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2011年04月27日

小田原の木工品

凡そ200年ほどの歴史を持つ小田原木工ですが この伝統産業の材料は昔から森の間伐材や 建築材や家具材として使えない曲がり材 そして短い材や端材などが使われてきました。
そして無駄の無いよう 大きな鉢の刳り貫かれた部分は 更に小さなボウルや皿の材料となるよう使い 始末よく使いまわして来ました。
しかし器や道具をつくっていく過程では どうしても割れやヒビ入りなどの不良品が出るのは避けられません。
そうした不良品は ここでは暖をとるための冬場のだるまストーブの薪にしたり 自分で鍛え自分で使う切削道具の炭焼きの材料などに使われています。
そして木屑も燻煙乾燥室の燃料であったり チップとなったり また牧場の敷き藁になった後ガーデンの肥料とされたり 栽培農家の木の根もとのマルチングとなったりしています。
このため土に広葉樹の養分がたっぷり蓄えられ よい効果が現れています。
このように無理なく無駄なく土に還るまで 当たり前のこととして使い切っているのです。

この地は二宮尊徳生誕の地であり その精神がこの木工の現場にも引き継がれているのではないでしょうか。

投稿者 Sugino : 2011年04月27日 19:11

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