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2008年07月26日

結晶釉

陶磁器の釉薬を大別しますと 透明釉,乳白釉,結晶釉と3種に分けることも出来ます。
このうちの結晶釉は 大きな結晶が釉薬の表面に析出したものであり 反対に細かなものである場合は マット釉と呼ばれています。
この釉薬は調合された長石や珪石そして石灰石の中に 亜鉛華(酸化亜鉛)やドロマイトと呼ばれる融剤を一定の比率で配合します。
或いは 酸化チタンやボーンアッシュなどを添加物として使用することもあり 何れもこれらは大きな結晶釉が析出し易くするための手立てであります。
しかし何れにしましても 焼成温度や昇温のスピードそして冷却工程などにも 微妙に左右されるものであり そのコントロールが非常に難しい作業に違いありません。
種々の手立てを加えた上での 偶然の産物に近い或いは神業に近いと申しますか 何れにしましてもお叱りを受けて当然の表現でどうかお許し下さい。

写真は青磁の生地に対して 中心部の結晶釉との対比とバランスが絶妙の銘々皿です。
磁器に硝子のような透明性を期待できるものではありませんが 硝子器を超えた涼感と美しさが感じられます。

投稿者 Sugino : 2008年07月26日 05:52

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