も好きな野菜の一つです。
このレンコンですが シャキシャキの歯ざわりを好むか ホクホクの柔らかさを好むか個人差がありますが シャキシャキであれば鍋蓋をせずに落し蓋だけで煮 ホクホクであれば両方の蓋を使うのが良いようです。                       
尤も良質のレンコンでないと思うような仕上がりは期待できません。         
穴を見て黒ずんでないものを選びましょう。

このレンコンの含め煮に この小鉢は如何でしょうか。

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2006年11月23日

小物タンス

10年程前まではこのような小引出の付いた小物入れが 価格とボリュームで贈答品としてもよく使われていました。
こちらは桂材を使った秋田塗の七つ引箪笥ですが 秋田も豊富な木材資源(杉,栓,桜,桂など)を生かした漆器の一大産地であります。
天然木の持つ清らかさや温もりを 伝統技術で道具に加工し生活に潤いを与えてきました。
同じ秋田の桜の樺細工は以前ご紹介したところです。

こちらは駿河漆器の鎌倉三つ引便箋入ですが 江戸幕府三代将軍家光公により浅間神社と久能山東照宮を造築した折 全国から優れた宮大工,指物師,塗師,蒔絵師を集め その後もこの地に留まり文庫や重箱,桐箪笥の製作を行って参りましたのが起源となっています。
このようにどちらも長い歴史を持つ産地ではありますが 現在この二つの産地は近年の中国製品の輸入に伴い危機的な状況になっています。
日本固有のジャパンと呼ばれる漆器ですが このような状況が続けば技術の伝承も途絶える事になり兼ねず 最も心配されるところです。

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2006年11月19日

八十椀

古来日本人が使用していた食器は漆器(JAPAN)で 陶器(CHINA)を使うようになったのは中国や朝鮮との交流が始まり影響を受けてからのことであります。
元々は八重椀と呼ばれ 飯椀,汁椀,平椀,坪椀の4点を指し これだけあれば人々の食生活は事足りたと思われます。
その後 冠婚葬祭などの特別な行事に皿や猪口などが増やされ 九重椀,百椀となって参りますが基本は今でもこの八十椀の4点です。

僧侶のみ朱塗りの膳を設えた名残から 黒と朱塗りの2種があり材質も樹脂製,木質製,木製の3種で ご予算に応じてお選び戴けます。
今でこそ普段の食器は陶器が使われていますが 万一物入りながらご自宅で行事を行なう際はこの八十椀が使われています。
唯 現在では食事は料理屋さんへ場所を移すとか 或いは可能なスペースがあれば仕出し弁当を取るという方法が採られていますので 個人的に購入される方は私共では殆ど寺院関係の方に限られています。
一般のご家庭では たくさんの方達の賄が用意できる厨房もありませんので 止むを得ないことだと思います。
寺院以外にお求め戴いた先例は 何れも団体ですが地域活動の活発な自治会関係の方や 公民館等の備品としてというケースです。
殆ど馴染みのない食器をご紹介しましたが こういう食器もあるんだということを記憶にお留めくだされば結構です。

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2006年11月12日

ステーキ

極上のサーロイン・ステーキなら兎も角 いつもいつもそんなお肉ばかりではありませんよね。
私共など毎回スーパーのタイムバーゲンを待っての安売り肉やチルド肉ですが このような肉はやはり固いものです。
ご存知だと思いますが この固い肉を柔らかくするには 赤ワインに一時間ほど漬けておくという方法があります。
肉はワインの酸性によって 水分を保とうとして焼いても肉汁が逃げず柔らかく美味しく焼きあがります。
この場合予めフライパンを熱しておいて 手早く肉の両面を焼き固めてしまうのがコツです。

赤ワインがなければ 写真のミートハンマー(肉タタキ なければ出刃のミネ)で軽く叩き筋切りをすると伴に 火が万遍に通るよう平らにしておきます。
最後に一寸お洒落ですが フライパンの油は捨ててフライパンを傾け ブランデーを振り出して火をつけフランベします。
そして仕上はバターを落とします。
何れも味と香り付けのため。 安い材料で美味しいステーキをお召し上がりください。
左の写真はステーキ用鉄板
出来れば調理は軽くフライパンで行い 温めておいたステーキ皿に盛り付け 中の火通り加減を見ながら 熱したペレットを皿の渕に載せ 再度ペレットで焼き上げてください。
鉄板の扱いは 鉄のスキヤキ鍋と同様です。

* ペレット、ハンドル 別売あり

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2006年11月09日

七五三

11月15日は七五三を祝う日です。
今の長寿社会では何度も立ち会えるかも知れませんが 一方少子化故チャンスは少ないかも知れません。
我が家では子宝に恵まれましたが 七五三は母と女房が取り仕切り 私の出る幕は一度もありませんでした。
元は武家社会の習慣のようで 過っては子供の死亡率が高く 幼児期を無事に過ごす事自体大変な事でしたので 成長の証を披露するという意味もあったようです。
三歳には頭髪を伸ばす「髪置き」 五歳で初めて袴を着ける「袴着」 七歳になると本裁ちの大人の着物を着て帯を締める「帯解き」と呼ばれるお祝いの儀式が 今に受け継がれています。
現在では 男子は三歳と五歳 女子は三歳と七歳になると神社にお参りして ご祈祷して戴きます。

七五三は陶器店との直接の接点はありません。
昨年もこの点で記事とすることが出来ませんでした。
ただ内祝品も扱っていますので お返しのマナーについて一言触れさせて戴きます。 
返礼という事は必ずしも全てしなければならないものではなく 万一身内以外の方から祝って戴いたとしても 即座に高価な返礼をしては返って失礼になります。
七五三の祝い返しに付きましても 先方の結婚記念日やご家族の誕生日に何かプレゼントをされてお返しをする こんなお返しの方法もあることを覚えておいて戴けたらと思っています。
さて 締め括りは神社での行事の後 お子様を交えてお子様の好物メニューの家族での食事会など開いては如何でしょうか。
ここでやっと食器が登場しました。

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2006年11月03日

ショットグラス

ツーフィンガー(W)のショットグラスです。
今でこそストレートでウィスキーを呷る人は少なくなりましたが 映画(殊に西部劇)の飲酒シーンではよくこのショットグラスがカウンターを滑っていました。
どんなお酒でもストレートで呑む事が そのお酒本来の味覚であり香りがすることと理解はしていても 何分強いお酒ですから人に合った呑み方は夫々違っても構わないでしょう。
呑み方 ①ショットグラス ②オールドファッションドグラス ③タンブラー ④ホットウィスキーグラス ⑤カクテルのベースとして お好きな方は全てお試し済みですね。

ウィスキーは原料によって大別すれば 発芽させた大麦のみを原料とするモルトウィスキー 小麦,ライ麦,トウモロコシなどを加えたグレーンウィスキー この両者を混和したブレンディッドウィスキーの3種となります。
今では殆どのウィスキーがこの最後のブレンディッドウィスキーですが この時神業の如く鼻と舌を使いブレンディングの秘術を尽くすのが ブレンダーといわれる方達です。
立派なメーカーは優れたブレンダーを抱え 狂いのないブランドとして誇り高いラベルが貼られ 市場へと送られています。
亦 生産地域で分ければ ①スコッチ ②アイリッシュ ③バーボン ④カナディアン となり夫々原料にも相違がみられます。(国産もありました)
ここ数年来ウィスキーのアルコール度数が低くなり ライト感覚で飲めるようになりましたが 何かもの足りなさを感じる方もみえることでしょう。
色々試されて 気に入ったウィスキーを見つけてください。

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2006年10月29日

一閑張

一閑張は江戸初期の頃 明より渡来した飛来一閑が創始した漆工芸技法で 日本の和紙と中国の乾漆技法を組み合わせたことにより初めて作られました。        
土や木で原型を作りそれに幾重にも和紙を張り そして型抜きをしてその張子に乾燥,漆塗装を繰り返し 丈夫な漆器へと仕上げて参ります。
現在 地域によっては漆の代わりに柿渋を塗装しているところや併用しているところなど 種々の応用技法により仕上げられるようになって参りました。

柿渋には防水,防腐の効果があり 我が国でも平安末期より使われてきましたが 現在では柿渋独特の強い臭いは解消され 無臭の柿渋が開発されるようになりました。
これにより食器の生産にも柿渋が用いられるようになり 亦型抜きの方法でなく 竹や木製品そして自然の木の葉(この場合天然の葉脈がそのまま生かされたものもあります)などに 直接和紙を張って仕上げる方法を摂っている地域もあり 製造技法は様々な展開を見せています。
元々が中国と日本のクロスオーバーの発想でつくられた一閑張りですが 400年という歴史の中で更なるクロスオーバーの発想が加えられた事になります。
今後も目が離せない一閑張です。  
写真は銘々皿で 私共では釣銭盆として10年以上使っていますが 全く変質していません。 しっかり丈夫です。

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2006年10月25日

銅器の街

慶長14年(1609年)高岡に城を築いた加賀藩2代目藩主・前田利長公が 産業振興を願い鋳物師(いもじ)を全国より招き鍋釜などをつくったのが始まりとされています。
以来400年 高岡の街は研ぎ澄まされ受け継がれた職人技により 我が国最大の銅器の街として栄えて参りました。
同時に高岡は 「彫刻塗」「勇助塗」「青貝塗」といった伝統技法を持つ高岡漆器の産地でもあります。

銅器の製造方法は型に溶けた銅を流し込む鋳金と 銅の塊や板を叩いて造る鍛金があり 取り分け鋳金の製造法の中で 蝋型鋳造法は作者の創意のままの原型がつくられ 微細なフォルムの再現が可能です。
その後の仕上過程では タガネを使って表面を彫る「彫金」 表面に別の金属を埋め込む「象嵌」 防蝕と化粧の目的で焼きつける「着色」とあり このような装飾が施されて完成します。
現在高岡では家庭用調度品から 神社仏閣の備品や仏像 公園などのモニュメントに至る幅広い銅製品がつくり出されています。

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2006年10月17日

サツマイモ

昨日の事です。
お隣の桑名まで仕事で出向く折 カーラジオを聞いておりましたら「サツマイモ」の話題でもちきりでした。
丁度秋から冬にかけて旬を迎えますので聞かれた方も多いかと存じますが タイムリーな番組でした。
そこで今日は「サツマイモ」について 昨日のラジオによる俄仕込みの薀蓄を傾けてみようと思っています。(既にご存知の方は我慢してください)

サツマイモは青木昆陽先生が江戸に広めた江戸期より 十三里と呼ばれていました。
何故十三里なのかと申しますと 江戸に近い当時のサツマイモの産地は川越・札の辻で お江戸日本橋から十三里離れた所であったことからこのように呼ばれたそうです。
瞬く間に人気を博したサツマイモは 江戸のあちらこちらに焼きいも屋さんが軒を並べたことで益々評判が広がります。
そうして「栗より美味い十三里」という言葉まで 看板に使われるようになりました。
(これは「九里(+)四里うまい十三里」と読んでください)
番組はまだ続いていまして 薩摩芋は地域(主に九州)によって呼称が「唐芋(からいも)」であったり「唐芋(とういも)」であったり「琉球芋」であったりしていて 伝来先の地域を指していると結んでいました。
我が家では殆どおやつ(焼芋)になっていて 料理としても肉料理の付け合せとしての揚げたものしかお目にかかれません。
ヘルシーな食材ですのでもっと出されてもいいように思いますが 私が気付かないだけの事かもしれません。

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2006年10月16日

スープについて

家族のコミュニケーションを象徴する言葉に「スープの冷めない距離」というのがありますが この蓋付のスープカップはスープの冷めない器ということになります。
アツアツがお勧めのスープやシチュウなどに最適です。
スープはフルコースの料理では前菜のオードブルに続き運ばれ メインディッシュを待つ前奏曲のような役割を担っています。

