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2012年01月18日

木曽漆器

中山道の街道筋に発展して参りました木曽漆器でありますが その背景には桧や桂に栃などを豊富に産出する土地柄であり また街道筋ということもあって 日常雑器などを買い求めた旅人たちによって 京や大阪そして江戸へと渡り そうして全国に認知されていったという事情があるようです。
この産地の木曽塗も 今では国の伝統工芸品の認定を受けていますが 木肌の美しさを活かす木曽春慶や 幾層もの漆によって斑模様を表す木曽堆朱 彩漆で幾何学模様を加飾する塗分けなど 多彩な特徴を持っています。
ここではこの塗分呂色塗について もう少し詳しくご紹介させていただきます。
先ずは砥石による錆研ぎを行い 当地でジヌリと呼ばれる中塗りを施した後 多種の精製彩漆を用いて塗り分けを行います。
この後コキ研ぎ,上塗りへと進み 乾燥後,柔らかな木炭の粉末で磨きます。
そして更に鹿の角の粉末に菜種油と砥の粉を混ぜて 入念に艶出しして仕上げるのです。
何と手の込んだ工程ではありませんか。
写真はネズコの隅棚でありますが このように大型漆器である衝立や座卓などの家具づくりも盛んな土地柄であります。

勿論その歴史から椀,鉢,膳,盆,重箱,箸といった 日常の食器も数多くつくられています。

投稿者 Sugino : 2012年01月18日 07:32

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