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2011年07月11日

天ぷら その2

以前にも天ぷらにつきましては記事としていますが 天ぷらと申しますと 一見熱した油に衣を付けた材料を入れるだけという 易しい料理のようにも思われますが これ程仕上がりにプロとアマチュアの差がハッキリ出る料理は他にないくらい 高難度な料理であります。
ここにポイントを幾つか挙げますので ご参考になさってプロに一歩でも二歩でも近づくよう頑張ってみて下さい。
先ずは付け衣ですが 衣は粘りが出ますとグルテンが増え 吸水性が高まって衣はパリッと仕上がりません。
もとよりグルテンの少ない薄力粉を選びますが 更に上新粉や片栗粉などを加えて粉全体に含まれるグルテンの量を抑えます。
或いはビールや発泡酒を加える方法もあります。
炭酸によって衣に気泡が出来るので カラッと揚がるのです。
次に粉と卵(冷)水の比率は1:1とし 手早く混ぜて種をつけ直ぐに揚げて下さい。
この場合油はタップリ使い 170~180度の温度を見計らって少量ずつ揚げて下さい。
一度に多量の材料を処理しようとしますと 油温が下がります。
次は下拵えのポイントです。
先ずエビの場合ですが そのまま揚げようとしますと 尾の間にある剣先の中の水がはねて危険です。
必ず尾と一緒に半分ほど切り落とし 中の水分を扱き出しておいて下さい。
亦 剥き身してから 水に付けるのは厳禁です。
折角の旨味が逃げ出してしまいます。
背ワタは背中を丸めるように持ち 殻の3節目と4節目の2ヶ所に竹串を刺し そのまますくい上げて下さい。
亦 腹側に2~3ヶ所庖丁で切れ目を入れておくと 揚げた後丸まりません。
イカも同様 皮は必ず剥いて水気をよく拭き取っておいて下さい。
次にしし唐ですが これもこのまま鍋に入れたら大変です。
中の空気が膨張して破裂してしまいますので 必ず何箇所か穴を明け水気もよく拭き取っておいて下さい。

最後は盛り付けです。
揚げ物料理の盛り付けはこちらをご参考にしていただき 今日はレモンの櫛型切りを添えることで 締め括らせていただきます。
レモンの効果は 胃液の分泌を活発にし揚げ物による胃もたれを抑え 爽やかな香りが口中の油っぽさを消してくれます。
油を使う料理の心強い味方であります。

投稿者 Sugino : 2011年07月11日 06:15

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