澄んだものはポタージュ・クレール(コンソメ)といい フォーマルなスープはこちらが出されますが とろりと濁ったスープはポタージュ・リエ(略してポタージュ)といってメインディッシュがやや軽くてサッパリしている時などに供されます。
美味しくて栄養価も高いスープは 世界中で夫々のお国柄が反映される料理で最も人気のあるメニューの一つです。
ただ味噌汁はともかく 何れも長時間煮込まなければならず しっかり手間の掛かる料理です。

<世界の三大スープ>

ブイヤベース(フランス)、フカヒレ(中国)、トムヤムクン(タイ) だそうですが 他にクラムチャウダー(アメリカ) ボルシチ(ロシア) ガスパッチョ(スペイン) ミネストローネ(イタリア) ポトフ(ポルトガル) サムゲタン(韓国)など何処の国にもスープはあります。

シチューやスープなど 時間をかけて煮込まなければならない料理には 厚手(3mm以上)で熱効率のよいアルミ寸胴鍋が必要です。
ただアルミは酸に弱いので 調理後は早目(一昼夜を目処に)に料理をスープチューリンなどの他の器に移してください。

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2006年10月14日

干支置物入荷しました

来る2007年(平成19年)は丁亥歳です。
新しい年を迎えるに当り 招福の願いを込めて根付から土鈴までいろいろ干支置物が入荷致しました。
当店では扱い始めて4巡目に入っていますが 幾久しくご愛玩賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

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2006年10月12日

グイ呑コレクション

日本酒にはしみじみ味わうものというイメージがあり ただ酔えば良しとする飲兵衛には勿体ないお酒であります。
この点 私も落第ということになります。
では味わうためには何が必要かと申しますと 美味しいお酒はもちろんですが 酒瓶からラッパ飲みで味わうことは出来ませんから それを呑む道具という事になります。
つまり 盃です。

盃は杯であり 元来高坏(タカツキ)という器があるように坏(ツキ)と言われ 器のことを指しています。
盃は酒(サケ)の坏(ツキ)でありサカヅキとなるのですが では猪口(チョコ)はといいますとそば猪口などというのもありますが お酒の場合はチビチビやる小振りの盃を指し グイッとやる大振りのものをグイ呑と呼んでいます。
楽しい酒 嬉しい酒 悲しい酒 寂しい酒 晴れやかな祝いの酒・・・いろんなお酒 これらはどれも呑み手の心情がお酒に反映されたものであり 気分によって盃を選べば同じお酒でも味わいが違ってきます。
このように良いお酒(酒器)と出会い そしてその出会いを積み重ねて少しずつお酒を知る事になるのでしょうか。

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2006年10月11日

おでん

おでんの良さは煮汁に入れてさえおけば時間任せに料理でき 何を入れても互いの美味しさが馴染んで相乗効果を生むということにあります。
タレは練り辛子が多いようですが 我が家では圧倒的に味噌ダレを使っています。
土地柄により種もタレも様々ですね。名古屋の食文化圏という事なのかも知れません。
この献立を前にしますと 私事で恐縮ですが決まって下宿時代が思い出されます。
銭湯の前で 夕暮れ時から銭湯の閉店までの時間に屋台が店を出し 入浴が遅くなった時などここで夜食を摂っていました。
おでんは時間の経過と共に 味が馴染んで次第に美味しくなって来るんですね。
これは献立に困った時のお助けメニューでもあります。

<おでんダネ>

厚揚げ豆腐 がんもどき ごぼう巻 イカ巻 こんにゃく 昆布 さつま揚げ 大根 卵 ちくわ つみれ はんぺん 変わったところでロールキャベツ 他にもあるでしょうから 教えて頂ければ幸いです。
こんなにバラエティー豊かな献立は他にはないのでは。

* 羽柴兵衛 作  赤絵6寸玉渕鉢(5客)・・・おでん皿

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2006年09月23日

蓋 物

蓋物ってどれだけあってもいいですね。
蓋物は薬味や珍味 そして時には残ったおかず等を保管しておくのに大変重宝な器です。
陶器は差し金のものでなければ全て電レンジの使用が可能ですので 簡単に温め直しも出来ます。
ただ出番がなく(出番を忘れて) 冷蔵庫の入り口から奥へ奥へと追いやられますと 中が見えないだけに困った事になります。 
こうなりますと蓋物の管理同様(近頃は小家族なのに冷蔵庫が大き過ぎるのでは) 冷蔵庫内の管理にも気配りが必要です。

先に現実的な話をしますと 蓋物を作る際に作り手は蓋に対しても一体感を大切に身と同様の気を遣います。
絵付けも然りですが 厄介な事に陶器は窯入れして熱を加えますと水分が抜けて収縮します。
この収縮率を量り違えますと身と蓋が噛み合わなくなってしまいます。
このように一個の蓋物は蓋といえども身と同様の気遣いと労力,エネルギーが払われるためコストは2倍になり 結果蓋物は2個の食器の価格となってしまうのです。
冷蔵庫の話に戻します。
逆に冷凍室はある程度広いほうが使い勝手が良いかも知れません。
ホームフリージングは今後もっともっと普及するでしょうから。
何時の時代でも有限資源を最大限活用し無駄をなくすということになりますと 一行目に戻りますが逆にあればあるだけ無駄をつくる可能性もあるわけで 気を付けなければなりません。
電子レンジ使用可能な中身の見えるPC蓋やガラス蓋の蓋物もございます。

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2006年09月18日

小田原欅

小田原漆器の起源は 室町時代,樹木の豊富な箱根山系で「ろくろ」により木地挽きされた器に 漆を塗り込みつくられたのが始まりとされています。
この種々の木々の中でも(この地域では寄木細工の木工品も地場産業となっています)欅は非常に堅くて強い上 適度に重くて耐久性も抜群の最高級木材です。
取り分け年輪の詰まった国産の欅材は 見た目にも飽きない目の込んだ木目の美しさを持ち 多くの愛好家を魅了して参りました。

その木目を生かす塗りとして 木地に生漆を直接摺り込み 胴摺りという作業を何度も繰り返して仕上げる「摺漆塗」と 透明な漆を使って仕上げる「木地呂塗」とがあります。
この木地呂塗は木目を浮き立たせるために 漆錆を木地に摺り込む錆づけという準備作業の後 研磨紙で何度も錆研ぎを行い乾燥風呂に入れた後 中塗,仕上げ塗へと移り最後に角粉で化粧磨きを施すという非常に手の込んだ製品です。
生地も堅くて堅牢 漆自体も最も生地に馴染みやすく剥がれ難い丈夫な塗料です。
どうぞ末永くご愛用下さい。

(写真は何れも摺漆の製品です)

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2006年09月08日

備えあれば・・・

去る9月1日は二百十日に当り この日若しくは日曜日にズラして3日に防災訓練をされた地域も多かった事でしょう。
私共では決算日と重なるため参加できないことが多いので残念なのですが。
同様 不意の来客に慌てるという事はよくある事です。
そんな時に備えて安心なのが いわゆる保存食品ですね。
缶詰、瓶詰からチーズやジャムなどの持ち合わせがあれば チョットしたおもてなしには十分です。
慌てないでスマートにもてなす心遣いに 貴方の株も上がります。
このオードブルをフォローするのが 写真のオードブルセット(ディップポット付)。
4枚の正角皿と半月皿を写真のようにセットすれば(径45cmのパーティープレートとなります) 大勢のお客様にも対応できます。
勿論 バラバラでもお使いいただけます。
可愛いペンタッチの花柄ですので 和洋どちらでも盛り付けできますよ。
もっとお手軽なのはこのおつまみディッシュ。
このようなおもてなし用品もいろいろと取り揃えました。
うつわの備えも万全でありたいですね。

<アイデア・ディップ>

* (エッグディップ) 
   ゆで卵,ピクルス,玉ねぎをみじん切りしてよく混ぜ マヨネーズ,塩,胡椒を加えて調味。

* (チーズディップ)

   同量のクリームチーズと生クリームをよく混ぜて 塩,胡椒で調味。

* (ピーナッツディップ)

   ピーナッツバターに白ワインとしょう油を適宜加える。

* (ツナディップ)

   ツナ缶をほぐし みじん切りの玉ねぎとパセリとマヨネーズをよく混ぜて 塩,胡椒で調味。

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2006年09月07日

おめでとうございます

 宮様・紀子様 おめでとうございます。

 母子共々お健やかで 心よりお喜び申し上げます。

日本列島をすっぽり晴れやかな喜びにつつんでくれた宮様ご夫妻に感謝しつつ 昨夜は鯛飯で祝杯です。
尾頭付きの鯛をはりこみ 炊飯鍋の出番です。
洗米に醤油、酒、塩を加え、人参、油揚げ、昆布の上に鯛を載せ 13分で出来上がります。
身をほぐして浅葱を散らし 細く切った海苔と共に戴きました。
二杯目はわさびと天盛の海苔に薄目のお澄ましをかけて鯛茶漬のおまけ付き。

幸せな気分のひと時を授かり もう一度感謝です。
 
明日からも赤飯に松茸ごはんに栗ごはん。 もちろん新米で祝杯と参ります。

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2006年09月06日

敬老の日

来る9月18日は国民の祝日に定められた「敬老の日」です。
年配の他人に対しては敬うべきを敬うが素直に出来ても 身内となるとテレもあってこれがなかなか難しいものです。これは私ばかりではないように思います。
身内に対しても素直な方にお会いしますと羨ましくもありますが 子供はその姿を見ており 口には出さずとも親が親に取った態度に違和感を感じながらも 容認してしまっているのです。
両親を亡くした今になって 大きな親の責任を痛感しています。

もしお年寄りがご家庭にいらっしゃるなら 是非この日にはささやかでもお年寄りを中心に 祝いの膳を囲んでください。
離れて暮らしていらっしゃるなら 写真の湯呑に昆布茶を添えてプレゼントされてはいかがでしょうか。
プレゼントも気持ちが突き動かされての行動でなければ 相手に通じません。
以前ご紹介した鍋島・畑萬の組湯呑です。(径4.8cm,高8cmと小振りですが 全く濁りのない白磁で きれいにお茶の色を愛でる事ができます)
もっともこの日だけでは 先程来反省しておりますように悔いが残ります。
くれぐれも日頃の心掛け,心配りをお忘れなく。

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2006年09月05日

秋祭り

先月の夏祭りの余韻も覚めやらぬ間にもう秋祭りの予告です。
市長以下四日市市民は余程祭好きなのかと思われてしまいそうですが この時期全国各地で秋祭りが花盛りとなって参ります。 
お祭り騒ぎが好きなのは 何も四日市市民ばかりではないようです。
参加者は全てを忘れて没頭できるのも 祭の持つ不思議な魅力の一つです。

戦前は全国でも有数の山車を保有していた当市ですが 残念ながらその大半を戦災にて焼失してしまいました。
残った山車にも「大入道」のように全国区のものがあり この秋祭りには大半の山車が揃い踏みします。
真夏の炎天下でのご鑑賞も一興ですが 秋風の中でゆっくり,たっぷりと文化の香をお楽しみ下さい。
当商店街でも演技します。(山車の出演は10月1日の1日のみ)
ご来場を心よりお待ち申し上げます。 

開催期間 : 9月30日(土) 10月1日(日) の2日間

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2006年09月04日

お米と飯碗

そろそろ美味しい新米の出回る頃となって参りました。
毎日使う飯碗
日本人を支えるお米と飯碗ですが 貴方は飯碗を選ばれる時 何を基準に選ばれますか。
先ずお米や飯碗に対する思い入れは 空気のようなものであって特に意識する事など殆ど無いという方が多いでしょう。
日常は意識されないのが普通で 非日常となって始めて意識されます。
しかし日常は非日常の連続と意識すれば 日常に対する意識が180度変わってしまうのではないでしょうか。

