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2006年11月15日

灰 釉

灰釉という釉薬の原料そして媒溶剤となる灰の種類は数多く 欅,楢,樫,竹,藁,籾など種々の草木が使われてきました。
先ずは焼いて得た灰から 混じり物と同時に灰汁抜きをします。
灰汁は素地の耐火度を弱めたり 焼成時に釉薬を縮減させるからです。
その後陶石や長石などと調合しますが 灰自体色々な成分(カリウム,カルシウム,マグネシウムなどの主としてアルカリ成分)を含んでいますので 組み合わせによって様々な釉薬となり 焼成後の発色も違ってまいります。

灰釉は最も古くから使われてきた釉薬の一つですが 思惑通りの色合いの透明釉をつくるには 比率や焼成温度が微妙に絡みその発色の幅も広く 仕上がりの色が大変予想し難いものです。
これが灰釉の難しいところで 単品ものなら兎も角 同等品を多数つくる際最も気を遣う釉薬であります。
亦 素地となる土とも相性があって粗めの幾分焼き締まりしない土が良いようで 焼き締まる土ですと厚めの施釉でピンホールなどが発生しやすくなります。 
また先程の長石によって青緑のガラス状の釉薬が出来ますが これを「ビードロ釉」と呼んでいます。

投稿者 Sugino : 2006年11月15日 10:23

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