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2009年03月19日

茶盆について

茶盆とは何かと考えてみました。
旧家であれば(実は私の母の実家もそうでした) 大抵長い廊下の一方の端は台所で もう一方の端は座敷という そうした間取でありました。
今では街中でそんなお屋敷に出会うことは先ずありませんが リビングキッチンという概念が建築に取り入れられ 振り返ればそこが居間でありお座敷となってしまったようであります。
そしてこの茶盆はこの長い廊下を お茶やお茶菓子を載せて運ぶ道具であったと言えます。
そうしてそのまま床に置いては 茶呑み話に花を咲かせるといった光景が目に浮かんで参ります。
正に持ち運び自由なテーブルであったのであります。
食事であれば 茶盆の替わりに脇取盆が使われて参りました。
こんな道具であることは ワザワザ私が申し上げるまでもない事なのですが このように住宅事情が変わって参りますと 最早無用の長物となってしまった観が否めないのであります。
ところが最近になって 今は殆ど贈答品として使われることが少なくなった所為か 自家用使いにお盆を買い求められるお客様が増えてきたのであります。
皆さん仕舞い込んでしまったのが 探しても見つからないと仰ってみえます。
何だか常備されていて当たり前の物がないという テレ隠しのようにも聞こえるのですが。

新しくお求めになるのであれば 写真の欅か栓のような堅い材質で 漆の堅牢な仕上げの確かな茶盆をお薦めします。

投稿者 Sugino : 2009年03月19日 00:14

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