戦後の日本は敗戦体験より 米作農家に対し長きに亘り保護政策を採って参りました。
(実際の補助率は国際的にも日本は下位の部類だったそうですが)                      その後米需要の減少に伴い減反政策が採られ 今日なお田畑は埋められ続けています。
現在どの程度の政府備蓄があるのか分かりませんが 豊作,凶作の繰り返しは農業の宿命でパニックも何度か経験しています。
経験する度に品種の改良やら土壌の改善なども進められてきた筈です。

自由貿易を標榜する国は 自由貿易を主張しながら国内では保護政策を採り 実は農業に輸出ビジネス(或いは出身地産業の利益)を絡めた戦略だと主張する方もいます。
農業は純粋に農業であっても相場は動きます。 そこにビジネスや特定団体等の思惑(利益)が絡めば 話がややこしくなるばかりか農業自体の崩壊に繋がりかねません。
現在 地球規模で砂漠化が進み このため不測の事態が発生する危険度は益々高くなっています。
何時何が起きてもおかしくない状況です。
地球保全を最優先する国際機関のリーダーシップが問われているところです。
亦 保護政策を享受した業界(団体)は国際競争力がないなどと話をすり替えないで 農業それ自体日本人の生命維持の根幹に係わるものだけに 自給体制を完成させる政策面での強化が叫ばれているところでもあります。

長々と全く見当違いの寄り道をしてしまいました。

いずれにしましても大切なお米です
飯碗と湯呑は可也豊富に品揃えしておりますので 大きさや形状,デザイン(絵柄)や重さを手にとって量り 糧としてのお米を最大限生かす好みの使い易い飯碗を選んでください。

<芯のあるご飯>

今は炊飯器の普及により失敗ご飯は少なくなりましたが 少ない水加減であったり 水への浸けおき時間が短かったり(夏場は最低30分,冬場は1時間)しますと ご飯に芯が出来てしまいます。
でもご心配なく 米カップ3に対して各大さじ1の酒と水を振りかけ 水分が切れるまで蒸らしてください。
程好くご飯がリフレッシュされます。

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2006年08月29日

お茶漬

お茶漬けというと海苔とか鮭,梅干とか佃煮のように トッピングするものを連想される方が多いと思いますが 基本的にご飯はどんな物とも仲が良いので何を載せても構いません。
お茶を掛けますので 少し大き目と二つ目のお茶碗を買っていかれる方がみえますが 最初からお茶漬けにしないで 少し噛み締めて食べてからお茶を掛ければ ご飯を二度楽しめますし普通サイズのお茶碗一個で間に合います。

このお茶漬け用のお茶碗を この業界では大平とか毛料(上の写真)とか鯛茶(横の写真)とか申しております。
最初からお茶漬になさる方はやはりこの茶漬茶碗でないといけませんが 茶漬になさらなくても 丼飯でないとご飯を食べた気がしないと仰る方にもピッタリなサイズです。
更にこの器にこんもりと煮物を盛り付ければ立派な菜丼となり こうした多目的の器は多用碗とも呼ばれていますが どれが正式名ということはありません。

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2006年08月19日

サラダ

サラダは何と言っても生野菜の鮮度と清涼感ですね。
噛んだ時に パリッ,シャキッと音がすれば尚更気持ちが良いですね。
家庭料理の惣菜の一品となりますと ハムやソーセージ,ゆで肉,ゆで卵,ツナなどを加える事も多いようですが フルコースでのサラダはコッテリした主菜の後の口直しの役目ですので 生野菜に果物程度を添えさっぱり仕様にします。
ご家庭のサラダに馴れた方には 少々もの足りなさを覚えるかもしれません。
写真はサラダボールですが 銘々盛される場合は14cmのフルーツ鉢が使われます。

ドレッシングは酸味の効いたフレンチドレッシングが多いようですが こちらは好みもありますので 甘口やソフトなものを2~3種追加されたほうが無難かと存じます。
残っても保存可能で 再利用できますから是非。
尚 サラダは出す直前まで冷やしておかれたほうが 生き生きしてフレッシュなイメージを与えます。
冷蔵庫をご活用下さい。

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2006年08月15日

高台丼

記事とは無関係ですが 今日は61回目の終戦記念日です。
なかにはお身内や縁者の中に戦死された方もいらっしゃるでしょう。
夫々の思いを胸にこの日を迎えられた事と存じます。
私も不戦の誓いこそ 人類共通の願いであることを忘れない記念日であってくれればと思うばかりです。

さて写真は麺鉢,飯丼としてつくられた高台の丼ですが 
フルーツを盛ればフルーツコンポートに 袋菓子を盛れば菓子鉢にとそんな雰囲気を持った丼です。
亦 テーブルのセンターピースとして使えば 花を生けたり水を張って花を浮かべたりと フラワーコンポートの雰囲気もあります。
このように最近は色々な形状の丼がつくられ 食卓を楽しくしてくれます。

* 大・・・ 径18cm×高12cm
* 小・・・ 径16cm×高10cm

こちらはまた趣向の違った新商品です。
三角形とも六角形ともとれる形状の丼ですが これが意外に持ち易く使い勝手の良いのです。
大,中,小と3種揃いましたので 使い道に応じて夫々麺鉢,飯丼,お茶漬煮物用と使い分けてください。

* 大・・・径20.5cm×高10cm
* 中・・・径16.5cm×高9cm
* 小・・・径13.5cm×高8cm

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2006年08月13日

舟 盛

会席料理でお刺身の入っていない料理はチョット想像できません。

生身の魚をワサビとショウユで食べる。
使う道具も庖丁だけという極めてシンプルな料理ですが 会席の中心メニューであり華でもあります。
素材と庖丁捌き如何で決まるため 単純ゆえかえってもっとも難しい料理なのかもしれません。
今は余り見かけなくなりましたが 大勢の宴席ではこの舟盛が華でした。
取皿片手に この前には長~い行列が出来たものでした。
盛付も平板にならず高低差がつけられ易い盛器で 如何にも水揚げされたばかりの新鮮なイメージがあります。
お役御免はマダマダ。 復活に期待しています。

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2006年08月12日

リキュール

リキュール(混成酒)はお酒の中でも最も種類が多く アルコール度数も20~70度と可也幅があります。
スピリッツ(厳密には蒸留酒全体を指しますが ウィスキーとブランデーはその名称が定着しているため それ以外のジンやウォッカ等の蒸留酒を意味します)に 天然香料の味,及び色香の成分を抽出して 甘味と伴に加えたお酒をいいます。
米国ではコーディアルと呼び同義語です。
それでは天然香料は何かと申しますと 大きく分類して5種あります。
①果肉(ex.チェリーブランデー) ②果皮(ex.オレンジキュラソー) ③種子 ④香草(ハーブ)(③と④については単独で用いられず複数を加えるex.アブサン) ⑤クレーム(ex.クレーム・ド・カカオ)
リキュールは本来滋養強壮飲料とされていて 今でも食後酒かカクテルの材料として使用されるのみで 種類は多くても消費量は元のスピリッツに比すべくもありません。

<余話:アブサン>

アブサンはその主香料である「ニガヨモギ」の学名から採った名で アルコール度数は70度と最も高く 水を加えますとニガヨモギの緑色が乳白色に変化する特徴を持っています。
 高い中毒性があるため20世紀に入り 世界的にその製造販売が中止されました。
現在ではニガヨモギに代って「アニス・シード(ういきょう)」が用いられ製造されています。
 画家のロートレック,詩人のベルレーヌは伴にこの中毒患者で 伴に悲惨な最期を遂げています。
亦 水島新司さんの野球漫画「あぶさん」もこのお酒から採られたものです。
カクテルに用いられる事の多いお酒ですが もしストレートで召し上がるなら是非チェイサ-をご用意下さい。

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2006年08月10日

100年のしずく

 ゆっくり 一滴。
  ゆったり 雫。
 時を忘れて
  美味しく健康。

おいしいお水をご希望の方へ朗報です。
「100年のしずく」セラミック浄水器は 伝統の技と最新のナノテクノロジーが融合。
浄水器としての実用性と癒す効果を併せ持った優れた陶芸品です。

伝統ある信楽焼で造られた水瓶と 英国ロイヤル・ダルトン社製のセラミックフィルターとの二重構造となっており 一滴一滴 まるで山の伏流水が花崗岩や腐葉土層の濾過を重ねて宮水となるように 美味しい水を創り出します。
飲料用には勿論 お茶やコーヒー,水割り,調理にもご利用下さい。
3L(3~4人のご家庭向),5L(5人以上のご家庭や事業所向),10Lとございます。

お手軽な当店扱いで4年目の「ラジウムボトル」も併せてご利用下さい。

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2006年08月06日

時 計

一概に言えませんが ここ10年の社会の最大の変化に 私は携帯電話の普及を挙げても良いのではないかと思っています。
携帯の機能は電話に留まらず 今やワンセグの時代(地上デジタル放送の受信)。
私は至ってアナログ人間なので 携帯は持っていても電話以外に使ったことがありません。
年を追う毎に機能が付加されて来ました携帯ですが 充実した機能を持っている機種であっても使いこなせなければ唯の箱です。

その機能の一つに時計がありますが これは可也初期の段階から付加されていました。
今や時計業界も不況業種になったのではないかと 他人事ながら心配しています。
斯く言う私も壊れた腕時計を直さず 携帯で間に合わせていますので。
前置きが長くなってしまいました。

写真はクリスタル製の世界主要都市の時間が分る置時計。

ボーンチャイナは小さなデスク用置時計。

新築のお祝いなどに良く使っていただきましたが どちらも間に合っていますでしょうか。

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2006年08月05日

このところ悪質なスパムコメントやトラックバックが増えてきたので

最近ブロードバンドの普及とともに、ブログが急速に普及してきて、いろいろな人がブログを開いています。
ブログはコメントやトラックバックという機能で、コミュニケーションの輪が広げられるのがすばらしい機能なんですが、このすばらしい機能を悪用するやからがいます。

こうしたやからが、アダルトサイトへの誘導や、不要な商品の販売サイトへと誘導する悪質なコメントやトラックバックを、自動的にいろいろなブログを巡回して発信するようにコンピューターのプログラムを組んで、やたらと発信してくるようになってきました。
このスギノトーキのサイトでも、コメントは承認式なのでいいのですが、トラックバックには、時には数十のスパムトラックバックが攻撃してきたりしました。
そこで、一時トラックバックの受付を中止していたのですが、ようやく対策も施したのでトラックバックの受付を開始しました。

投稿者 Sugino : 15:18 | コメント (0) | トラックバック

リチャード・ジノリ

1735年カルロ・ジノリ侯爵が自領内のドッチァに窯を開いたのが始まりで 1896年にはリチャード社と合併 20世紀後半にももう一社と合併し 現在イタリア最大の陶磁器メーカーとなっています。
人気の「イタリアンフルーツ」と並んで この「ベッキオ・グレース」も18世紀よりつくり続けられているアイテムですが こちらはどちらかと言えば中高年向きの落ち着いた格調の高さが感じられます。
バロック様式のシェイプに網目と波のようなレリーフ 淡いグレーと金彩の縁取りにも気品が溢れています。
どちらもとても250年前のデザインとは思えませんね。

数年ほど前まで 日本ではノリタケが和,洋陶器ともに「ダイヤモンド・コレクション」と銘打って 数アイテムの20年間生産保証商品を宣言したうえで手掛けていました。
写真のカップ・ソーサーもその一つですが 今はケース・バイ・ケースで生産するというシステムに替わっています。
20年でも「やるじゃない」と思っていましたが 250年とは気の遠くなるような数字ですね。
家系でも10代以上続かないと達成できないのですから。

