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2009年09月04日

酒蒸し

日本酒を料理に使うということは 古くから行なわれている事でありますが それは素材の臭みをとり風味付けをすることが 最大の目的なのであります。
しかし今までそれ以外にも硬い素材を柔らかくしたり 素材の保存性にも効果があることが分っています。
調理法は蒸す,焼く,煮ると 何れも日本酒に浸すか振りかけて行なわれます。
特に鶏肉や魚介類(取り分け白身魚)に多用されて参りました。
先ず酒煮ですが 出汁に塩と醤油を合わせた汁に お酒を加えて煮込みますが 仕上げに色付けしたくなければ 塩を中心に醤油は控え目とすれば良いでしょう。
写真はキンメダイ(注:この魚はタイと名付けられていても鯛の仲間ではありません)の酒蒸し。
刺身や塩焼きにチリ蒸しにも使われる白身魚ですが 粕漬けや西京漬けの主材料ともなっている魚でもあります。
しかし色々調理される中でもこの酒蒸しという方法は 素材の持っている栄養や風味を逃がさない調理法で 海老や貝類 鶏のササミなどにもよく使われています。
最後は酒焼き。
酒煮,酒蒸し,酒焼きと参りましたが この場合の酒は何れも「さか」と発音して下さい。
この酒焼きで有名なのが 甘鯛の若狭焼き(若狭グジ)です。
ウロコをつけたまま塩をした甘鯛に お酒をタップリ振りかけてコンガリ焼きます。
お酒の作用でウロコも食べられる料理であります。

この甘鯛は秋から冬の京料理には欠かせない食材で この焼き物の他 蒸し物や椀ダネにと多用される高級食材であります。
上品で淡白な味ですが ホンノリと甘味も持った食材です。

投稿者 Sugino : 2009年09月04日 04:54

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