« 石 臼 | メイン | 軽量スープカップ »

2009年01月27日

干 物

保存性を高め,旨味成分の形成を目的として 魚貝類を干し,乾燥させた加工品が干物であります。
干すことにより表面に固い膜をつくり保存性を向上させると同時に 旨味のアミノ酸が形成され独特の味わいが生まれます。
干し方は色々で材料に応じたもの 或いは仕上がり後の食感に応じたものなどで 干し方が分かれます。
代表的なものを挙げますと スルメイカの素干し。
過ってはこの干し方が主流でありましたが 保存性は向上しても同時に風味が抜け 硬くなり過ぎる欠点があり 今ではシシャモやカレイのように 軽く水分を抜く程度の生干しや一夜干しに変わっています。
亦イワシの目刺しのように 内臓を取り除かないでそのまま生干しする丸干し これに対してサンマやアジ,カマス,ホッケのように 内臓を取り除いて開いて干す開き干しがあります。
私などサンマやアジの様に 近隣の漁港で水揚げされる魚は生でも流通していますので 全体の魚体の姿を知っていますが 北の海でしか獲れないホッケとなりますと この状態でしかお目にかかっていませんので 未だにその全容を存じません。
この他 日本一臭いと言われる「くさや」に代表される調味干しやみりん干しがあり 何れも朝食の定番品となっています。
未だありました。 一番ポピュラーなのを忘れていました。
イワシやシラスのように煮だして干す 煮干です。
マダマダお終いではありませんね。
産地では冬の風物詩となっていて シーズンには必ず天日干しの風景が報道される ボラのカラスミ。
京都のおばんざい芋ぼうには欠かせない 棒ダラ。
そしておせちの昆布巻きの定番 身欠きニシンなどなど。
更に世界各地何処にでも干物のない国はないと言っていいほど 種類や乾燥方法など無数であります。

先日Yahoo動画を見ていましたら ハンザ同盟が結ばれていた頃 ドイツ商人の活躍の舞台は北欧であったのですが 其処で富を築いたドイツ商人の稼ぎ頭は 何とこのタラの干物であったというお話でありました。

投稿者 Sugino : 2009年01月27日 07:48

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.sugino-toki.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1193

コメント

コメントしてください




保存しますか?