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2011年01月12日

吸いもの

あっと言う間に 恒例のお正月の行事も「ドンド焼き」(此れも地方によって様々な呼称があるようです)を残すのみとなり 愈々本格的にギアチェンジしなければなりませんね。
今年は年初より 縁起を担いでの跳ね兎の話題でもちきりでありましたが 皆様のスタートは如何でありましたでしょうか。
さて本題に入ります。
昆布とカツオで採った一番出汁を 醤油と塩で調味した澄んだ汁物を吸い物と呼びます。
私共の雑煮もこの澄まし汁を使い 角餅を主役としたシンプルなものであります。
吸い物は主となる具の椀ダネと添え物の具の椀ヅマ そして香りを添え味を引き締め彩りを添える吸い口で構成されます。
しかし最も大切なのは出汁の採り方にあります。
この一番出汁は和食の中でも 最も旨味と香りを持った上等の出汁といわれ 濁らせたりしないよう漉すタイミングに注意します。
先ず昆布に切り込みを入れ 水とともに鍋を中火にかけます。
昆布を引き上げるタイミングは煮立つ前 この時同時に削りカツオを入れ 沸騰したところで火を止め そのまま削りカツオが沈むまでおきます。
そこでストレーナーに濡れ布巾を敷いて一気に漉しましょう。
そしてこの出汁を再度鍋で沸騰させ 醤油と塩で調味します。
これで汁は出来上がり 後は具の入った椀に注ぐだけです。
こうして調味された出汁のことを 吸い地といいます。

写真は国産木製の夫婦椀です。

投稿者 Sugino : 2011年01月12日 03:37

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