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2010年12月05日

辻が花

辻が花は和装の分野で奈良時代から伝統的に継承された絞り染めを 基調とした技法のことで この名称が始めて文献に現れるのは15世紀後半に至ります。
秀吉が明国の使者に 帰国時の餞別としてこの辻が花を贈ったという記述もあるようです。
また辻が花は誕生から凡そ一世紀余りの間に 素朴な絞り染めから 刺繍や摺箔を施した豪華なものまでが一般の人々の間にも広がり 同時にその名称も日本を代表する伝統文化の文様として定着していったのであります。
そのような辻が花を器に写し 絞り染めの風合いを化粧土を盛る一珍という技法で表現します。
また濃淡のある柔らかな薄色や空色は 日本人が好む伝統色でありますが これは濃筆(ダミフデ)と呼ばれる大きな筆に絵の具をたっぷりと浸み込ませ 下絵の輪郭線の内側をムラなく塗りつぶします。
これを濃(ダミ)と呼んでいます。
日常の和装として定着していった辻が花です。
どうぞ辻が花の器も日常食器としてご利用ください。

二枚目の写真は辻が花の文様の一珍盛りを施しているところです。

投稿者 Sugino : 2010年12月05日 08:37

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