« ニョッキ | メイン | 車海老 »

2010年05月24日

ほうとう

俗に武田信玄の陣中食とも言われている 山梨の郷土料理であります。
太い名古屋きしめんのような手打ちうどんを茹でずに生のまま 種々の野菜の入った味噌汁に入れて煮込んだ料理なのですが 山梨の人たちの間ではほうとうはうどんであるという認識は殆どなく 名古屋きしめんのように一つの独立した食材であり 亦それを使った料理であると捉えられているようであります。
野菜は夏にはジャガイモや長ネギ 冬にはカボチャやサトイモに加えて 椎茸やシメジなどのキノコが入ります。
中でもカボチャは具材としての定番で ドロドロに崩し溶かしてしまうほどに煮込みます。
味噌のタンパク質 小麦粉のデンプン質 野菜のビタミンや繊維質など とても栄養バランスの良い料理といえるのではないでしょうか。
このほうとうに小豆餡をのせた小豆ぼうとう(地元の方は粉ぼうとうと呼んでいるそうですが)という料理があり 丁度お汁粉の白玉や餅の替わりにこのほうとうを使った物であり 地元ではお盆やお祭りの日など ハレの料理として登場します。
地理的な条件として 富士山の溶岩台地である山梨では 米の生育が難しいため このような料理が広まったのではないかとも言われています。
もう今では県内の外食産業に於いても ほうとうは必須のメニューであり 具材も他に豚肉や牡蠣にスッポンなど 多彩な広がりを見せているようであります。

そして外食産業では この料理に殆ど写真のような鉄鍋が使われています。

投稿者 Sugino : 2010年05月24日 05:51

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.sugino-toki.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1681

コメント

コメントしてください




保存しますか?