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2013年02月09日

北大路魯山人


北大路魯山人といえば 波乱万丈(この様な一つの言葉で語り尽くせるものではないと思っていますが)となる自らの生涯を予測していたかのような出自であり そして書家に始まる幾つかの顔には 生まれ持った飽くなき好奇心と 火が付けば何処までも追い求めるという旺盛な追求心によって裏打ちされた 確たる証を見て取ることが出来るように思います。
とは申しましても 恐らくその人脈の幅広さも含め 生命力と申し上げてもいいバイタリティーは ご本人も自覚されていたものではなく 今以って謎と申し上げた方が正鵠を得ているのかも知れません。
亦あれやこれやとエピソードに事欠かない彼の生涯の中でも 食と食器に纏わるものは筆頭クラスでありまして 今でもその写しなる食器が彼方此方の産地でつくられているのであります。
その写しでさえ完成度の高いものは 彼独自の繊細で大胆な(?)感性が沸々と蘇り 豊かな自然を持つ日本の移ろう四季に感謝の気持ちが湧き上がって来るのです。
時を越えて今尚,日本人の心を揺さぶる彼の感性は 人間・魯山人の魅力でもあり 今やその普遍性を疑う余地もございません。
また自らの陶芸品を持ってして「料理の着物」と断じているところは 食器に対しての美術品とは一線を画した彼独自の考えで 面目躍如たるところでもあります。

文末の有名な言葉同様 料理と器の関係,作陶の心得,盛り付けによる器への愛情など 彼の残した名言も事欠くものではないようです。

投稿者 Sugino : 2013年02月09日 18:37

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