投稿者 Sugino : 06:57 | コメント (0) | トラックバック

2006年08月04日

アイスクラッシャー

クラッシュドアイスをつくる手動式の器械です。
なければ乾いた布巾を何枚か重ねてキューブアイスを包み アイスピックの柄で万遍に叩いて砕きます。
クラッシュドアイスはお子様向けのソフトドリンクに使ったり フロ-ズン・カクテルやトロピカル・カクテルには欠かせないもので カクテルばかりでなく ウィスキーに入れればウィスキー・ミストとなり水割りに近い感覚で召し上がれます。
亦 盛り付けられたお料理(お造りや冷シャブなど)やフルーツを ギンスを敷いてクラッシュドアイスで飾り ズバリ夏の演出をされても良いですよ。

ご使用方法は使用前に本体各部やパーツ等を中性洗剤で洗い ハンドルを取り付けタンクに氷を入れて下さい。
蓋を閉め 蓋の上に軽く手を添え押さえてハンドルを回してください。
ミル部はステンレス製ですが 使用後は水気を充分取り除いて保管してください。
本体内部に指を入れたまま ハンドルを回さないで下さい。危険です。

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2006年08月03日

つくばい

蹲踞(つくばい)は本来茶庭に造る手水鉢のことですが 席入りする前の心身を清める道具であると同時に 庭の添景物の一つとしてエクステリアの役割も果たしています。
物憂く気だるい真夏の昼下がりには 水のある施設が傍にあるだけで一服の清涼剤となってくれます。
風に応じた水は水面に波紋をつくり 人はそれを見て涼を感じるとるのです。
(五感を総動員して涼しくしましょう)
最近の住宅事情では庭を持てるご家庭は少なくなったと思われますが 写真のつくばいならインテリアとして また花生としてお部屋に涼を運んでくれるでしょう。

冷房中ではありますが 只今店内ではこちらも気だるい「牧神の午後への前奏曲」のBGMが流れています。
こんなBGMに代って 水琴窟の音色が楽しめる循環式モーターのついた信楽焼「湧き水つくばい」は如何でしょう。 
湧き水の移ろい流れるBGMが 静寂と清涼,安らぎの世界へ誘います。

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2006年08月01日

ひまわり

長かった梅雨も明け今日から8月 愈々夏本番を迎えます。
誕生花グラス 8月はひまわりです。
素直に お誕生日プレゼントに如何でしょうか。
アンサンブル・クリアをベースに前面に誕生花をサンドブラスト加工した ノリタケ・クリスタルのワイングラスです。
微かに斜めのモール模様が入り 華奢でお洒落なグラスです。

油を採取したり,食用にしたりといった実用性から観賞用のものまで また小学校では春蒔きのひまわりの成長や習性を観察したり 何かと身近な花ですね。
ゴッホはひまわりを13枚描いていますし そのゴッホのひまわりをテーマにした藤原伊織さんの「ひまわりの祝祭」という小説もありました。
小説といえば 映画化もされましたが山田太一さんの「丘の上の向日葵」というのもありました。
亦 映画といえばソフィア・ローレンのずばり「ひまわり」がありましたし たくさんの歌手が「ひまわり」を歌っています。
チョットしつこかったですね。

このグラス アルコールが駄目な方でしたら一輪挿しにご利用ください。
小さめのひまわりでしたらOKです。

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2006年07月30日

お中元

中元とは7月15日を指し

日頃お世話になっている方へ暑中見舞いを兼ねて感謝の贈り物をする日本特有の習慣です。
熨斗の表書きは普通「御中元」としるしますが お酒を贈る場合は「暑気払い」となります。
暑さを払いのけるにはお酒が何よりという事のようです。
きっと酒徒が名付けた決まりに違いありません。
この場合酒盃も添えて贈られては如何でしょうか。
このプラスαの心遣いに先様はきっと好印象をもたれると思います。

東洋の芸術には守拙という精神が流れていて 我が国茶道の「侘び,寂び」にも通じるものだと思われますが(拙とは巧の反意語) この姿勢が才に溺れることなく最後は大成するとの教えと伺っています。 
このお中元にも愚直に毎年同じものを贈られる方がみえます。
これによって戴かれる先様も贈り物がよめるというメリットがあり期待されます。
唯 先程付け加えましたように毎年違ったプラスαを工夫されますと 更に期待が膨らむのではないでしょうか。

投稿者 Sugino : 15:05 | コメント (0) | トラックバック

2006年07月29日

お地蔵さん

古都・京都では八月のお盆のあと 子供たちを中心にした「地蔵盆」という行事を行います。
僧侶の読経の後 子供たちにとってはお菓子をもらったり 福引などのゲームがあったり
 最後には大きな数珠を車座になった子供達の中をまわしていく「数珠回し」で締められ 楽しい一日となります。
町内の一角に祭壇をつくり お地蔵さんを祠から移しお祀りして会場づくりが始まります。
これらのこと全て町内で手分けして行うのですから これもコミュニティづくりに一役かっているのでしょうね。

お地蔵さんは普段から子供達の守護尊。この日も子供達の健康を祈念する行事ですが 街角に出張しての活躍です。
お顔を見ていただけば お地蔵さんも無邪気な子供の化身のように見えます。
どうぞ玄関なりにお飾りいただいて 癒されてください。

お墓用の野花立 扱っています。(左の写真)

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2006年07月24日

桶クーラー

以前 陶器のワインクーラーをご紹介しました。
今回は桶(径18cm 高13cm)です。
欅に天然漆を用いて仕上げました。
木のお椀をお使いの方ならお気付きでしょう。
熱いお味噌汁が入っていても 手が熱くなりません。
これは木の保温断熱効果です。
ですからこのワインクーラーは氷が溶けても 水の冷たさを逃がしません。
でも器が器だけに 焼酎か日本酒のクーラーとして使う方が似合ってますよね。

こちらも欅に漆の片口椀(径18cm)
口元を布張で補強しています。
実際に片口として 或いはお刺身や煮物の向付としてお使いいただいて構いませんが こちらも日本酒か焼酎のクーラーとして使っていただけます。
粋で落ち着いた雰囲気を持っていて 演出用小物としても一役買ってくれます。
適合サイズ:2~4合瓶。

木をまな板や半切のような道具に加工し そして使って木の持ち味を知る。
これを特殊な職人の世界だと思っていらっしゃるなら もっともっと木と付き合ってください。

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2006年07月20日

金継ぎ:その2

昨年 女房による金継ぎの修復例をご紹介致しましたが 今回はプロの先生による修復作品のご紹介です。
今年の1月 当商店街で毎月最終日曜日に開催されています 「なんでも四日の市」 (一種のフリーマーケット)を楽しみにされている松阪在住のお客様が 店頭の「金継ぎ承ります」の貼紙を見つけて 依頼品を持って再度来店されました。
松阪万古の香炉蓋ですが 薩摩の白もんのような透かし彫で直径5cm程のものでした。
破損状況はひどかったのですが それでも愛着のある(金継ぎ修復に値する)品に違いありません。
破片がなくならないように丁寧にボンドで接着されていました。
5cm程の小さなものではありますが 金継ぎ箇所の総延長は何と21.3cmあり それなりの費用のご負担をご了承戴いたうえ取り掛かっていただきました。

そうして待つこと 半年。
表は金継ぎ修復が殆ど気付かないほど細やかな細線で 裏は逆に接着の強度維持のためやや盛り上がった継ぎで修復されていまして 見た瞬間さすがに全員から感嘆の声が上がりました。 「すごーい」
お客様からも充分なご満足のお言葉を頂戴いたしました事は言うに及びません。

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2006年07月19日

てんろ

お茶の最後の数滴は 美味しさと栄養分が濃縮された部分で「ゴールデン・ドロップ」と呼ばれています。
この天濾(てんろ・お茶を蓋で濾す)はその一番美味しいところの「最後の一滴」まで絞り易い形になっています。
亦 茶漉し部分が蓋という上部にあることで 残り茶に浸る事がなく茶垢が付き難くなっています。
しかも洗った後も乾燥し易く 何時でも気持ち良くお使い戴けます。

尚 これも宝瓶の一種ですが 手が無いことのメリットは 収納という点に於いて手が邪魔にならない事もあります。

創作急須:茶逢(ちゃほう)
 
茶逢とは常滑の職人集団「若の会」が創りあげた新しい商品群のことで 「若の会」とは二代目,三代目の後継者集団がお茶を取り巻く新しいライフスタイルの提案を 若い感性と希望を持って積極的に仕掛けていく集団です。

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2006年07月17日

刷毛目ボトルクーラー

家庭でお酒を楽しむ方が増えているようです。
私たちの若い頃は安酒をキープして貰い 外で飲むものと相場が決まっていましたが 愛妻家が増えたのか 飲酒運転の取締りが厳しくなったのか ともあれたくさんのご自宅がバーとなっているようです。
考えられる理由の一つに 焼酎の復権があるのではないかと思っています。
安心して安くて旨い酒が飲める しかも酒器という道具に楽しめるグッズが増えてきた ということが挙げられるのではないでしょうか。
写真は何でもない大鉢のようですが 造り手はワインクーラーと名付けています。
お店のママもボトルクーラーとして買っていかれましたが 明らかにそうでない方も買われています。
家庭とお店の垣根が 道具においては次第に低くなっている様でもあります。

過ってはお客様をもてなすお店であればそれなりの装備が必要で(中には大掛かりなホームバーをつくられた方もみえたかもしれませんが) お店と家庭のギャップはかなり大きかったと思います。
だからこそお店の価値があったのですが(失礼しました ママの魅力で日参されている方も見えますね) それが小道具一つで埋まってしまうという事情もあるのかもしれません。

「へちもん」 これは信楽の丸伊製陶株式会社の登録商標です。
産地で古くから「風変わりで,個性豊かな」という意味で使われてきた方言です。
追って へちもんの道具も少しずつご紹介して参ります。
傍に剣山を置いてみました。 花器としても充分使えます。

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2006年07月16日

大四日市祭

今年も恒例の夏の大四日市祭の開催が近づいて参りました。
8月5日(土)6日(日)の2日間です。
初日は市民総踊りを始め「おどりフェスタ」の1日。
2日目には日本一のからくり山車「大入道」を始め郷土文化財と伝統芸能の1日となっています。
例年この日ばかりは一年通して最高の人出で 未だご覧になられてない方は是非一度この日に合わせて遊びに来てください。
当商店街も恒例のデモ提灯を掲示してお迎え申し上げます。

続いて8月20日(日)は昨年より復活致しました「四日市花火大会」の開催です。
会場は例年通り霞ヶ浦・富双埠頭で 開幕は19:15となっています。
今年は有料観覧席を設けて16:00より浴衣コンテストや諏訪太鼓の演奏などのイベントが併催されます。
詳しくは「四日市花火大会実行委員会事務局」(TEL)059‐359‐7301(FAX)059-359-7302までお問い合わせ下さい。
当市のHPもご参考に。

投稿者 Sugino : 06:42 | コメント (0) | トラックバック

2006年07月15日

ビアマグ

毎日酷暑が続いています。 
梅雨明けも近いと思われますが 明けたらどんな暑さになるのか心配ですね。
ギラギラ照り返すアスファルトも 人いきれのする電車や駅のホームも我慢できるのは きっと冷えたビールが我が家で待っているからでしょう。
 辿り着いた我が家での 一杯。
消耗した身体を休め 一日を締め括るに相応しい幸せな気分に浸れます。

 ビールに乾杯。

写真のビアマグは米国ホールマーク社との提携により 生産されたボーンチャイナのカップです。(400cc)

左の写真は有田焼櫛目内無釉のビアマグ。(450cc)

一杯目は洋陶器のマグで陽気に 二杯目は和陶器マグで一日を振り返りながら・・・。

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2006年07月14日

ブランデー

過っては高嶺の花でした。今でもそうですが。
帝王の美酒といわれるブランデーにずーっと憧れ続けていました。
ステイタスでもありました。
しかしここへ来てライト感覚のお酒が主流となり 私自身も若い頃とは違ってストレートで飲まなくなり ブランデーへの想いが急速に萎えてしまいました。
(ブランデーばかりは水割りには出来ないと 今でも思っています)
さてこのブランデー 実は豊作のワインと錬金術師たちによる蒸留技術によって生まれた副産物であったようです。

