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2009年03月09日

うずくまる

信楽焼は何度も申しますが 日本六古窯に数えられ 1000年を超える歴史を有しています。
聖武天皇がこの地へ遷都し この地に紫香楽宮を建立しようと元より豊富な陶土に恵まれたこの信楽で 瓦を焼いたのが嚆矢とされています。
その後この地で 日常使う雑器と呼ばれる器や道具がつくられて参りましたが これが古信楽と言われる焼きものの原点であります。
中でも 麻の糸を保存するためにつくられたと言われる「鬼桶」や 種子を保存するための小振りの「うずくまる壷」などは 本来の目的とは違った茶道具となって 今に生かされているのです。
これは当時の茶人の鑑識眼によって 侘び茶に叶った茶道具として 鬼桶は水指にうずくまるは茶花入にと見立てられたことに因るものであります。
こうしたケースは他の産地でも見ることが出来ます。

うずくまるは 形が人がうずくまっている様子に似ているところから 名付けられたようでありますが この信楽や越前焼にこの形状の花器が多い中 写真は黄瀬戸の「うずくまる掛け花入」であります。

投稿者 Sugino : 2009年03月09日 07:58

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