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2008年12月12日

窓 絵

これも絵付けの技法の一つであり 器を色々な形に釉で区切った白い空間の事を窓と呼び その中に花鳥や山水などの絵を描いたものを窓絵と言っています。
この窓の形には丸や菱形,扇形など色々使いますが 古伊万里調の食器に多い絵付けです。
完成しますと比較的賑やかな絵付けとなりますので 迎春の器には持って来いです。
このような絵付けの装飾技法の他 形状に拘った器もございます。
古田織部以来 異風で奇矯な形も色々考案されて参りました。
全体の絵付けが捻れたようになっていて 口づくりも波紋状の捻り鉢。
鉦のように渕の切り立った鉦鉢。
戦場において武士が着用した兜のような兜鉢。
切立型の口を窄め 不規則な楕円形をした沓型。
正方形の色紙2枚をずらせて重ね合わせたような重ね色紙。
長方形の一角を内側へ窪ませたような曲がり屋。
開いた傘を真横から見たような形で 半円形の頂部と下辺中央に短い突き出し部を持った傘型。
着物を衣桁に掛けた図を倣った誰袖などです。
しかしこのような意匠は全て先人の方々がもたらしたものであり 今このような意匠を超えるものが 余り期待出来そうにないのは寂しい限りであります。

食器である以上 意匠に凝る必要はないようにも思えますが 今の方たちには遊び心という心の余裕が余りないように思えます。

投稿者 Sugino : 2008年12月12日 07:01

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