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2007年12月18日

残 心

残心とは 剣道において撃突のあと直ぐに刀を収めず 敵の反撃に備え静かに後退するよう説き また弓道では急所を射止めたものか 矢の着点を見極めたうえで弓を収めるよう教えているのですが こうした武道の心構えに由来する言葉で 茶の湯の世界では 主客共々互いに心を残しつつ袂を分かつことを指しています。
つまり 亭主は客を引き留めたく思い 客は去り難く思う気持ちを抑えつつ席を立つ この両者の心情を残心と呼んでいます。

日本の伝統はこうした心情に対しても キチンとした言葉として残し伝えているのです。
亦 亭主は客が去っても 今日の一会の茶事に抜かりはなかったかと静かに反省する これも残心と呼んでいます。
もてなしとはかくありたいと願うばかりで今年も暮れようとしています。

投稿者 Sugino : 2007年12月18日 08:32

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