過剰生産の葡萄の処理に困った農民にとって 渡りに舟だったわけです。
このブランデーの中でもコニャック地方で産出されるブランデーを 特にコニャックと固有名詞化しています。(それ以外の地方でのブランデーはコニャックと呼べません)
これは日本酒の最大醸造地である神戸の灘地区で造られた日本酒を 灘の生一本と呼ぶのと同じ発想かもしれません。
日本でも良く知られているヘネシー,マーテル,クルボアジェなどのブランドは 全てこの地区に集中しています。
ブランデーばかりは 色,香り,味ともコニャックに勝るものはありません。
一時ナポレオンをブランデーのブランド名と混同されていた時代があったようですが これは各社100年を超えた貯蔵品に印す等級のようなもので これも全ての製造会社が使っています。
ブランデーを楽しむには 先ず目 次に鼻(これを効かすために手で温める) 最後に舌という順序です。
亦 ブランデーにはノルマンディー・カルバドス地区で造られるリンゴのブランデー「カルバドス」というのもあります。
何れも高価なお酒ですので グラス(スニフター)も飽くまで透明なクリスタルグラスを使ってください。

やたらお酒のことを書いていますが 実は私自身陶器屋の前にお酒を扱っていた時代があるのです。ご容赦下さい。

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2006年07月12日

レンジ椀

先般発表された 松下電工(株)等との共同開発により製品化されたPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)製の食器について 山中漆器連合協同組合の報告を書き記しておきます。

 ・ 食品衛生法に適合。
 ・ 素地,塗料,蒔絵材料に至るまで内分泌撹乱物質(環境ホルモン)を一切含まない。
 ・ リサイクルも可能であり燃やしてもダイオキシンは発生しない。
 ・ 耐熱性に優れている(-20度~+140度)
 ・ 冷凍庫から高温殺菌庫まで使用可。
 ・ 勿論電子レンジ,食器洗浄機も含まれる。

写真がご紹介いたしましたレンジ対応の汁椀です。

これまで何度も漆器につきましては 電子レンジや食洗器は使用出来ない旨 お伝えして参りましたが このマークの商品につきましては 石川県工業試験場の使用可という試験結果を得ています。
お確かめの上 ご使用下さい。

尚 食洗器に対応する木製の箸も入荷しましたので 併せてご紹介申し上げます。
左手の写真です。

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2006年07月11日

からくさ美術館:その2

ご存知中島誠之助氏の監修による「からくさ美術館」の新作です。

藍の清潔さを引き立てる透き通るような青白色。

北欧の感性を調和させた飽きない美しいシリーズの誕生です。

シリーズ名:「からくさ北欧雪月花

写真の他 組湯呑 組茶付 ピルスナーセット 小皿セット 八寸皿 がございます。

雪輪花の渕がおしゃれなシリーズ どうぞ貴方の食器棚のお仲間にお加え下さい。
時節柄 即戦力の器です。

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2006年06月23日

お手塩皿

選手の皆さんご苦労様。 手塩にかけた日本のドイツが終わりました。
高い目標が出来ました。 更なるチャレンジに期待しています。
 
さてこの「おてしょ」という言葉をご存知でしょうか。
「手塩にかけて育てた娘」などと使うこの手塩のことですが 料理屋さんの玄関先に盛塩されているのをよく見掛けます。
あの盛塩をする小さな皿のことを指しています。

盛塩の習慣は膳部の不浄を払うためですが これが転じてもてなす料理は手塩にかけなさいという心構えを表しています。
この手塩にかけてつくられたお手塩皿2点 一方は赤絵の丸小皿 他方は渋草焼の角小皿  気に入って頂けましたでしょうか。
料理に使うお手塩皿は お新香や薬味用というのが定番で脇役と捉えがちですが こうした脇役に目配りが届くと届かないでは大きく差が付きます。
ご自身の道具の価値を高めるためにもいい器を選び 手塩にかけた美味しい料理を盛り付けてください。 
本日は誠に残念でした。

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2006年06月21日

唐辛子

「からし絵・会席箱」という商品名です。
今日は「唐辛子」について 俄仕込みのウンチクを傾けてみようと思います。
香辛料の中でもこの唐辛子 比較的よく食器の絵柄に使われます。
食器の絵柄のみならず 実際に日本に伝来して(メキシコ原産と言われていますが諸説あり 唐辛子の唐も唐より伝来ではなく単に外来という意味らしくこれも諸説あり)未だ浅い(500年位か?)香辛料であるにも拘らず 辛味付けの和食にもよく使われ馴染み深いスパイスです。

その効果は交感神経を刺激して 体内の脂肪やぶどう糖を分解し 体温を上昇させエネルギー代謝を高めます。
ですから夏は多めに冬は控えめに使えばより効果的です。
亦 唐辛子を「鷹の爪」とも呼んでいますが 唐辛子の総称ではなく唐辛子の一品種だそうで ししとう ピーマン パプリカなどが同じ仲間です。
一味と七味がありますが 七味は一味をベースに他の香辛料を混ぜたもので チリパウダーも同じようにブレンドされたものです。
尚 七味を別名「薬研堀」(やげんぼり)とも呼びますが これは江戸期に両国・薬研堀で漢方をヒントに調合されたためこの名が付いています。
偉そうな書き出しでしたが 皆さんご存知の事ばかりで纏めてしまいました。
ご容赦ください。

投稿者 Sugino : 13:49 | コメント (0) | トラックバック

冷茶碗

冷えたビールは呑むけれど 冷たいおは呑まないという方がみえます。
それで 私共ではある時期まで両方を用意しておりますが ひと夏ズーットというのも難儀な事なので 最終的には基本の冷えたお茶で喉を潤して戴くということにしています。

お手軽なようですが 適度に冷えたお茶は暑い最中やって来られたお客様にとって 一番のご馳走だと思っています。
ガラスの冷茶碗と籃胎茶托の組み合わせです。
タンブラーと違って口が開いて重なりますので 重ねた際の破損のケースが最も多いガラス器です。
少し余分に買っておかれることをお勧めします。
この夏も何だか酷暑となるような予感がします。
こうした季節商品は天候にも左右され 長期欠品ということもしばしばありますので 早目のご準備をお勧めします。

投稿者 Sugino : 06:50 | コメント (0) | トラックバック

2006年06月12日

アクア・ヴィット

ウィスキー,オー・ド・ヴィー(ブランデーの仏語),ウォッカ,アクア・ヴィット等の蒸留酒の語源は 何れも"生命の水"に由来します。
日本では「酒は百薬の長」と表現していますが 同じ意味合いです。
ヨーロッパ各地に蒸留法を広めた錬金術師達は 夫々の地域で蒸留酒を造った際 ラテン語で"生命の水"を意味するAQUA-VITAE(アクア・ヴィテ)の名を使っていました。

それが夫々の現地語で訳され 英国ではウィスキー,フランスではオー・ド・ヴィー,ロシアではウォッカへと そして北欧では語尾が少し変化したスピリッツ、アクア・ヴィットとなり その名が今も残っています。
アクア・ヴィットとはジャガイモを主原料とした蒸留酒で ハーブやスパイスで香り付けされています。
写真のこのグラスが火酒アクア・ヴィット用の小さなグラスです。

今は女性も一緒にお酒を嗜む時代 コップ酒は戴けませんが一人手酌で呑んでる女性を見かけると 何だか応援したくなるような風情があっていいですね。
世相は女性進出が原因かどうか判りませんが お酒に限らず全てがライトな感覚になって来ました。
同時に強烈なスピリッツを ストレートでグイグイ呷っている男性をサッパリ見掛けなくなってしまいましたが。

投稿者 Sugino : 04:22 | コメント (0) | トラックバック

2006年06月02日

再び備前焼

これは 先日息子夫婦が友人の結婚式に招待され 岡山に出向いた際買い求めてきた備前焼宝瓶と湯冷しです。
どちらも緋色と鼠色のコントラストが良く出ていて面白く 私も気に入ってしまった桟切の作品です。

以前 備前焼は自然の偶然性に委ねた産物である というような事を書きましたが 無釉で仕上る以上土と炎には大変気を遣われているという事も聞き及んでいます。
土の良し悪しと炎の管理によって仕上がりが決まるのですから 当然のことなのかもしれません。
無釉の良さはその初心で清浄な肌合いであり 土色も飽きる事のない温かみがあり 花器であればどんな花でも引き立て 家具であればどんな道具とも調和する魅力を持っています。
土作り ロクロ成形 窯詰め 窯焚き 窯出し とどの工程も息が抜けず 最後の窯出しの瞬間は期待と不安が交錯し お酒でも呷ってないと恐ろしくて見てられない事でしょう。(確率は余り良くないそうですから)

投稿者 Sugino : 16:28 | コメント (0) | トラックバック

2006年06月01日

冷酒グラス

冷酒のグラスも 段々お値打ちで楽しいものが出て参りました。
形も色使いも涼やかで ツイツイ更にもう一杯となってしまいそうです。
羽反型の浅い酒盃などは おつまみや珍味入れ,薬味皿にも使えます。
これも使い方次第で 夏の貴重な小道具の一つです。
食卓の演出は あり合せの器を如何にアレンジするか 奥様の腕と感性にかかっていますので 先ずはどんな食器を持っているのかキチンと把握しておきましょう。

殆ど忘れられた記念日ではありますが
父の日のプレゼントは 地酒にこの酒盃を添えて 「ありがとう おとうさん」

1.500度の灼熱のルツボの中で 真っ赤に溶けたガラス球を操り吹き上げられた酒盃です。

投稿者 Sugino : 10:41 | コメント (0) | トラックバック

W杯ドイツ大会

いよいよ W杯ドイツ大会までカウントダウンの段階に入ってきました。
ドイツは 前回のオリンピック開催都市トリノとほぼ同経度ですから また明け方の応援観戦ということになります。
この際我が家にはビデオがありませんので 完全に早寝早起きの習慣に切り替えてはと思っています。
先日のドイツとの交流試合は惜しくも引き分けてしまいましたが 本番前には丁度良い薬なのかも知れません。(必死で戦われた選手の皆さんには失礼なのを承知の上で)

先日 ドイツのスタジアムの紹介映像を見ましたが 想像通りどのスタジアムでも現地のサポーターはソーセージにビールでの応援となっていました。            確かに南のフランスやイタリアに比べれば地味なお国柄で 料理も両国に比して世界的にも人気があるわけではありません。
否 ドイツのソーセージはもっと現実的で 収穫のない厳しい冬場に備えた保存食品だったのかもしれません。
ビールは ドイツがラガービール原産国であり大量消費国です。 そういえば皆おいしそうに飲んでました。

さて 旨いビールか 苦いビールか。

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2006年05月29日

和の設え

ひと頃迄は 愛飲家といえば日本酒党か洋酒党の二つの範疇で括られていましたが そこに焼酎が加わった事により 私共の業界でも微妙な変化が現れて参りました。
焼酎カップや焼酎サーバーが生まれ グラスに和陶器がとって替わろうとしています。
尤も焼酎カップとなると 今でも従来の寿司湯呑を使われている方もいらっしゃるでしょうし 酎ハイタンブラーを使われている方もみえるでしょう。
数年前まで遡りますと フリーカップというネーミングの湯呑(?)がございました。
非常に曖昧な表現のネーミングだったのですが 如何にも何でも使えそうだというイメージを出した事で 結構長期に亘り各社挙ってこの名称を使い続けて参りました。
これをリードしてきたのが和陶器業界です。

