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2011年06月25日

当世外食産業事情

ひと頃の洋食器といえば 丸型で大きいか小さいか 或いは浅いか深いかという単純な図式が成り立っていました。
それが今や この写真のスープ皿が主流とは申しませんが 本当にこのようなタイプの食器が増えて参りました。
直径が26cmもありながら 中央の窪んだ部分は10cm程しかありません。
冗談にも「こんな料理 許せない」 などの声が聞こえてきそうな器であります。
料理は牛フィレの赤ワインソース添えですが 飽くまで料理そのものではなく 器に比しての料理のボリュームであります。
そこでこんな食器が出現した理由を考えてみました。
これは恐らく長引く不況の下 就職も儘ならない状況が長く続き こうした人たちによる外食産業のお店が 増えてきたためではないかと思われるのです。
こうした人たちは他店との差別化を図るにつけ 料理そのものよりこうした食器に頼ってしまった結果ではないかと思われるのですが 如何でしょうか。
或いは料理に関して素人の私共の業界が 調理現場の声により 奇を衒って仕掛けた産物であるのかも知れません。
何れにしましても見た目は確かにサプライズかも知れませんが 料理あっての器でありますから 本末転倒と申し上げておきましょう。
例えばカトラリーが添えられていますが こんな小さな窪みにあっては ナイフが使い難い筈であります。

実用性が無視されているとまでは申しませんが 見た目のデザイン性が優先されているのは明らかですね。

投稿者 Sugino : 2011年06月25日 02:30

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