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2008年08月24日

バイオマス・プラスチック食器

環境保全への取り組みは 地球上のあらゆる企業が事業活動の前提としなければならない 重要な課題となっています。
当市でも学校給食などに於いて プラスチック食器の半世紀に至る実績を持つ 三信化工というメーカーが 2005年にこの業界で初めてのISO14001:2004(環境マネジメントシステム規格)の認証を取得しております。
以来環境保全への取り組みの一環として 「バイオマス・プラスチック食器」の開発を進め 製品化に成功を収めました。
有限資源である石油に依存することなく プラスチックがつくれないものかとのコンセプトのもと 生まれたのがこのバイオマス・プラスチックであります。
原料はトウモロコシやビートのような穀物で 石油由来のプラスチック食器同様の使用が可能となりました。
同時に有害なダイオキシンの発生も全く無い上 焼却時の二酸化炭素排出量は紙よりも低いという優れものであります。
このため焼却炉を傷めることなく 地球温暖化問題への影響も極めて少ない食器なのです。
バイオマス・プラスチック食器の循環サイクルは 先ずトウモロコシやビートなどの原料から糖と澱粉を採取し これを発酵させることによって乳酸をつくります。
そしてこの乳酸を処理することで ポリ乳酸樹脂を生成して成形処理し 食器などの製品をつくり出します。
使用後は(燃却処理するか)コンポスト処理することにより 大地へ還します。
こんな具合ですから両手を挙げて万歳と思いきや 同時に食糧難に直面している国々から 白い目を浴びせられる結果となったのも事実で 何とも見通しの甘さが露見してしまったようでもあります。

然しながら生産された食器自体は 落ち着いた陶器調の肌合いと色合いで ボールの形状には温か味を持つ手に馴染む「お椀型」を採用し 自動食器洗浄機にも対応できるよう工夫されています。
食糧問題がクリアされれば 今後こうした集団食器の主流となるかも知れません。

投稿者 Sugino : 2008年08月24日 07:36

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