今回のこの焼酎カップを仕掛けたのもこの和陶器業界です。
それではこの業界はパイオニア的精神が旺盛なのかというと そうでもありません。
ただ洋陶器や硝子器のような装置産業と違って小回りが利くといいますか 応用力があるといいますか そんなところだろうと思っています。
日本人は外国から物が入ってきますと それを単純な模倣ではなく日本流に咀嚼して日本の文化にしてしまう そんな特技を持っていますが この業界の人達もそんなところじゃないかと思っています。
よく日本固有のものだと思われていたものが 完全に変質して実は元々は外国から来たものだったという話はよく聞かれるところです。
亦 ただ単に呼称だけの問題のようにも思えます。
売り場では大き目の長湯呑を焼酎カップと名付けるとか 或いはそのグループに取り込むことによって売れ行きが違ってきているのも事実です。 
話を軌道修正します。
焼酎の隆盛により 写真の和陶による氷入や水差が生まれたのです。
勿論それ以前からもつくっていましたが 微々たる出荷量でした。(圧倒的にガラスか金属製)
それともう一つ 落ち着いた和の設えへの潜在的願望もあると思います。
不思議に若い方たちのほうが この潜在意識が強いように思われますが如何でしょうか。 

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2006年05月28日

五 辛

古来 日本人は臭みと辛味の効いたニンニク,ショウガ,ネギ,ニラ,ラッキョウの五種野菜を五辛といって その薬効をキチンと認識していました。
禅宗ではその薬効が強すぎるとして 酒や肉と同様食する事を禁じていましたが 私達一般人はこの夏を乗り切るために 匂いなど気にせず戴くことにしましょう。
ナマは強烈過ぎるという方 ソースやドレッシングにさり気なく混ぜては如何でしょうか。
ナマで肴とされる方には 写真の杉板に青葉を敷きニンニクやラッキョウを盛り付けてみてください。

五 辛
<ニンニク>
大腸菌,赤痢菌,コレラ菌,ピロリ菌などに対する抗菌作用
血小板の凝固を防ぎ 血中コレステロールを低下させる
<ショウガ>
抗菌,殺菌,発汗,保温作用あり
ニンニク同様 血液サラサラ効果も
<ネギ>
疲労回復,血液サラサラ効果あり
<ニラ>
ネギに同じ
<ラッキョウ>
食欲増進,発汗,消炎,抗菌作用あり

* 写真は アルミダイキャスト製 ニンニク絞り

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2006年05月25日

白山窯


白山陶器の器づくりの原点は 何より使い易く生活の中に馴染むということです。
デザインや品質は 器の持つ機能をどう高めてゆくか 使う方の愛着にどう応えてゆくかという視点を大切に 器を使った生活シーンをイメージすることから器作りが始められます。
華美でなく かといって平凡でもなく 新しさはあるが時代に左右されること無く 使っていて飽きることの無いデザインこそ美しい器だと考えています。(用と美の両立)
ですから 1年や2年で廃盤とする製品はひとつもありません。 
この変化の時代にあって 何れも長寿商品ばかりです。
数々の「グッドデザイン賞」や「ロングライフデザイン賞」を受賞した 白山陶器の製品を末永くご愛用下さい。

* 青白釉ともえ浅鉢  (大25cm,1客)    
* 白磁ともえ浅鉢セット(中17cm,5客)                                     

一見 何の変哲も無い陶器と硝子器のショウユ差しですが 何れも当店扱いの超ロングセラー商品です。
何れも注ぎ口にご注目下さい。
一般的に 注ぎ口から出たショウユは最後の数滴が外壁を伝ってしまい やがてはテーブルに辿り着き テーブルを汚してしまいます。
しかしこのデザインは注ぎ口の構造が最後のショウユを内側に戻すよう工夫されていて 所謂「しり漏れ」現象は起きません。 ですから受け皿は必要ありません。
チョット,オーバーですが ここにも良い商品は時代を超えるという真実が見えます。

* 陶器ショウユ差は「白山窯」

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2006年05月21日

再び焼酎サーバー

全国で発掘されたを調べますと 小判が入っていたり 亦お骨であったりということがあります。
時には金庫であったり棺(甕棺)であったりしたわけですが 勿論穀物や食料,水や味噌,しょう油といった調味料に至るまで あらゆる物が保存された形跡があり 古くから甕は万能の収納庫であって またそれが出来るということを人は知恵として知っていました。
そういうことから何を入れても良いのですが 焼酎,泡盛,ウイスキー,ブランデーといった蒸留酒の場合は 陶器の壷のもつ対流効果で確実にまろやかになります。
元々スコッチやカルバドスの中に 瀬戸瓶入りで販売されているお酒があるのは この理由によります。
最低3日ねかせて下さい(写真は2.5L入)。お好みの量の水とブレンドされたものでも結構です。

私事で恐縮ですが 30年来休肝日無しの毎日です。
アルコールはウイスキー中心でした(あれば何でも戴いていました)が 当時焼酎がこれほど普及するとは思い至りませんでした。
特に乙類の芋焼酎は 最初口にした時二度と飲まないだろうと思っていましたが 癖のあるお酒は飲む人に飲み癖をつけるようです。
ここ数年は 仕事から解放された後一人で飲む事が多いのですが 焼酎パーティーは出来るだけ大勢で賑やかに開くのが似合っています。
焼酎サーバーを使われれば カップは写真の陶器製の陽気なカップをお勧めします。
どうぞ楽しいパーティーを開いてください。

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2006年05月13日

傘 立

連休はまずまずでしたが その後は梅雨のはしりでしょうか ぐずついたお天気が続いています。
今年はどの様な梅雨模様か 農家の方でなくとも気になるところです。
男性タイプや女性タイプに空梅雨といろいろ経験してきましたが 降れば降ったで心配し 降らなければ雨乞いをする人の身勝手さを 自然が苦笑しているのではないでしょうか。
さてこの時期は傘が必需品 普段は傘立に納まっていますが 玄関先に置かれた傘立は来訪者にとって最初に目に飛び込んでくる家具です。
住む人の人柄やこだわりが計られます。
無造作に入れられた傘を包み込み 玄関に豊かな表情を作り出すのは陶器の傘立です。
住む人にとっても 「我が家」ならではの安らぎ,懐かしい匂い,穏やかな空気を感じさせる そんな傘立をお選び下さい。 常時2~30本程度展示しています。

予めインナーボールのついた傘立は 大型の花器としてもご利用いただけます。

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2006年05月12日

蓋付灰皿

大酒呑みでヘビースモーカーのハンフリー・ボガート。
スクリーンでも しきりにバーボンをあおり紫煙をくゆらせる姿を何度か見ました。
二枚目には見えなかったのですが コートの襟を立ててタバコをくわえるハードボイルドの格好良さに憧れ 真似をする人が絶えなかったようですが 大抵失敗していました。
彼は亡くなりましたが 死因は喫煙による肺癌ということになっています。
ところで最近は映画も殆ど見た事がないので 過っての映画と比較するのは適切ではありませんが 名画(洋画)といわれる映画ではよく喫煙シーンが出てきて 灰皿のない所でも平気で吸い しかも余り行儀の良くない捨て方をしていた事を記憶しています。

私も喫煙,禁煙を何度か繰り返してきましたが 禁煙の理由の一つに 禁煙者と喫煙者は文化人であるか否かということの目安として見られるという不純な動機があります。
7月よりタバコ税が引き上げられるそうですが 今度こそこれが禁煙の動機となる方がみえるかも。

* 紙風船蓋付灰皿(有田焼 1人用)    ¥5,250‐

    ボガートなら1時間もたない大きさです。
    蓋がしてあればキャンデーボックスのような感じです。

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2006年05月08日

結納の器

現代では 婚約のしるしとしての結納という儀式自体 形骸化しつつあるように思われますが ご自宅で行うとなるとどうしても必要な道具があります。
(儀式は省略されても ご両家の顔合わせは必要でしょう)
儀式の済んだ後には 桜湯か昆布茶に干菓子を供します。
この際に必要なのが写真の三点 蓋付汲出に茶托と銘々皿です。
普段余り使わない蓋付汲出ですが 結納などの特別な儀式の席ではこれが正式です。
他に特別なご来客(会社の上司ですとか学校の先生方の来訪など)の場合にも この器をお使い下さい。
何れにしましても 1組はご用意して下さい。

その後は祝い膳となり ホテルや料亭を利用される方が多いようですが ご自宅でも延長して挙式の日取りなど打ち合わせされる場合は 日本酒での接待が正式です。
親しい間柄の献酬なら兎も角 酒盃は浜の無いグイ呑では失礼です。
写真のような高浜の盃をご用意下さい。

<乃りたけ製>

* 錦繍 汲出揃(5客)   ¥13,750‐
*  〃  酒器揃(5客)   ¥15,750‐

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2006年05月07日

中国料理

世界中で愛され 食されている中国料理。
中華鍋のことは以前書き記しましたが 今回はそれを盛り付ける食器を採りあげる事にしました。
毎年新商品が発売されますと 取引先のカタログを何冊か下調べをして 展示会などで確認の上 中華はこれが良いのではないかなどと検討し合ってます。          漠然と気付いていた事なんですが 何と半数の図柄は竜と鳳凰なのです。
何れも中国の伝説上の神獣(西洋のドラゴン,フェニックスとは生まれも育ちも異種のもの)なんですね。

経験上 中華食器を求めに来られるお客様は 大別して2通りあります。
一つは図柄が象徴するように如何にも中華食器で中国料理を食べたいとされる方(それも出来るだけ原色の派手なのが良い) 亦一方では中国料理そのものが多彩な食材をふんだんに使うのだから 食器はシンプルなほうがいいとされる方の二極です。
写真は代表的な図柄の鳳凰でありながら 控えめな色使いの中華食器 「翔鳳」。
どっち付かずで中途半端と言われるか どちらにも60%満足してもらえるか ご意見お聞かせ下さい。

<景徳鎮>

江西省にある中国最大の窯場であり 磁器発祥の地といわれる
青白磁・青花・五彩など多彩な技法の磁器を産出
宋代以降現在に至るまで中国陶磁の主流となっているが
現在では需要との関係から美術品は殆どつくられていない

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2006年04月09日

一寸一服

そろそろ新茶の出回る季節がやってまいりました。
「スギノトーキのお茶が美味しい」と言って お茶だけ呑みにやって来るお客さん(?)がいます。
スギノトーキのお茶は地元水沢のカネキ製茶さん 毎年スギノトーキ用の限定品として確保して頂いてます。
淹れ方は兎も角 素材次第と言う見本です。

写真の敷物は 「竹網6寸長角皿」 1枚 ¥420-(特別価格)

これ一枚で茶托,銘々皿の兼用です。
どうぞ スギノトーキへお茶呑みにいらっしゃい。

番茶やほうじ茶は煮立ったお湯で入れるのがポイントですが 煎茶は80度程のお湯を4~5人分400㏄位入れると美味しく出ます。
二煎目は一煎目より少し熱めで結構です。

また 茶渋の汚れは「歯磨き」をすり込みナイロンタワシで擦ってみてください。
漂白剤以上にきれいになります。

お茶については これまでにも幾つか記事にしましたが お茶にも煎茶や番茶,ほうじ茶に玉露それに抹茶と色々種類があるように 出来れば召し上がるお茶によって湯呑も替えたいものです。
来客用には写真のような揃いの茶器が礼にも適っていますが 家族使いには夫々の好みで選べば良いでしょう。
唯 煎茶用と番茶,ほうじ茶用の湯呑は 例えば煎茶用には小振りの磁器 番茶用にはタップリとした温か味のある陶器 といったように2種類は欲しいところです。
写真は清水焼の「南蛮三器玉露茶器」 玉露用ですので湯呑は普通の煎茶碗の半分程度の大きさです。
ですから普通の茶托(4寸)ですと 湯呑が茶托の中で泳いでしまいます。
おもてなし用の道具ですので どうしても茶托抜きという訳には参りません。
2~3.5寸の茶托もご用意しております。 どうぞお尋ね下さい。

