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2006年02月11日

硝子器について

透明で冷たく手荒く扱えないはかなさを持つ硝子器。
食器の中で最も華奢な硝子器は それ故に他の器にはない異質の魅力があります。
壊れ易いゆえ愛おしく思うと同時に 私達が硝子器に対して要求するのは 素材の持っている透明性であるのですが 今仮に此処で硝子器の無い暮らしを想像してみる事にしましょう。
不便な事は勿論ですが 日常がひどく濁り澱んだ世界に見えてくるのではないでしょうか。
硝子は純粋な透明性を追求してつくられますので 不純物の付着は目立ちます。 間違っても汚れ易いのではありません。
従って硝子器の使用に際しては明るい清潔さを保つため 常に磨かれていなければなりません。
こうした事からも 硝子器が現代生活に及ぼした「清潔感」とも言うべき意識をもたらしたのは 大きな功績ではないかと思われます。

見るからに涼しげなところから夏の器と考えがちですが 冬でも土物の器の中に一つ硝子の皿に色鮮やかなフルーツなどが盛られているのは 見た目にも新鮮で気持いいものです。
逆に夏だからといって 硝子器ばかりをテーブルに並べてしまっては 何ともお手軽なようで工夫が足りません。
難しいようですが 予め幾通りかの組み合わせを整理しておく習慣を身につけ 感性を磨き 叶わぬことなら水平思考による突発的な幸運にも期待してみましょう。

* 写真は 800mlデキャンター  ¥12.600-

投稿者 Sugino : 2006年02月11日 14:14

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