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2007年02月11日

一重切り

茶会における亭主の心遣いは一期一会に尽きます。
この心遣いは茶花に対しても同様の心意気として表れています。
茶の湯では花を投げ入れる或いは生けるという言葉は使わず 打ち入れる或いは生け入れるという言葉を使います。
花こそ短い命であり 再びその花に巡り会うことはないのだからという気持ちの表れと言えるのではないでしょうか。
この花を入れる花入には竹細工がよく使われ 窓一つの一重切りから窓三つの三重切りまでありますが 二重切り,三重切りの花入は下の窓に花を入れ 上の窓は水だけを張って花を入れない決りです。
この竹の花入を陶器で造りますとこうなります。
以前ご紹介しました当地の冬柴文廣氏の作品です。

この燻した花入の地肌は どんな花でも優しく包み込み花の色彩を生かす包容力があり 茶道の説く調和の世界に叶った道具といえます。
掛け,置き両用の一重切り花入です。

投稿者 Sugino : 2007年02月11日 07:46

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