* 湯冷し 有り
* (写真) 清水焼 南蛮三器茶器揃 ¥15.750-

<三器>

茶道での三器とは「茶入(壷)」「茶杓」「茶入袋」を指しますが この場合は湯呑,宝瓶,湯冷しの3点をいいます。

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2006年04月07日

灯りの効用

部屋の雰囲気を一新しようと 大掛かりな改造を計画されている方に一言。
やわらかくて 優しくて 温かで 仄かな灯りは如何でしょうか。
この部分照明が 部屋全体の雰囲気をすっかり変えてくれます。
また 灯りの効用は「癒し」でもあり この部屋に戻れば疲れた心や体をリラックスさせてくれます。
至福のひと時を アルコールと音楽と灯りの部屋でお過ごし下さい。

* 陶器,ガラスいずれも  ¥5,250‐

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2006年04月05日

母の日

5月の第二日曜日(今年は14日)は ご存知「母の日」です。
日頃の母の労苦に感謝し母の愛を称える日ですが この日に限らず普段からそうありたいと思うばかりでなかなか上手くいきません。 
この日の起源は アメリカの一女性が 牧師から「母のありがたさを感謝する方法を考えなさい」と言われた事を 母の死後思い出し命日にカーネーションを教会の信者の方々に配ったのが始まりだそうで その後はその日を記念して毎年行われる事になったということです。
そして6月の第三日曜日(今年は18日)は「父の日」と続きますが 父権の失墜と伴に余り普及していないのは残念です。
父の日のシンボルフラワーはバラですが 今年少ない予算なら夫婦茶碗か夫婦湯呑をプレゼントされてはいかがでしょうか。
毎日使う物ですから きっと喜ばれること請合います。

 母の日に お茶碗添えて 「ありがとう」

生地にきれいに絵がのるように白化粧を施した尾形乾山。
何事も最初にあみ出すということは大変力の要ることです。
その乾山調の器を 種々の土をブレンドした独特の味わい深い生地に 四季折々の草花をあしらった雅やかな現代京焼の世界にアレンジしています。

写真は彫を施した重厚感のある生地に 四季に咲く五草花(桜、紫陽花、撫子、葡萄、梅)の絵付けです。四季を問わずお使いいただけます。

* 四季草花 組茶碗 (京焼・俊山 作)   ¥7,000-
*   〃    組湯呑 (     〃   )   ¥6,500-

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2006年04月04日

泡立ちグラス

次第にビールが美味しく飲める季節となって参りました。
また ビールは地球上で一番消費されているお酒です。
アルコール度数が低く 清涼飲料に近い感覚で飲めるからでしょう。
最近はメーカーの開発努力により 沢山の種類の安くて美味しいビールモドキが発売されています。(政府は酒税見直しに躍起となっているようですが)
どれも美味しくいただくには日を置かないで適温(冷蔵庫に2時間で7~8度)に冷やして飲む これがポイントですが 見た目の泡立ちも大切な要素です。
ここでは ガラスと陶器の泡立ちを工夫したグラスをご紹介します

<泡立ちグラス 佐々木硝子>

  グラスの内面に施したスリガラス状の細かな凸凹がクリーミーな泡を長持ちさせ 風味を逃がさず 視覚的にも美味しさを演出します

* 大(340㏄)  ¥1.890-
* 小(250㏄)  ¥1.575-

こちらは陶器の泡立ちカップ
陶器(土物)の場合は内面を無釉で焼成します。スリガラスと同じ効果があり まろやかな泡立ちのビールが召し上がれます。
但し 口当たりを考慮し外面から口元にかけて釉掛けします。

* 白釉,黒釉 いずれも(260㏄)  ¥735-

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2006年04月02日

すわしんどうの花壇

ゴールデンウィーク真っ最中 世間では9連休の方もいらっしゃるとか。
私共の商店街では25年ほど前 市の緑化事業に伴い高木の欅やハナミズキと低木のつつじが植えられました。
つつじはただ今満開で 余りに見事なので写真に収めました。
欅は芽吹き始め ハナミズキは色付き ヒヨドリのような野鳥もこの街中へやってきます。(カラスやスズメ以外の野鳥を見る事ができる商店街は 珍しいのではないでしょうか)
植えられた当初 欅は直径20cm程だった根元が 今では倍以上の太さに成長しています。
つつじは九州原産の平戸つつじという品種で 丁度4月の末から5月にかけて開花する正にゴールデンウイークの花です。
仲間の中でも比較的花が大きい部類だそうで 色は写真のようにピンクと白です。
花後に摘み取らないと 実が出来 翌年花付きが悪くなるそうで 毎年女房がこの後せっせと花摘みを致しております。

その後 当商店街(すわしんどう)も テーマモールとしようという動きがあり 勉強会を始めた結果 写真のような花壇を3ヶ所整備しフラワーモールとなりました。
お蔭様で 買い物客よりも散歩の通行人の方が多い商店街となってしまいました。

今日は4月30日で最後の日曜日です。
毎月最終日曜日には 「なんでも四日の市」という四日市の地名を象徴する市が開かれ 20年経ちました。
どうぞ皆さん 遊びにいらっしゃい。

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2006年03月11日

竹細工


食卓や客間を和風でしつらえようとしますと 竹細工は欠かせません。
古くから日本人は竹に親しみ 竹を細工することにより様々な道具を作って参りました。
 (室町時代の行商用の竹籠が始まりといわれています その後は別府温泉の湯治客の土産物として様々な台所用品が作られ 今日大分の地場産業となり伝統工芸品の指定を受けています)
昨年行われました愛知万博の日本館然り また竹を割ったよう,竹に油を塗るとか松竹梅の言葉に代表されるように すっかり日本人の生活に溶け込んでいます。
透かした網目の竹細工は 見た目の印象から夏の道具と捉えがちですが 漆を塗って(籃胎漆器)仕上げたり 朱塗の板を敷いたりすれば四季を問わずご利用いただけます。

当店の竹製品は全て大分の別府からやって参りました。
水気や塩,酸にも強い竹ですが 白木同様 汚れと水でかびる事があります。
どうぞご注意下さい(カビについては白木のページをご参照下さい)

<商品のご紹介>

* こもれ花篭     ¥3.675-
* 茶托         ¥262-
* 楊枝入        ¥273-

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2006年02月12日

カタログ・ギフト

10年程前でしょうか。カタログが贈答品として使われ始めました。
私達は当初足踏みして2~3年経た後扱い始めたのですが 最大の理由は贈り物という物を介して送り手の気持ちを先様に伝える これが根底から崩れる商品だったためです。
皆様ご存知だと思いますが システムとしてはご予算に応じて送り手がお相手にその金額の商品カタログを送ります。
カタログを戴いたお相手は その中から気に入った商品を選び同封の注文葉書で注文します。
私達は選ばれた商品をお相手先まで発送し お受け取りを確認した後業務が完了したことをご依頼主様にお伝えする。
このような手順で完結するのですが このシステムは物の溢れた時代背景もあって みるみるうちに時代の寵児となって参りました。

しかし背景をもう少し掘り下げてみますと 其処には作り手や私達のような仲立ちとして介在する者たちが 贈り物に対して今一つ安易に取り組んで来なかったかという反省がなければなりません。 
急成長して参りました「カタログ・ギフト」ですが 今チョット足踏み状態といったところで それは私達の努力の結果ではなく カタログ・ギフトそのものが自滅状態にあるという結果なのです。
 ご利用された方のお話を伺えば瞭然としています。
年々品数を増やしカタログを厚くしてきたにもかかわらず 何も欲しいものがないとのご返事が返ってきます。(あるいは選び難くなったのかも知れません)
掲載された一つ一つの商品は 何故掲載されたのかの意味を持つものでなければ 幾ら沢山載せたからといって魅力を感じていただけるはずがないのです。
よく夫婦の間柄であっても言葉に出さねば相手に通じないということが言われますが 贈り物を戴く,それに対して返礼をする やはり気持ちの通じる言葉が無ければ (無くても送り主のエスプリを感じ取ってもらえる品であれば良いのですが) 物が行ったり来たりしただけの事で終わってしまうのでしょう。
カタログ・ギフトにも挨拶状は入りますが それが通り一遍のものであっては先様の心には残りません。 多ければ多いほど個別の対応が必要となってきます。
以前ノリタケが「私に贈ってもギフト」というキャッチコピーを使っていました。
先ずは自分に妥協し自分を裏切っていないか もう一度贈り主様も私達も贈り物とは何かと問い直す必要があります。

投稿者 Sugino : 18:49 | コメント (0) | トラックバック

2006年01月21日

記念品(引出物)

おめでとうございます。 今年もまた春のブライダルシーズンの到来です。
私達はこの業界の仕事に携わって以来 40年を数えます。
幸せなカップルを目の当たりにするに付け 一方でどんな記念品(お手土産という意味があります)にしようかと悩まれるのは あなた方ばかりではありません。
写真とともに記念品は形として残るものです。 お二人の人柄も問われます。
ですから気合を入れて選ばなければなりません。
私達にはそのお手伝いが出来ます。 どうぞお気軽にご相談下さい。

<スタイル・蓋付カップセット>

写真は この春おすすめの一品です。
以前「食器選び」のページにも書かせて頂きましたが これこそ使い手によって如何様にも変身する多目的カップです。
素材は陶器、色彩は心和むナチュラルカラー、カップはやや大振りで今なら茶碗蒸し 夏ならソバ猪口と四季問わず また蓋は小皿(薬味皿)にコースターにと大活躍。
本当はこのようにマニュアル通り使うのではなく あなた流に使ってこそ器が生かされるのです。
いやいや 器を使いこなすと言うよりも 「器と暮らす」と言った方が良いのかもしれません。

* 竹スプーン付で(5客セット)   ¥3.150-

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古田織部

美濃の陶郷に生をうけた古田織部は 安土桃山時代の武人であり 茶匠。
利休七哲の一人で茶の奥義を究め 利休亡き後は諸大名の茶の湯の指南役を務めた後 織部流茶道を開く。
同時に茶器の色や形にも意匠を凝らし ひょうげた沓型茶碗やいわゆる織部焼の緑青を用いた懐石道具を創作する。
これが現代にも受け継がれている織部焼の原点。
古田織部の最期は 大阪夏の陣の際 豊臣方に内通したという罪を問われ 自害という非業の死でありました。

陶器のことを別名「せともの」とも言います。
これは 瀬戸も千年を超える長きに亘り「せともの」で日本の台所を席捲して来たからでしょう。
この織部焼は 市内より東へ少し上り詰めた赤津地区にて焼き続けられています。
亦 この地区には沢山の著名な陶芸作家もみえます。
近くでありながら瀬戸を最期に訪れたのは30年も前のことで その時は気付かなかったのですが 街角が陶芸と文化で響きあっているような雰囲気をもっているようです。
織部や志野を欄干に使った橋があったり 窯垣の小径といって不要になった窯道具で作られた塀や壁が 散策する人の目を楽しませてくれます。
今年3月には「せと・まるっとミュージアム」の拠点となる「瀬戸蔵」がオープンするそうです。
4月の「陶祖祭」に合わせて行かれてみてはいかがですか。(第3土,日)

<赤津・六兵衛窯>

* 織部 湯呑揃(5客)    ¥5.250-
* 織部 小鉢揃(5客)    ¥8.400-

* 志野織部一珍焼物皿(5客) ¥8.925-

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2006年01月09日

酒井田柿右衛門

磁器のふる里 有田を30年ほど前に訪ねました。
写真はその折買ってきました初代柿右衛門の像と 当時つくられていました赤絵紋様の湯呑です。
夕日に映える柿を見ながら あの柿の色が焼き物の上に出せないか と苦心の末遂に成功したという逸話は有名です。
確か小学校の教科書に載っていましたよね。
赤絵の創始であると同時に 欧米人の言う「ミルクホワイト」の地に細線で絵付けされた瀟洒な絵画世界は 日本的情趣に満ちていて 今尚元禄期の柿右衛門様式が継承されているのです。

