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2007年11月05日

忘 憂

憂いを忘れると書く「忘憂」とは。
六朝時代の詩人・陶淵明(陶潜)といえば 「帰りなん いざ 田園まさにあれなんとす・・・」に始まる 「帰去来の辞」を賦したことで著名な方ですが 一度は役人になりながらも 直ぐに世俗的な栄達を嫌って辞し 郷里の田舎へ帰って隠棲します。
その時の心境を述べたものが上記の漢詩であります。
今時の役人(防衛省)に煎じてあげたい言葉だと思っていますが 如何でしょうか。

彼はまたこよなく酒を愛した人でもあり 酒の詩をつくってはその中で酒の功徳を称え 酒のことを「忘憂」と記しています。
このことから「忘憂」とは酒の異名となり 酒を愛する人のことを「忘憂君」と呼ぶようになったと言われています。
当時の中国のお酒を知る由もありませんが 今宵も陶潜に倣って憂いを忘れ去りましょう。

投稿者 Sugino : 2007年11月05日 04:42

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コメント

万古の急須で検索したら小炉にあいました。
この言葉を知りませんでした。
やきものやのクセにデス。
ずっと読んでいくとなんと楽しくためになること、ファンになりました。
勉強に来ます。

投稿者 sabu : 2007年11月09日 08:09

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