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2010年09月15日

色鍋島

色鍋島はその昔 鍋島藩の御用窯として焼かれた最高の技術と 高度に洗練された意匠により最も優れた磁器と言われています。
基本的に色鍋島の色絵は赤,黄,緑の3色を用いますが 稀に黒や紫を使うこともあります。
しかし古伊万里に見られるような 金彩は原則として使われません。
文様は更紗紋,雪輪紋のような幾何学的なものから 植物や器物などを図案化して画いたもの 風景などを描いた絵画的なものなど多岐に亘りますが 何れも純和風の意匠であることが大きな特徴です。
そしてこの点が中国の景徳鎮窯を範としてきた伊万里焼と 大きく区別されるところでもあるのです。
大根,人参のような寓意的,象徴的な意味を持たない 卑属的なモチーフも大胆に図案化し 意図的に中心部を避け周辺部に図柄を集めるといった 斬新なデザインもこの色鍋島の特徴であります。
このような流れの中 今年の新商品でありますが モチーフはこれも伝統的な子孫繁栄の吉祥紋(縁起柄)であります「柘榴」が取り上げられました。
長い年月をかけて培われてきた赤,黄,緑(青)の調和が 目に心地よい器たちであります。
またロングライフデザインをテーマにつくられた器たちですので 使いやすさはもちろん 長く心に残るよう敢えて控え目な意匠とし 形状もシンプルでオーソドックスなものに仕上げてあります。
どうぞ末永くお付き合い賜わりますようお願い申し上げます。

アイテムは蓋付茶器揃,蓋付汲出揃,蓋付マグカップ,菓子鉢,多用皿揃,煎茶碗揃,取皿揃の7アイテムです。
写真は茶器揃の土瓶に絵付けを施しているところです。

投稿者 Sugino : 2010年09月15日 06:26

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