<陶磁器の生産工程>

成土→成形→仕上・乾燥→素焼→下絵付→施釉→本焼成→上絵付→上絵焼成→完成

という工程を経ますが 夫々の工程は殆どの産地で分業化されています。
有田の場合も夫々の熟達した職人さん達によるチームワークで成り立っているのです。

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バレンタインデー

バレンタインは3世紀頃のイタリア人司祭ヴァレンチノのことです。
欧米では 彼が殉教された日(2月14日)に女性,男性双方より バレンタインカードを交換しますが チョコレートを女性から男性へ送る習慣は日本だけのようです。

今年は写真のハートキャニスターに詰めてみては如何でしょうか。

投稿者 Sugino : 10:17 | コメント (0) | トラックバック

やっぱり急須で

「何か 変だな」 この写真を見て何か違和感を感じた方いませんか?
では お茶を注いでみてください。

そうなんです。 この急須は左利き用につくられた物です。(手と口がひっくり返っています)
当地四日市でつくられた万古焼で 伝統工芸品の指定を受けています。
創始・沼波弄山以来二百年を越える茶陶の一つとして 鉄分を多く含んだ土により美味しいお茶が飲めるという 実利を備えた逸品です。(といっても高価なものではありません)

地元四日市では陶器全般を「万古」と呼ぶ方が結構居ます。
しかしその言葉には愛着ではなく 何故か地元蔑視の響きが感じられます。
(「何だ 万古か」という感じで使われる方が多い)
水沢地区のお茶といい この万古の急須といい全国に誇れるものであって お茶に関しては当地は恵まれすぎていると言っても過言ではありません。
 当店もご来客用接待品としてこの両方を使用しています。
 
因みに「万古焼」の名前の由来は 弄山が永遠不滅の願いを込めて 「万古不易」の落款を印したことに因るとされています。

<お茶はやっぱり急須で>

(静岡県環境生化学研究所の調査報告)

最近気になっていることがあります。
TVを見ますと 政府の会議ですらテーブルにはペットボトルが並んでいるではありませんか。(湯呑すら置いてない事も多々あります)
別にコンビニが嫌いだから言っているのではありません。急須を売りたいから言っているのでもありません(?)みっともないから言っているのです。
と思っていたら 最大のお茶の産地静岡県から興味深い調査結果が報告されました。
 以下書き記しておきます。

(急須で淹れた緑茶とペットボトルの緑茶の比較)

 テアニン(緑茶だけに含まれる美味しさの素)の量
   2.0~6.1倍
 カテキン(過酸化脂質が出来るのを抑え 血管の老化を防ぐ)の量
   4.4~7.4倍
 カフェイン(苦味成分で体脂肪の分解を促進します)の量
   1.9~3.2倍
 ビタミンC(意外に知られていない事実ですが レモンより緑茶のほうが多い)の量
   0.2~0.8倍  この結果は食品添加物(酸化防止剤)が加えられていたため
 100cc当たりの価格(100g1.000円のものを使用)
   急須:11.1円、   ペットボトル:28.3円
   100g2.000円の高級茶を使用してもまだお釣りがきます。
   二煎目,三煎目をキチンと利用すれば もっとお釣りがくる筈です。
 
 以上の結果報告をご覧になられて さて貴方ならどちらにします?

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2006年01月05日

味噌汁

南こうせつさんの歌に嫁ぐ妹へのメッセージとして 「あの味噌汁のつくり方を書いてゆけ」 という件がありました。
この様に毎日飲み慣れた味がその人にとって最高の味であって 人の嗜好はそう簡単には変わらないようです。
味噌自体沢山の種類がありますが(最近は自家製味噌を楽しんでらっしゃる方が結構増えているようです) 代表的なものとしてコクのある八丁味噌や越後味噌 甘みの西京味噌 その中間の信州味噌などがあり 概して寒い地方のものは塩分が多く 暖かい地方のものは控え目のようです。
二種類の味噌を合わせた合わせ味噌は 更に風味や旨味が増すと言われていますが その場合は性質の異なる組み合わせ(赤と白)にするのが基本です。
亦 味噌汁は煮えばなが最も美味しいとされ 味噌は召し上がる直前に溶き入れます。
それも半量溶かし 具が浮いたら残り半量を溶かすよう手間をかけてください。
そして煮立てないことです。 温め直しも風味を損ないます。

<商品のご紹介>

* 欅千筋夫婦椀揃(国産 山中塗)   ¥18.900-
 
<味噌漉し> 有り
  味噌漉しは裏漉し,粉ふるい,水切りザルの代用にもなり 重宝です。

投稿者 Sugino : 14:33 | コメント (0) | トラックバック

節 分

冬から春の節に変わるこの日
夕暮に 柊の枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立て 鬼打ち豆と称して 炒った大豆を撒く習慣。(広辞苑より)

スギノトーキの鬼はユーモラスな魔除け,厄除けの縁起のよい置物であり 食器です。

 また 厄内祝も承っております。

<商品のご紹介>

* のん鬼(高10㎝) 喜,怒どちらも  ¥3.150-

 

* 一輪生(どちらも1個)  ¥6.825-
* 湯 呑(どとらも1個)   ¥5.250-

恵比寿鬼と大黒鬼です ペアーで如何ですか。

投稿者 Sugino : 10:23 | コメント (0) | トラックバック

2006年01月04日

卓上の小物

お馴染みのものから 「これ ナニ?」と首を傾げるものまで 専門の食器屋さんや雑貨屋さんには沢山の卓上小物が並んでいます。
 乱暴を承知の上で書きますが
おおよそ日常の買い物というのは しなくてはならないという義務感からなされるものが殆どではないでしょうか。
これは 言い換えれば「シブシブショッピング」です。
でも毎日がこれでは 人の一生(25,000日余り)つまらないでしょう。
これを何とかワクワクするようなものにするにはどうすればいいでしょうか。
一つの提案ですが 普段買い物をされているスーパーとかSC(ショッピングセンター)から 買い物先を変えてみては如何ですか。
これは一種の冒険であり リスクを伴います。(この確率は高いかも)
しかし 普段と違う貴方の行動から新しい発見が生まれるかも知れません。(この確率は低いかも)
ひょっとして この低い確率のプラスの期待が「ワクワクショッピング」になるかも知れません。
そして「これ ナニ?」と思われたものを一つ買ってみることにしましょう。
で、「これ ナニ?」が貴方のクリエイティブな発想によって 別の生き物として生かされた時 再び貴方はワクワク気分を味わうことが出来るのです。
 (殆どの商品名は商取引の便宜上付けられたものであり その通り使わなければならないというものではありません)
 写真は注器2点 さて貴方ならどう使いますか

 四日市のおすすめ商店街 : 諏訪新道

投稿者 Sugino : 21:54 | コメント (0) | トラックバック

日本酒二景

<冷 酒>

近頃 焼酎に押されがちな日本酒
それでも酒といえば日本酒 しかも冷でという方いらっしゃいますよね。
特に生酒や吟醸酒は冷やして召し上がって下さい。 本来の芳香が楽しめます。

 * フロスト徳利(175㏄)         ¥892-
 * フロスト 盃(35㏄)           ¥525-
 * 葉型オードブル皿(長径30㎝)   ¥1.575-
 * 木製尺2半月両面盆(根来,曙)  ¥1.344-
 * クリスタル縄文箸置           ¥630-

<燗 酒>

若い頃から自分のライフスタイルを崩さない方
日本酒は人肌燗でとおっしゃる方もいらっしゃいます。
(45度が目安でそれ以上は熱燗、それ以下はヌル燗です)
日本酒のような醸造酒は開栓しますと変質してしまいます。出来るだけ早目に飲み切って下さい。

食器の中で 最も趣味性の強い酒器
 ほのぼのと温かみを感じる土物, 華奢で清楚な磁器, 見るからに涼やかなガラス器と気に入ったものを少しずつ増やしていかれては如何でしょうか。
 

投稿者 Sugino : 15:22 | コメント (0) | トラックバック

2005年12月09日

新成人の皆様へ

おめでとうございます。
同時に義務や責任を背負うことにもなり 身の引き締まる思いでしょう。
一方アルコールが公認され 待ち遠しかった方もおられるかも知れません。
20才(はたち)の特権 こんな小道具で仲間と楽しくお酒を酌み交わしては如何でしょうか。

<越前塗・宴遊盃>

丸い香合のような蓋物に 5個の盃が入れ子になって入っています。
サイコロ付きで 出た目の盃でお酒を呑むというお遊びです。
6の目は蓋物の蓋が6番目の盃となっています。

* 桜散し宴遊盃 (木質 最大径8.5cm)  ¥10.500-

投稿者 Sugino : 21:47 | コメント (0) | トラックバック

もっちりふくよか 鏡餅

邪道ではありますが 実はこれお米でできたお餅ではありません。
食べられないお餅です。
1月11日の鏡開きの際 処理にお困りの方に向けてつくられた 陶製素焼きの鏡餅です。
中は空洞になっていますので そこへ瓦ヶ皿に洗い米を入れて供えます。
(撮影の時節柄 餅飾りは手に入りませんので省略させて頂きました)
是非このリユースお餅も お正月の準備に加えてください。

台座の三宝の常備在庫はありませんが お取り寄せは可能です。
但しメーカーや運送便の年末休業に合わせて 12月20日までのご予約受注とさせて
頂きます。

<鏡餅 特別価格>

 大(大径 22cm)  ¥2625-
 中(大径 16cm)  ¥2100-
 小(大径  9cm)  ¥ 840-

投稿者 Sugino : 17:58 | コメント (0) | トラックバック

2005年11月18日

カクテルをつくろう

最近は 缶入りで出来あがったカクテルが販売されています。
冬の夜は長く またカクテルは星の数ほどあるといわれているのですから たまには出来合いのものより ご自分で作られるのも一興ではないでしょうか。
テマヒマかければ それだけ美味しく召し上がれます。
当店では カクテルグラス、カクテルシェーカー、ミキシンググラス、ストレーナー、カクテルピン、バースプーン、マドラー、ジガ-カップ、コースターなど色々扱っています。

<一番長~い名前のカクテルは ?>
ニューヨークはタイムズスクエア近くのバーで バーテンダーに尋ねました。
バーテンダーはすかさず「ミシシッピカクテル」と答えました。
 全長4.000マイルのカクテル
本当は 「ロイヤル・バミューダ・ヨットクラブカクテル」というのだそうです

投稿者 sugino : 15:02 | コメント (0) | トラックバック

2005年11月12日

干支置物が入荷致しました

来る平成18年は丙戌の年です。開運招福を願い、今年も瀬戸焼玉善の干支置物が10点ほど入荷致しました。
¥105-の根付から¥1,890-の青磁の置物までいろいろな種類があります。
写真は¥1,050-の紅白置物

投稿者 Sugino : 16:54 | コメント (0) | トラックバック

金継ぎ ご存知ですか?

大切にしていた器が欠けたり割れたりしたらどうしますか?
当店では、日本独自の器の伝統的な修理技法「金継ぎ」承ります。
ぜひ、一度ご相談ください。

《修復例》

投稿者 Sugino : 16:53 | コメント (0) | トラックバック

NIKKOより新企画のご案内

このたび、当店の取引先のNIKKOより、お子様向けの食器の新しいシリーズが発表されました。
お子様のお誕生日やご入学など、お子様の特別な記念日に「オリジナル・ネームサービス」の食器セットはいかがですか?


毎日使う器だからこその特別な贈り物。 きっと大切な思い出の一品となるでしょう。
ご注文は1個から承ります。
お名前をひらがなでお入れします。

投稿者 Sugino : 16:36 | コメント (0) | トラックバック