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2011年08月14日

黒い器

黒い磁器の器をよく見ていますと 無彩色であるにもかかわらず時として明るい印象を受けることがあります。
これは金属を殆ど含まない磁土を 高温で焼き上げることにより現れる光沢と強度が この黒い磁器の身上であるといえるからなのであります。
だからこそどんなに小さな食材でも 器の中に浮かび上がらせ美しい絵画を描くのです。
茶の湯の世界でも黒の楽茶碗が好まれてきたのは 抹茶の緑を際立たせるためのお膳立てであったと言えることからも伺えますね。
また白黒つけるという言葉がありますが 想像通り囲碁の世界から来た言葉といわれ この世界では強い者が白の碁石を 弱い者は黒の碁石との決まりであります。
しかしこれは囲碁の世界のことであって 実際にはこの逆に捉えられた時代もあったようですね。
玄人と素人という言葉があるように。
何れにしましても白も黒も中間というものがなく 潔い色であると言えるのではないでしょうか。
飾らなく媚びない器であって 何処か存在感のある器でもありますよね。

どうぞ食わず嫌いを返上されて 是非一度お試しになってみて下さい。

投稿者 Sugino : 2011年08月14日 07:23

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