2011年10月15日
芽跡(めあと)
一般的な食器は 食器の裏側にある足に当たる糸尻が接地して焼成されます。
ですからこの部分には釉薬が掛かっておらず 場合によっては直接この部分がテーブルに接することになりますので このザラついた糸尻によってテーブルを傷つけることがあります。(私共の扱っている食器は 全てこの部分を研磨してございます どうぞご安心下さい)
とは申しましても万一こんな食器に出会った場合は 二つの食器の糸尻同士を擦り合わせるか 細目のサンドペーパーをご使用下さい。
しかし硬質陶器という材質の食器がございまして これの特徴としては他の陶器に比べ衝撃性や保温性には優れているのですが 多孔質であるという点であります。
そのため焼成は糸尻を接地させずに 3本のピンで支えて焼成します。
従いまして糸尻には釉薬を掛けられても この支えるピンの部分は無釉となってしまいます。
ニッコー,ノリタケの硬質陶器の製品が もしお手元にございましたらひっくり返して眺めてみてください。
これが硬質陶器の一般的な焼成方法なのであります。
この3点の無釉部分を芽跡と呼びますが この部分から水が食器内に浸み込むことがありますので 長時間の浸け置きや煮沸,湯煎などは避けるようにして下さい。
投稿者 Sugino : 2011年10月15日 05:44
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