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2008年04月23日

焼成炎

土と炎の芸術と呼ばれる焼きものです。
ここで二種類の焼成炎 酸化炎と還元炎について少し触れさせていただきます。
酸化炎とは窯において酸素が充分に供給されている焼成で 殆どの陶器や炻器 そして磁器でも高麗もの等はこの焼成法を採ります。
酸化炎を使用しますと 土の中の鉄分が酸化され黄褐色の発色となり 焼成時間も長くなります。
これに対して 還元炎は窯内で酸素が充分に供給されない状態で行なわれる焼成法で 窯内温度が一定の温度に達したところで 焚き口を閉じて燃焼させます。
これをオイ焚き 或いはセメ焚きと言います。
この方法ですと 素地内や釉薬中に含まれる酸化物が還元し 鉄分を含む場合は青灰色に発色し 殆どの磁器や 陶器でも貫入(ヒビ焼)はこの焼成法が採用されています。
この様にどちらの焼成炎を使うかによって 釉薬の発色が変わります。

主なものを挙げてみますと 土灰釉は酸化炎で黄褐色,還元炎で青みが出ます。
藁灰釉は酸化炎で純白,還元炎で青みが出ます。
酸化鉄は酸化炎で緑黄赤黒,還元炎で青となり 酸化コバルトは酸化炎でバラ色に青黒,還元炎で緑となります。
酸化銅は以前にも書きましたが 酸化炎で緑や織部,還元炎で辰砂となります。
この様に二種の炎により発色は全く変わってしまいますが 同時に焼成温度によっても変化するのです。
ですからこの炎を如何にコントロールするかが 焼成のカギとなります。

投稿者 Sugino : 2008年04月23日 07:18

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