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2011年09月03日

瀬戸黒

茶の湯が花開いた桃山期にあって 織部や黄瀬戸とともに茶陶の一つの世界を演出しました。
この瀬戸黒は生まれは美濃の地でありますが 黄瀬戸がそうであるように 当時は瀬戸が美濃を包括していたことから このように呼ばれることになっているのです。
また黄瀬戸では種々の食器がつくられてきたのに対し この瀬戸黒は珍しく抹茶碗のみの焼成ということであります。
そして同じ黒でも艶のない黒楽とは違い この瀬戸黒は釉薬が溶ける温度の窯から焼成中に引き出し その後常温にて冷ました結果 釉薬に含まれる鉄分が艶のある漆黒色となったものであります。
また似たような呼称に「織部黒」や「黒織部」がありますが これらは織部焼の範疇であり 瀬戸黒はそれらと一線を画した焼物となっています。

そして当初の瀬戸黒の形状は丸味を持った腰でありましたが その後は写真のように独特の角張った腰へと変化していったようであります。

投稿者 Sugino : 2011年09月03日 06:05

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