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2008年12月21日

合鹿椀

普通の汁椀が口径3.5~4.0寸のサイズであるのに対し これは一回り大きく4.5~5.0寸あり チョット見も豪快な印象を受けます。(5寸ともなれば 大人の顔幅ほどのサイズですから)
このお椀は合鹿(ごうろく)椀と呼ばれ 今は無くなってしまいましたが これが発掘された石川県の旧地名によるものであります。
特徴は大きいばかりでなく 高台が少し高くつくられていまして 膳の無い床や地べたに直接置いて使われていた由との事であります。
きっと野良仕事の合間の昼食 或いはおさんどんに使われていたのではないでしょうか。
味噌汁用と言うよりも 寧ろ本来の主食の粥やけんちん汁などに用いられていたようですが 今なら鉄火やウナギといった丼物から 煮物や炊き合わせ そしてサラダやシチューなどにもご利用戴けます。
正月の雑煮にもジャストサイズですね。(実はこれが申し上げたかったのです 皆様,雑煮椀のご用意は万全でしょうか ここは普段の道具でないところが必要なのです)
土地柄によっては 具沢山の雑煮もあるようですから。
木でつくられたお椀は料理が冷め難く そして料理の熱が手に伝わらないという優れた特長を持っています。
お尋ね戴けば 塗り,材質ともつくり手が拘った一生ものを的確にご紹介致します。
どうぞお気軽にお尋ね下さいまして このお椀の印象通り 初春からお雑煮を豪快に召し上がり下さい。

メーカーによりましては高台故 大名椀(実は当時の庶民の生活から生まれた創意の結晶なのですが)という呼称を使っているところもございます。

投稿者 Sugino : 2008年12月21日 07:37

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