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2011年09月09日

メラミン食器の行方

限りある天然資源を材料とするメラミン樹脂は 食器のこの成形材料の他 25~30%に当たるパルプが充填されています。
こちらも貴重な森林資源でありますから これまでも夫々の樹脂食器メーカーは このパルプに代わるものを模索してまいりました。
所謂「地球温暖化問題」であります。
CO2をはじめとする温暖化ガスの排出量が増え 気候変動や生態系への影響が大変心配されております。
世界各国が削減目標を設定し 地球環境の負荷の軽減に努力していますが 政府の音頭取りばかりでなく こうした民間企業まで輪が広がらないことにはなかなか成果は得られませんね。
例えば 通常のメラミン食器の成形材料を1トン使用したとすれば 23cmの丸皿を4,000枚つくることが出来るのですが 同時に直径14cm高さ22m分の木を伐採することになります。
このことから あるメーカーではサトウキビを搾った後の残渣であるバガスや 成長が早い竹の繊維をパルプの変わりに使っているのです。
またあるメーカーでは製品名こそ各社に統一性はありませんが 僅か半年で直径が3~5cm 高さが3~4mにまで成長すると言われる 紙の原料としても世界各地で栽培されているケナフを 充填したメラミン食器を開発しました。

今後の樹脂食器の行方を暗示しているようでもありますね。

投稿者 Sugino : 2011年09月09日 07:57

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