2007年05月25日
交 趾
元はインドシナ半島のメコン・デルタ地帯(現在のベトナムあたり)の一帯を指した地域名ですが この地区より産出した色釉陶器が 香料などの容器として用いられ渡来したことからこの名が残っています。
この発色は低温焼成によるものですが 鉛釉を用いた黄,緑,紫,茶などの色鮮やかな発色で 香料などを入れた合子を日本では香合として使うようになった経緯があり 現在でもお茶の世界にその名残が多く認められます。
色ムラを無くし鮮やかな発色を出すため 色釉は塗っては乾かしを何度も繰り返し 彫刻や線刻 一珍盛や泥化粧を施した生地にこの釉薬が掛けられます。
京都の茶道具に多く見られ 亦九谷の伝統的図柄の一つでもある木米も著名なものですが 写真は有田の緑交趾の湯呑です。
このように今では全国各地でつくられています。
投稿者 Sugino : 2007年05月25日 04:40
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